ドクダミの花に想う 花の詩人、星野富弘さんの詩


 おまえを大切に摘んでいく人がいた

 くさいといわれ

 きらわれ者のおまえだったけど

 道の隅で

 歩く人の足許を見上げ

 ひっそりと生きていた

 いつかおまえを必要とする人が

 現れるのを待っていたかのように

 おまえの花

 白い十字架に似ていた