~自殺念慮を支えた言葉~
伊東市の心療内科に通い始めて、2回目の診察日。
自殺念慮がひどく、先生に訴える。
その時、先生が主人の手を握り
「僕が必ず直してあげるから
絶対に死んではいけないよ
約束だからね」と言われ
主人が先生の前で初めて泣いたことを私は覚えている。
あれから月日は1年半近く経ち
発病してからの記憶が断片的にしかない主人ですが、この出来事は今でも覚えており、その当時、感情らしい感情が沸かなかったのに、嬉しくて涙が出た言っています。
辛かった年末年始が過ぎて、3週間程だったが、完全に宿を休館することになった。少しづつ貯めた貯金を切り崩しながらの生活だ。
主人は休暇を決めたあたりから、心が楽になったのか、ひたすら寝込み始めた。人はこんなに眠れるんだ、冬眠ってこんな感じかな、というくらい。
一方、私は本やインターネットで躁うつ病のことを調べ上げ、私のできることは全てしようと意気込んでいた。
病に効くという食事を作り、自分もつられて病気にならないよう、部屋で映画を見たり、ピアノや歌の練習に打ち込んだ。でもこの先のことを考えると不安が押し寄せた。このままではいけない。ここで1人で働くことも考えていかなければならなかった。