~断酒、目に見える症状~
初診の日に、3ヶ月~6ヶ月の休養が必要との診断。
そして当時、異様に呑んでいたお酒を辞めるよう言われ、主人が思わず「えーーーーーーー!」と子供の様に大声を出す。
主人「先生、一滴もダメですか?」
先生「一滴もダメ!」
落ち込む気持ちを紛らそうと、飲み始めたお酒が効かず、飲酒量がどんどん増え続け、優しいはずの主人が、お酒を飲んでは、私に対して暴言を履き、調理器具やそばにあるものを投げつけてる始末。でもこの行動は、結婚後2年目から度々あって、優しい人と結婚したはずなのにどうしてだろうとずっと疑問に思っていました。
結局、お酒を呑むと薬の作用を強めてしまい危険と言われ、主人もこの辛さから解放されるんだったらお酒を辞める方がましと思ったようで、あの日から主人はお酒を一滴も呑んでいません。
お勤めに出ていれば、休職など手当があるが、自営業で支払いがある私達夫婦にとって完全にお休みするのは無理なこと。宿業のご予約は年始まで入っていたし、少しづつ予約を制限しながら1月後半からお休みを取る形なった。
でも、今思うと、主人の容体はその頃が一番辛かったように思う。
顔も真っ白で、暑がりだったのに手先足先が冷え切って居た。死にたいと本気で訴えては泣く、冗談ではない本気の眼差しを思い出すと、今でもとても怖くなる。
お客様の料理を作るにも、手際のいい主人が、いつもの3倍の時間をかけて作っていた。一作業してはしゃがみ込み、息切れしていた。
お客様の前に出るのが大好きで、手間暇かけて作った料理を美味しそうに召し上がるお客様の表情を見るのを楽しみに励みにしていた主人が、お客様の前にどうしても出ることが出来ない。
夜のバータイムでも、歌うことが大好きな主人が歌えない。
程なくして、暗算が得意だった主人が、暗算が出来なくなっていることに気づく。
曜日や日にちも覚えられない。
本が読めない。
普段の行動も、電話機の子機が冷凍庫に入っていたり、通常あり得ないことが増えていった。