トンガの破局噴火による津波 | 災害危機管理アドバイザー和田隆昌のブログ

トンガの破局噴火による津波

2022年も二週間ほど過ぎたこの日。トンガでの火山爆発からの津波警報という、予測外の災害が発生した。


現時点で被害の概要は不明だが、衝撃波による津波は前例が少なく予測は難しい。報道ではいくつか船が沈んだとの情報はあるがまだ

予断を許さない。すぐの安全宣言は時期尚早と考えられる。


ただその噴火規模は関東平野を全て飲み込むほどの巨大な「破局噴火」と呼ばれる史上最大規模のもので、地球規模での気候変動や巨大地震のトリガーになる可能性が高い。


天明の大飢饉の原因となった浅間山噴火

ビナツボ火山の噴火後の世界的大飢饉


大規模噴火は津波だけの被害に留まらないという事例は数多くある。やはり破局噴火後のメガ地震発生がどこで起きるか、というのが最も懸念される被害と言えるだろう。


日本では過去、1792年に雲仙岳の噴火による津波発生で1万5千人もの死者が記録されている。島原大変肥後迷惑と記録されるこの大災害は山体崩壊によるものだが、今回のは衝撃波による津波。日本列島全体の気圧が大幅に変化するほどの影響があった。


14時頃の噴火報道で当初は津波などの影響無しと気象庁も発表していた。太平洋上には様々な観測機器があり、衛星による監視もあるため、その後次々と報道が変わり、深夜の津波警報に至った。今後の推移に注目したい。