長男はかなりのADHDで、小学校2年から高校3年までずっとコンサータを飲んできた。

でも、大学に入ってからはめんどくさいのと、自分である程度自分を管理できるようになったので、飲まなくなった。

そして、自立支援法の期限も過ぎ、更新もしなくなってしまった。

 

で、次男の障害者年金の手続きのために、次男が病院に行くときに合わせて久々に先生に看てもらった。

先生:「お薬の処方はどうですか?」

長男:「そうですねえ・・・・。もう飲んでないけど、就職して環境が変わったら必要かもしれないから」

先生:「じゃあ、また一応処方できるようにしておきますか?」

長男:「お願いします」

 

ということで、一応処方できるように再度手続きはした。

 

でも、

 

もういらないのかもしれない。

 

知的障害がなければ、そのうち知力がADHDをそこそこ凌駕すると私は思っている。

 

知力があれば、経験やスキルや自己啓発で自分をコントロールする術を身に付けることができるからだ。

だから30ぐらいになれば、みんなそこそこ落ち着く。丸くなったといわれる。

 

で、長男にもそれを期待して今までやってきた。

小さいときは自分でコントロールするのは無理だからお薬に頼って安定させて失敗経験を減らし、二次障害を起こさないようにする。大きくなったら徐々に自分で頑張る。

 

と、いうのがそもそもの薬使用のスタンスなので、そのように長男にも話していた。

 

そんな長男、

 

大学4年生になってどうするのかなと思ったら「介護職に就きたい」と言い出して、

「また適当なことを・・・・」と思ったら、いつのまにかそういうプログラムに参加して勉強し、いつの間にか就職活動をして、いつの間にか大手の介護事業の新卒内定をもらってきた。

 

私:「え?あんた、いつの間に?」

長男:「実は、介護職以外にもいろいろ受けて、いくつか落ちたんだけどね。

でも、そこは最終選考までいって『認知症の祖母がいて・・・』ってエピソードがよかったって言ってくれて内定しちゃった。

大手で、あちこちに施設があるから、地元で働けるってのもいいしね」

 

と、涼しげ。

 

長男:「でね、今は、今まで続けてたバイトをやめて、卒業までってことで、パート扱いで別の介護施設に行ってるの」

私:「そうなの?」

長男:「そう。就職する前に経験を積ませてくれるっていうから。修行で。」

私:「どう?」

長男:「うーん。ま、『あんたは、なんもできないね!!』って毎日認知症のおばあちゃんから怒られてる。で、『すんませーん。でも、自分でできることは自分で頑張りましょうね!』って笑顔で返してる」

私:「なるほど。そういう感じね・・・・。」

 

そうか。長男なりに、いろいろ考えてるのね。

特に、お世話になったスーパーをやめて、就職準備のために介護施設のパートをして修行を積むあたりが計画的で安心した。

 

となると、もう薬は本当に必要なくなるのかもしれないな・・・。

 

ああ、長男が学校や近所でやらかしまくって、毎日のように電話が鳴って、ずっと頭を下げっぱなしだったあの頃が懐かしいね・・・・。ケーキを持って謝りに行ってたのが、懐かしいね・・・。