今日から後期の合格発表。
第1志望だった大学の、前期とセンター利用と、後期は、すでにすべて落ちている長男。
第2志望の大学の、前期もセンター利用も、すべて落ちている長男。
合計で30万の受験料を一瞬で亡き者にした長男(と、その家族)。
敗因は、長男が希望する学科ばっかり受けたこと。
文学が好きなので、英文学科と国文学科ばかり受けたのです。
そうすると、偏差値が高く、募集人数が少ない。
でも、こだわりがあるADHDな長男は、「興味がないと、続かないから」といって、ほかの学科は受けなかったのです。
しかし、全部不合格になったことで、「背に腹は代えられない」と、目覚めた長男。
後期試験は、第2志望の大学の文学部から、法学部に学科を変更して受験。
なぜなら、文学部だと募集人数は2人だけど、法学部は15人だったから。
ほかにも、前期では考えてなかった大学の教育学部(募集人数3人)と、もう少し受かりやすい大学の英語学部(募集人数3人)と、さらに受かりやすい大学の文学部(募集人数5人)を受けた。
つまり、4つの大学と学科を受けたわけです。
でも、どこも前期と違って、募集人数が極端に少ない。
法学部も15人募集といっても、志願者は160人。
国立大学を落ちた人も受けるだろうから、狭き門です。
「まず、後期では受からないと思っておいたほうがいい」と、いろんな人から言われて、ひるんだ長男。
今日は、第2志望の大学の法学部の合格発表だったのですが、発表の10時にはいきませんでした。
それは、前回、「おめでとー!!」とわざと大きな声で言って、テレビ局がにこやかに寄ってきたのを、かわす様に逃げたwwwあの大学www
待ちに待った合格発表で、たくさんの人が祝福される中、とぼとぼと帰ってくるしかなかった、・・・・・・あの、苦い思いをしたくなかった。
だから、長男は「合格発表は、一人で見に行きたい」、といって、大学の正門に私を置いて、一人で発表を見に行きました。
それも、制服ではなく、私服で。
制服で気張っていって、がっかりするのがいやだったから。
時はすでに11時を回っていて、「もう、インターネットで見れるだろ?」と言ったら、
「それじゃ、だめなんだよ」といって、とぼとぼ歩いていく長男の背中を、祈りながら見送って・・・・
ほどなく、電話がかかってきた。
「母さん・・・・・・母さん・・・・・・・・、う、受かってるよ!!!!
受かってる!!!!!!!!」
うわずった、震える声の長男。
その瞬間、どばーっと涙が出ました。
実は前の日の夜、心配で不安な長男に、厳しいことを言ったばかりだったのです。
私:「ねえ、なに、ぼさっとしているの?今やることはなんだい?」
長男:「え・・・・?何?」
私:「また全部落ちた時のための準備はできているの?」
長男:「そんなこと・・・、合格発表のあとじゃだめなの?」
私:「遅いよ!!
何事も IF、IF、IF !! 『もし、こうだったら、こうしよう』という代案を、常に持って臨むべきだよ」
長男:「はあ・・・」
私:「今日は何日だと思ってるの?もう3月半ばだよ。4月1日はすぐそこだ。しかし、君の人生は未だ決まっていない。
焦らなくてどうするの? もし全部不合格だったら、どうするか私に説明できるかい?
慌てて専門学校だ、予備校だ、、、、なんて、ろくなことにならないよ。
合格発表を待つ間に、『 IF 不合格だったら 』 の準備をしときなさい。
それが、すぐに前向きになれる方法だから。
落ちたらすぐに、『仕方ない。それなら、今度はこうしたいんだけど。』と、次のプランを私や父さんに説明できる、あなたでありなさい!」
それで、長男は、慌てて専門学校とかのHPをいろいろ開いて調べてました。
そんな状態だったので、本当にうれしかった。
「せっかくだから制服に着替えなおして、記念写真撮ろうよ!!」
といって、いったん家に戻って制服に着替えて、今度は長女や次男もつれて、改めて発表を見に行きました。
誰もいない、大学構内・・・。遠くでギターの音が響いているだけ。
合格発表の広場にも、一人もいませんでした。
さびしく掲示板に番号が載っていて、合格人数もちょびっとなので、むしろ白い部分ばかりが目立つ合格発表ボード。
その前に長男が一人だけ。
前回と同じ場所なのに、応援団も、テレビ局も、合格を祝いあう仲間も、誰もいない・・・。
広場には、私たち家族だけしか存在しない。
白昼夢のような、異次元にいるような、たった一人だけの合格発表。
なんかそれが、いかにも「私たちらしいな」と思って。
実に寂しくて・・・・・・、でも、うれしくて・・・・・・、また泣けてきました。
後期の法学部の合格者は、数えたら30人弱でした。
つまり、130人は落ちてるんだから、最後に挽回した長男はたいしたものです。
本当によかった。
あと3大学発表が残ってますが、長男はもう、ここに行くと決めました。
理由は・・・・・・・・
この大学、なんと、うちから徒歩15分wwwww!!!!!!!
中学校よりも、近いんです。大学がwwww!!!!
近所の散歩コースwwww
マンモス大学なので、わざわざ県外から一人暮らしで通う人も多いのに、徒歩15分ってwwwww
長男:「法学部?大丈夫!!さっぱりわからないけど、きっとわかる。わかるようにがんばるさ!
だって、せっかく合格したんだもの。絶対にこのチャンスを無駄にはしないよ。
将来はお役所関係なんてどうだろう?教員免許を取って、公民の先生なんてのもいいなあ・・・・。」
そういう長男。すごく柔軟で前向きなことを、ペラペラうれしそうに話してくる。
あんなに、こだわってたのに・・・・・・。
もし、前期で受かっていたら、こんなことは言わなかったかもしれない。
だから、あの、全部落ちた経験は、やはり、今では素晴らしい経験だったと思います。
きっと、これは、家族で前向きに頑張った、ご褒美だと思ってる。
本当にありがとうございました。
見えない、何かにも感謝したい。
本当に、ありがとうございました。