大宮さんの恋物語です。
フォ〇ストでアップしておりました過去作です。
どぞ・・・。
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Side.N
お互い体に腕はまわしたままで。
俺はまーちゃんを見上げた。
和:まーちゃん?
坂:自分で自分の首・・・しめた・・・。
和:・・・。
坂:和・・・愛してる・・・。
和:ん・・・。
ちゅっと。
すごく軽く自然にまーちゃんが俺にキスをした。
もう・・・なんかただ申し訳なくて。
でもされたキスが。
俺は全然嫌じゃなくてびっくりしてる。
この人に愛されてる実感はますます心にしみていって。
大事にされている感じが心地いい。
もちろん悪い気はしない。
本当に優しくて素敵なまーちゃん。
あなたを。
愛せたらいいのに。
坂:ん・・・ちょっと・・・冷えたな。
和:そう?
坂:ん。ほら、手こんなに冷たくなってる。
和:・・・ん・・・。
坂:手袋・・・車の中にあったよな・・・。
俺の手を両手で包んで。
はぁ~って息をふきかけてくれるまーちゃん。
ごしごしと俺の手や頬をさすってくれる。
優しい。
優しいね・・・まーちゃん。
俺をあたためようとしてくれるまーちゃんをじっと見つめる。
きっとあなただったら。
絶対に俺を1人にしないね。
俺を・・・不安にさせないね。
俺を・・・すごく愛してくれるね。
・・・。
・・・。
どう考えてもまーちゃんの方がいいように思えてくる。
きっとまーちゃんは自分勝手に俺を抱かないし。
ベッドの中でたくさん話しもしてくれるだろうし。
愛してるって・・・和って。
たくさん言ってくれるだろうし。
なにより俺を一番に考えてくれて。
楽しい時も嬉しい時も全部ずっと俺と一緒にいてくれると思う。
でも大野さんは。
全部。
きっとまーちゃんならしてくれる事全部・・・やってくれないだろうし。
なにより俺を一番に考えてはくれない。
いや1番どころか。
2番でも3番でもきっと・・・ない。
俺に順位なんてきっとつかないだろう。
1人で楽しんで。
そんな時は俺の事なんて思いもつかないで。
釣りだのラジコンだの絵を書いたりして。
自分で勝手に楽しむ。
どう比較しても俺にとってはまーちゃんの方がいいに決まってるのに。
どうして。
なんでなんだろう。
いつだってあの人が。
大野さんのことが頭から離れない。
悔しくて。
たまにすごく憎らしくなる。
ぼんやりと。
そんな事を考えながら。
まーちゃんがさすってくれる俺の手を見ていた。
坂:帰るか。
和:ん。
坂:寒いもんな。
和:まーちゃん・・・。
坂:・・・ん?
和:ホント・・・いつもありがとう。
坂:・・・。
和:感謝・・・してる。
坂:なにに?
和:俺を・・・愛してくれる事に・・・。
坂:ちゃんと伝わってる?
和:すごい伝わってるよ。いっぱい。
坂:そうか。
和:ん。すごく救われてる。
坂:なら・・・いい。
和:・・・。
坂:行こう。
和:ん。
車に乗り込む。
少し温まるまで動かないで。
まーちゃんは。
この辺の街の説明とかしてくれた。
自販機とかねぇなぁ・・・なんてつぶやいている。
しばらくして発進した車。
まーちゃんのそばは以前に比べると格段に居心地の良さが増していて。
ずいぶんと甘えてしまってる。
何でも許してくれるまーちゃん。
でもこんな関係がずっと続く訳ない。
いつかはちゃんと答えを出して。
どんな答えであれ。
決めた方向に進まなくてはいけない日がくると思う。
俺はどうするつもりなんだろう。
いつまでこんな事続けるんだろう。
そっと。
まーちゃんにもらった時計を手でなでて。
ぼんやりと窓の外を見つめていた。
つづく