大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.N
本番よーい!
その声で前を向いたけど。
隣のおーのさんがなんか・・・僕を見たり上を見たり・・・え。とか言ったりしていて。
なんか挙動不審で怖い///。
大丈夫かな・・・って。
本番だけど?って思ってたら。
案の定・・・スタート直後にNGを出したおーのさん。
なんと・・・歩き出しのタイミングを忘れてしまったみたいで・・・。
先に数歩行き・・・歩き出さないおーのさんを隣に感じて止まった僕。
す、すいません///!もう一回お願い△※◎¥&!
・・・とカミカミで自己申告するおーのさん。
もう一回いきまーす!の助監督の声の中。
すごい情けない顔で僕を見るおーのさん。
ああ・・・なんかホント。
申し訳ない事したな・・・と思って。
小さな声でごめんねと言ったけど。
フルフル・・・と首を振るだけで。
何も言わないおーのさん。
ホント・・・大丈夫かな・・・///って思った。
結局その後・・・なんと3回もNGを出したおーのさん。
セリフが出てこなかったり僕と手をつなぐシーンでびくっとなりすぎたり・・・でカットがかかり。
そのたび謝っている。
額に汗がにじんでいて。
メイクさんに直されたりして。
ホント・・・悪かったな・・・って反省した。
4回目でやっと・・・監督のOKが出て。
全身で安堵するおーのさん。
僕もほっとした。
そして今。
先に帰った僕は・・・鍋の準備をしている。
あったかいものの代表選手だ。
おーのさんはまだ少し病院での撮影をしている。
ちゃんとできているかな・・・なんて。
ついさっきのおーのさんを思い出してはちょっと心配していた。
鍋地の味見をして。
少ししょうゆを足しながら思う。
告白したこと・・・後悔はしていない。
逆にすごくすっきりしていて。
すがすがしいくらいの気持だった。
僕は・・・ね。
でも。
言われたおーのさんの気持を考えると・・・。
あれ・・・ちょっと待って。
僕・・・少し早まったかもしれない。
まだ撮影期間は残っていて。
ここで一緒に暮らすことになっている。
例えば・・・もしも。
おーのさんに断られたら。
ここからの撮影も二人暮らしもやりにくくなる。
僕は自業自得だからしかたないとしても。
おーのさんに・・・気まずい思いをさせるのは申し訳ない。
って言うかもう。
この恋が実ることはないと思っていて。
で・・・それはそれで自分では納得してる。
別に・・・おーのさんが僕をどう思おうと。
僕は僕でおーのさんを思って幸せでいればいいって思ってる。
でも。
このことが原因で・・・おーのさんに気を遣わせるのはいけないと思ってる。
じゃあなんでさっき告白しちゃったんだって話だけど。
それはもう・・・そう///。
止められなかったんだからしかたない。
理屈じゃないでしょ?・・・そういうのって。
ちら・・・と壁の時計を見る。
もうすぐおーのさんが帰ってくる。
どうしよう。
絶対その話になるよね。
あ。
その話にさせなければいい?
答えを聞かないようにして。
逃げて。
言わせないようにすれば・・・。
いやそんなの無理でしょう。
・・・。
・・・。
いや・・・できる・・・かも・・・?
・・・どうやって・・・?
僕はそんなこと考えながら。
最後に少しだけ・・・鍋に塩を振り入れ。
そして・・・ビールが冷えているか確認してから・・・お皿などの準備をし始めた。
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つづく