Summer Splash! 28 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 


大宮さんの恋物語です。

 

あちらからの移行分です///。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♡

 

 

では・・・どぞ・・・///。

 

 

 

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「あ・・・今日は月が明るいから・・・。」

「・・・。」

「あんまり見えないかも。」

「・・・?」

「上・・・見て。」

「・・・上・・・?」


言われるがまま。

上を見上げると。

そこには。

おびただしい数の・・・星がまたたいていた。


「うわ・・・すげ・・・。」

「フフ・・・すごいでしょ。」

「うん・・・すげぇ・・・。」

「ね・・・こうしてみて?」


そう言いながら。

地面に仰向けに寝そべる和。

俺は。

ちょっとの距離をおいて。

同じように寝転んだ。


「すげ・・・星だらけだ。」

「ね・・・。」

「うわ・・・こんなの俺初めてだよ。」

「海辺からも・・・星は見えるんだけど。」

「ぅん・・・。」

「街の明かりが明るすぎるし・・・。」

「・・・。」

「空に近いから・・・こっちの方がキレイなんだよね。」

「・・・へぇ・・・。」

「でも今日は・・・月が明るいから・・・。」

「・・・。」

「本当はもっとキレイなんだよ。」

「・・・。」


本当は・・・って言う事は。

ここを知ってるって事・・・だよな。

っていうか当たり前なんだけど。

連れて来てくれたんだから。

しばらく二人。

無言で星を見上げる。

時折吹く風に。

緑の匂いと・・・涼しさを感じる。

もちろん。

いつも和と一緒にいると感じるあの・・・甘さも感じていた。


「今日・・・ありがと。」

「・・・え?」

「ひまわり畑・・・連れて行ってくれて。」

「・・・。」

「枯れてたけど。」

「・・・ん///。」

「見せようと思ってくれたんでしょ?あの・・・ひまわり畑を。」

「・・・ぅん・・・。」

「だから・・・ありがと。」


上を向いたまま・・・言葉をこぼす和。

手。

つなぎたいな・・・と思った。

さっきみたいに。

さっきの和みたいに。

自然に手がつなげたらいいのに。













「ここ・・・ね・・・。」

「ぅん・・・。」

「子供の頃に・・・よく潤君と来てたの。」

「・・・。」

「・・・。」

「こんな山の中に?」

「うん・・・実は・・・自転車で登る近道があってね。」

「・・・うん。」

「車では遠回りしなくちゃいけないんだけど。」

「・・・。」

「自転車だと案外近いの。」

「・・・へぇ。」

「それに・・・こんな夜遅くには来ないよ?」

「・・・。」

「夕焼けとか・・・ね。」

「・・・。」

「瞬き始めた星とか・・・見てた。」


まるで。

歌うように言葉をつむぐ和。

それはあの。

いじめにあっていた時の事なんだろうか。

自分を思ってくれるのは。

和だけ。

潤君だけ。

そんな思いで二人いた日々。

それからずっと。

二人でここへ来ることで。

たくさんの事をきっと。

乗り越えてきたんだろう。














「ここはね・・・。」

「・・・。」

「ホントに・・・潤君としか来た事がないの。」

「・・・。」

「海はね・・・潤君と一緒に・・・他の人とも入った事あるし。」

「・・・ぅん。」

「花火だって・・・他の人とした事もあるよ。」

「・・・。」

「でも・・・ここは・・・。」

「・・・。」

「潤君以外の人とは・・・本当に初めて・・・。」

「・・・。」

「・・・。」

「・・・。」


言葉が途切れる。

しん・・・とした空間。

ドキドキしながら・・・も。

頭はフル回転している。

どうしてここに?

なんで俺?

和がつむぐ言葉の裏には。

どんな意味があるの?

何が・・・言いたい?

もしかして・・・その。

さっきのひまわり畑の・・・お礼・・・とか?

気付いたら・・・考えすぎて。

眉根にしわを寄せ。

しかめっつらをしていた俺。

眉間が痛くなってきた。

軽く・・・指でもんで。

目をぎゅっぎゅっと・・・何度もつむった。

なぜか。

隣に寝転ぶ和を見れない。














「今日も・・・。」

「ん?」

「潤君ね・・・。」

「・・・。」

「・・・ヨウコちゃんとデートみたい・・・。」

「・・・。」

「もう・・・いいのに・・・。」

「・・・。」

「ちゃんと・・・二人の付き合いをオープンにして・・・いいのに。」

「・・・。」

「自分だけを見てくれる人・・・。」

「・・・。」

「僕以外に見つけたんだから。」


消え入りそうな和の声を聞いて。

俺は。

す・・・っと。

手を伸ばして。

すごく自然に。

和の手を握っていた。








つづく