大宮さんの恋物語です。
あちらからの移行分です///。
楽しんでいただけたら嬉しいです♡
では・・・どぞ・・・///。
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・・・和・・・?
急に。
和の気配を感じなくなって。
キョロキョロと探す。
ついさっきまで。
俺の前を歩いていた・・・ちょっと猫背の後ろ姿が。
見えなくなった。
立ち止まってひまわりを見て。
物思いにふけっていた俺。
完全に。
置いていかれてしまったようだ。
和は。
・・・どこに・・・?
枯れたひまわりの群生の中。
見当をつけて歩く。
枯れてもなお背の高いひまわりと。
山の少しの傾斜に阻まれ。
あまり遠くが見えない。
和。
和は。
どこだ。
・・・。
・・・。
ひまわりをかき分け奥へと進む。
・・・和!・・・
少し大きめの声で呼ぶ。
声を出して気づく。
自分が少し焦っていることに。
居なくなる訳がない。
必ず近くにいるはずなんだ。
でも・・・どこに?
俺は。
少し早足で。
方向なんてよくわかっていないけど・・・でも。
とにかく。
進んだ。
すると。
・・・智♪・・・
声が聞こえ。
振り向くと。
意外に近い距離に。
和が。
いた。
まるで。
真夏の太陽のような笑顔で。
ひょっこりと。
そこにいた。
ジリジリと。
胸の焦げる音がする。
チクタクと。
心の秒針を刻む音がする。
風が・・・ふわっと吹いて。
いつものあの。
少し甘い潮風を感じた。
この。
潮風が消える前に。
追い付きたい。
太陽みたいな和に。
近付きたい。
笑顔の和と。
一緒に笑って。
咲いていたい。
まだ。
夏を終わらせたくないんだ。
駆け寄った俺に。
すぐに屈んだ和が・・・言った。
「見て♪」
指さすそこには。
満開の・・・小さなひまわりが1本。
キレイな黄色で。
そこにいた。
「これ・・・他のと比べるとちっちゃいね。」
「・・・。」
「だから咲く時期がずれたのかなぁ。」
「・・・。」
「他のが枯れて・・・やっと日が当たり始めたのかも。」
「・・・。」
「すっごいキレイだね。」
「・・・。」
たった1本のひまわり。
小さな小さなひまわりだったけど。
本当にキレイで。
満開で。
夏を感じて。
まだ・・・俺と和の夏が。
終わっていないように思えて。
嬉しくなった。
俺も。
ひまわりをよく見ようと。
屈んだ・・・瞬間。
和が。
勢いよく立ち上がった。
「ヤダ!虫!!!」
え・・・。
見ると。
足元に。
アリとか・・・ダンゴムシとか。
他にもよく・・・わからない虫が。
うじゃうじゃいた。
枯れた花びらや葉を栄養としているんだろう。
よく見ると。
あちこちに・・・たくさんいる。
「ヤ!足に・・・!」
見ると。
和のビーサンの足から数匹。
アリが・・・這い上がっている。
「さ・・・智!と・・・取って取って!!!」
「///動かないで・・・。」
「は・・・早く!早くして!!!」
「ちょ・・・待って///。」
まるで・・・踊るように足踏みをするその。
すらっとした足のキレイな肌の上を上るアリ。
一瞬・・・その肌に触れることに躊躇した・・・けど。
でも。
かなり本気で嫌がっている和がかわいそうで。
俺は・・・そのふくらはぎの裏に思いきって手で触れ。
小さなゴマみたいなアリを。
手で払った。
「も・・・帰る!」
言うと和は。
さっと・・・身体を翻し。
俺を見向きもしないで。
走り去った。
・・・。
・・・。
なんかもう。
俺。
いろんな事が裏目で。
何やってんだろう・・・と。
小さくためいきをついた。
せっかく見つけた小さなひまわりが。
吹く風に揺れていて。
やっぱり。
夏の終わりを・・・感じた。
つづく