Summer Splash! 5 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 


大宮さんの恋物語です。

 

あちらからの移行分です///。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♡

 

 

では・・・どぞ・・・///。

 

 

 

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今度は腕をつかまないように気をつけて。

その手首をつかんだ。

けど・・・またその細さに。

うわ///ってなって。

離しそうになったけど・・・でも。

今回はがんばって離さなかった。


「ちょっと・・・なに!?」

「いや・・・うん・・・。」

「離してよ・・・智。」

「あのさ・・・和・・・。」

「・・・なに。」

「邪魔・・・しない方がいいと・・・」

「邪魔ってなに。」


ぐん・・・と。

俺の方を急に向いて。

そして。

くっと・・・近づく和。

挑むように見上げてくるから。

俺は・・・ちょっといろんな意味でドキドキしちゃって体をそらし。

その・・・和の瞳と体から逃げるようにした。


「いやその・・・あの・・・ね・・・あの女子が・・・。」

「・・・。」

「告白?みたいなの・・・しようとしてるから・・・。」

「・・・。」

「がんばる女子を・・・ほら・・・邪魔しちゃいけないじゃん・・・。」

「・・・。」

「・・・ね・・・。」

「・・・。」

「・・・。」


うんともすんとも言わず。

俺をじっと見ている和。

若干・・・俺。

睨まれてる///?















くるっと。

振り返り。

和が潤を見た。

さっきよりも近づいたから。

あの女子の顔も見える。

和も気づくかもしれない。

あの子が昼間。

潤に写真を撮って欲しい・・・と言った子だって。


「告白・・・ねぇ・・・。」


そう・・・小さくつぶやいた和は。

俺が言ったにもかかわらず。

ずんずんと潤へと向かって歩き始めた。

俺は。

かなりあせって・・・砂浜に足をとられながらも。

和の前に出た。


「和・・・。」

「どいて。」

「だからあの子が・・・」

「邪魔しないで。」

「邪魔は俺達の方で・・・」

「どいてよ。」

「いや・・・だから女子が告白を・・・」

「どいて!」


ばん・・・と。

両肩を押され。

俺は。

まさかそんな事されると思わなかったから。

バランスを崩して。

あっけなく砂浜に転がってしまった///。


「あのね智。」


転がった俺を。

見下ろしながら。

怒ったように言う和。


「あの子・・・昨日ね。」

「・・・。」

「隣の海の家の・・・剛ちゃんにふられてたの。」

「・・・ぇ・・・。」

「なのに今日は・・・昼間っから潤君にグイグイきて・・・。」

「・・・。」

「わかる?イケメンなら誰でもいいって事なんだよ。」

「・・・。」

「そんな子には・・・潤君は渡さないよ。」


そう言うと。

転がったままの俺のすぐそばを通り。

大きな声で。


   潤君!!!


そう言いながら。

和は走り出した。
















砂浜に。

手をついて。

転がった体勢から起き上がり座った。

そのままゆっくりと胡坐をかいて。

砂だらけの手を・・・Tシャツを・・・払った。

砂地だったから・・・転んでもどこも痛くないのに。

なぜか。

・・・うん。

なんでだろう。

心が・・・痛い。

・・・。

・・・。

なんか。

・・・。

・・・。

自己嫌悪・・・というか。

なんというか。

良かれと思ってしたんだけど。

全然・・・和の方がイロイロと知っていて。

俺の方がわかっていなくて。

俺が見当違いの気を回しただけっていうか。

的外れだったっていうか。

なんか。

そう。

すっげぇかっこ悪い。

昼間の和の。

いつも以上の機嫌の悪さ。

その理由がやっとわかって。

・・・。

・・・。

んで。

なんか。

落ち込む。















はぁ・・・と。

大きなため息をついていると。

向こうから例の女子が。

けっこうなスピードで走ってきた。

何を言われたのか知らないけど。

怒っていて。

その形相は恐ろしくて。

俺は。

若干ひいた。

俺が視界に入ったはずなのに。

一瞥しただけで俺の横を駆け抜けて行った女子。

一瞬。

本当に一瞬のすれ違いざまだけど。

ちっ・・・っと。

舌打ちが聞こえた様な気がした。














振り向くと。

和と潤が。

仲よさそうに寄り添って歩いてくる。

俺は。

もう・・・ばつが悪くて。

それでもやっと立ち上がり。

服についた砂を落としていた。


「あれ?智・・・どしたの?」


呑気に潤が俺に言う。

和は。

俺の目を見もしない。

俺はもう。

へらっと愛想笑いをするしかなかった。






つづく