大宮さんの恋物語です。
あちらからの移行分です///。
楽しんでいただけたら嬉しいです♡
では・・・どぞ・・・///。
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今度は腕をつかまないように気をつけて。
その手首をつかんだ。
けど・・・またその細さに。
うわ///ってなって。
離しそうになったけど・・・でも。
今回はがんばって離さなかった。
「ちょっと・・・なに!?」
「いや・・・うん・・・。」
「離してよ・・・智。」
「あのさ・・・和・・・。」
「・・・なに。」
「邪魔・・・しない方がいいと・・・」
「邪魔ってなに。」
ぐん・・・と。
俺の方を急に向いて。
そして。
くっと・・・近づく和。
挑むように見上げてくるから。
俺は・・・ちょっといろんな意味でドキドキしちゃって体をそらし。
その・・・和の瞳と体から逃げるようにした。
「いやその・・・あの・・・ね・・・あの女子が・・・。」
「・・・。」
「告白?みたいなの・・・しようとしてるから・・・。」
「・・・。」
「がんばる女子を・・・ほら・・・邪魔しちゃいけないじゃん・・・。」
「・・・。」
「・・・ね・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
うんともすんとも言わず。
俺をじっと見ている和。
若干・・・俺。
睨まれてる///?
くるっと。
振り返り。
和が潤を見た。
さっきよりも近づいたから。
あの女子の顔も見える。
和も気づくかもしれない。
あの子が昼間。
潤に写真を撮って欲しい・・・と言った子だって。
「告白・・・ねぇ・・・。」
そう・・・小さくつぶやいた和は。
俺が言ったにもかかわらず。
ずんずんと潤へと向かって歩き始めた。
俺は。
かなりあせって・・・砂浜に足をとられながらも。
和の前に出た。
「和・・・。」
「どいて。」
「だからあの子が・・・」
「邪魔しないで。」
「邪魔は俺達の方で・・・」
「どいてよ。」
「いや・・・だから女子が告白を・・・」
「どいて!」
ばん・・・と。
両肩を押され。
俺は。
まさかそんな事されると思わなかったから。
バランスを崩して。
あっけなく砂浜に転がってしまった///。
「あのね智。」
転がった俺を。
見下ろしながら。
怒ったように言う和。
「あの子・・・昨日ね。」
「・・・。」
「隣の海の家の・・・剛ちゃんにふられてたの。」
「・・・ぇ・・・。」
「なのに今日は・・・昼間っから潤君にグイグイきて・・・。」
「・・・。」
「わかる?イケメンなら誰でもいいって事なんだよ。」
「・・・。」
「そんな子には・・・潤君は渡さないよ。」
そう言うと。
転がったままの俺のすぐそばを通り。
大きな声で。
潤君!!!
そう言いながら。
和は走り出した。
砂浜に。
手をついて。
転がった体勢から起き上がり座った。
そのままゆっくりと胡坐をかいて。
砂だらけの手を・・・Tシャツを・・・払った。
砂地だったから・・・転んでもどこも痛くないのに。
なぜか。
・・・うん。
なんでだろう。
心が・・・痛い。
・・・。
・・・。
なんか。
・・・。
・・・。
自己嫌悪・・・というか。
なんというか。
良かれと思ってしたんだけど。
全然・・・和の方がイロイロと知っていて。
俺の方がわかっていなくて。
俺が見当違いの気を回しただけっていうか。
的外れだったっていうか。
なんか。
そう。
すっげぇかっこ悪い。
昼間の和の。
いつも以上の機嫌の悪さ。
その理由がやっとわかって。
・・・。
・・・。
んで。
なんか。
落ち込む。
はぁ・・・と。
大きなため息をついていると。
向こうから例の女子が。
けっこうなスピードで走ってきた。
何を言われたのか知らないけど。
怒っていて。
その形相は恐ろしくて。
俺は。
若干ひいた。
俺が視界に入ったはずなのに。
一瞥しただけで俺の横を駆け抜けて行った女子。
一瞬。
本当に一瞬のすれ違いざまだけど。
ちっ・・・っと。
舌打ちが聞こえた様な気がした。
振り向くと。
和と潤が。
仲よさそうに寄り添って歩いてくる。
俺は。
もう・・・ばつが悪くて。
それでもやっと立ち上がり。
服についた砂を落としていた。
「あれ?智・・・どしたの?」
呑気に潤が俺に言う。
和は。
俺の目を見もしない。
俺はもう。
へらっと愛想笑いをするしかなかった。
つづく