一つ前に限定記事「○○と(治安悪い)二宮と Ver.2」がございます///。
大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.N
あれから。
あの日から・・・おーのさんと僕は。
恋人同士になった。
ぁ・・・厳密には。
恋人同士のフリ・・・だけど。
誰も見ていない・・・ましてやカメラも回っていないところ・・・家でも。
二人はそのまま恋人同士でいた。
最初にあったおーのさんの緊張は。
翌日の・・・「好き」の言葉のやりとりでなくなったようで。
今ではもう・・・触れられてびくってなることもない・・・し。
それどころか。
互いに積極的に触れるほどになった。
そうなると・・・ホント不思議で。
触れあうことになんの抵抗もなくなり。
触れていることへの意識がなくなり。
触れようとか・・・そんなこと考える間もなく触れていたりして。
さらには。
おーのさんがすごく優しく微笑むから。
マジで・・・ガチで。
僕おーのさんに愛されてるんじゃないかって・・・勘違いするくらいだった。
ラインを超えたおーのさんって・・・すごいなって。
逆に感心するくらい。
この間なんて。
ソファに二人で座っていたんだけど。
立ち上がるとき・・・ね。
おーのさん。
僕の膝に手をついて・・・立ち上がったんだよね。
もちろん全体重かけてないのはすぐにわかったんだけど。
自然に・・・あまりにも自然に触れながら立つから。
なんか・・・ね。
ちょっとくすぐったかったんだよね///。
お互いにガチの恋愛感情はないけど。
これなら・・・みんなをだますなんて簡単かもしれない・・・と思い始めている。
さらに・・・その効果なのか。
撮影も・・・すごく順調に進んだ。
毎回監督から。
二人の仲の良さが画面から伝わってくる・・・って褒められて。
おーのさんと僕は・・・フフ・・・って笑いあいながら肩を寄せていたんだ。
撮影は・・・もうここ数日ずっと。
二人の日常を撮っている。
告白して・・・付き合い始めて。
そこから・・・二人のラブラブな暮らしぶりを見てもらうための撮影だ。
多分・・・映像として流れるのは短いはずなんだけど。
だってその先に本筋のストーリーがあるから。
でもこういうところ・・・監督は妥協せずにしっかりと撮るから。
僕たち二人も・・・気持ちを高めやすい。
昨日は映画館での撮影。
泣ける映画を二人で見て。
ポップコーンを食べながら・・・ホロホロ涙を流すおーのさん。
僕は・・・そんなおーのさんを見て。
ほほえむ・・・っていう撮影。
ほんの数分の映像のために・・・映画館を貸し切って。
実際に映画まで流してもらって・・・撮影をした。
ただ・・・流してもらう映像までは希望通りにはいかなくて。
本当は泣ける映画がよかったんだけど・・・実際はアニメを見ることになった///。
アニメの冒頭を見ながら感極まって泣く・・・という。
ちょっと難しい表現だから。
監督が・・・大丈夫ですか?と何度も確認して。
思考錯誤した結果・・・音なしの映像だけで撮影をすることになった。
最初は。
俺泣けるかな・・・なんて言ってたおーのさんだったけど。
「本番!」の声がかかると・・・すっと・・・目の奥の色が変わり。
しばらくスクリーンを見つめた後・・・ほろほろと泣き出した。
すごいな・・・と思いつつ。
だってスクリーンではアニメのオープニングがど派手に始まってるんだから///。
もうね・・・僕の方がNG出しちゃいけないって思って。
隣のおーのさんを見つめる。
スクリーンの光で明るくなったり暗くなったりするおーのさんの横顔。
キレイだな・・・って。
本気でそう思って。
・・・そう思ってるうちに・・・カットがかかった。
つづく