一つ前に限定記事「ホワイトデーのお話(仮)♡おまけ1」がございます。
大宮さんの恋物語です。
こちらは続編です///。
本編はこちら→「バレンタインのお話(仮)♡1」です。
******************************************
もう。
起き上がる気力も体力もない和の体を。
濡 らした温かいタオルで拭いている。
ぺしゃん・・・とうつぶせでベッドに横たわる和。
背が・・・汗で濡 れ光っていて。
さっきつ ながったばかりなのに・・・そのな まめかしさに・・・下半身がうずく。
痛くしないでね・・・と言われたのに。
多分・・・痛くした///。
それは・・・悪いと思ってるけどでも。
あれほどの色 気のある和と・・・初めて経験する快 楽。
心も体も高ぶった状態で・・・冷静な思考で欲望をコントロールするのは至難の技で・・・。
「喉・・・乾いちゃった・・・。」
「水がいい?」
「ぅ・・・ん。」
俺はベッドから飛び降りると。
冷蔵庫をあけ・・・水のペットボトルを取り出した。
歩きながら蓋をあけ・・・ゆらりと起き上がった和に手渡す。
両手で受け取った和は・・・コクコクと・・・勢いよく飲んでいる。
あれほど。
声出せば・・・喉も乾くよな・・・///と。
ついさっき聞いた和の甘い声を思いだす。
「もぉ~ニヤニヤしないでよ///。」
「・・・してた///?」
「してたから///。」
「ごめん///。」
「飲む?」
「・・・ん。」
受け取って・・・水を飲む俺。
飲んで気づく・・・思いの他喉が渇いていたことに。
結局・・・受け取った水のペットボトルを。
俺はあっという間に飲み干した。
和のニヤニヤ笑う顔を見ながら・・・///。
「腰。大丈夫?」
「ん~・・・腰もだけど。股関節がちょっと・・・///。」
「あ~・・・ごめんマジで。」
「いいの。謝んないで。」
「・・・。」
ベッドにあぐらをかいている俺に。
すり寄り・・・正座する和。
いや・・・正座じゃなくて。
正座の格好で・・・足をひらいて崩す感じ。
お姉さん座り?女の子座りって言うんだっけ?こういうの。
体。
柔らかいな・・・と。
そんなこと思う。
俺の手を持ち。
指を・・・撫で。
手きれいよね・・・とつぶやく和。
ほら。
またそうやって。
俺のいいところを・・・教えてくれる。
俺もそんな風に。
和のいいところを・・・たくさん伝えたい。
「初恋は実らないって聞くけど。」
「・・・。」
「実ることもあるんだなぁって・・・今実感してるの。」
「・・・ぅん・・・。」
「なんかさ。あの頃の・・・小学生の頃の『好き』の感情って。特別な気がしない?」
「特別?」
「そう。だって恋愛に対してなんの経験値もなくて。」
「・・・ぅん。」
「学歴とかそういうのも・・・全然関係なくて。って言うかまだ学歴なんて先の話だし。」
「・・・。」
「いわゆるね。付加価値みたいなものがまったくなくて。その人だけを純粋に見れるって言うか・・・。」
「・・・。」
「何にも染まってなくて何にも影響受けてないそのままの人間で・・・。」
「・・・。」
「だからその頃の『好き』ってもうね。直感だけのような気がするの。」
「・・・直感・・・。」
「そう。人が持ってる本来の・・・第六感的な?」
「・・・。」
「きっとね。あなたは・・・あの頃から変わった部分もあると思うの。」
「・・・。」
「だけどね。その・・・本質的な部分は変わってないと思うから。だから。今もこうして・・・僕はあなたを好きなんだと思う。」
「・・・。」
「なんてね///。」
照れたように・・・下を向く和。
時々・・・こうして素直になって。
時々・・・こうして素直な自分に照れる和。
どっちの和も・・・かわいくて。
きっと・・・和も。
本質的な部分はかわっていないんだと思う。
「俺も。初恋だったよ。」
「・・・ホント?」
「多分・・・そう。あの頃はわからなかったけど。今思い返すと。あれは・・・初恋だったって思う。」
「じゃあすごいね僕たち。互いに初恋を実らせたってことでしょ?」
「そうなるね///。」
「すごい・・・///。」
嬉しそうに笑う和。
俺の言葉を信じて疑わず。
いや本当のコトなんだけど。
こういうところ・・・かわいくて。
これから先もずっと・・・守っていきたいと思う。
こんな和でいられますように・・・って。
小学生のころからの・・・片思い。
ずっとずっと・・・思っていた訳じゃないけど。
でもずっと・・・心の中にいた和。
ふたたびこうして巡り合えたのも。
運命のような気がしてるけど。
きっと・・・その運命を引き寄せたのは。
2人の強い思いなんだって・・・信じてる。
「・・・腹減ったな。」
「・・・ぅん。動いたからね///。」
「なんか食べに行こう。何がいい?」
「・・・ん~・・・あ。じゃあせーので言ってみない?」
「え///。」
「お試しよ?どれほど同じ思いでいるのかってこと。」
「え~・・・直感でいいんだよね?」
「もちろん///。」
「いいよ。じゃあ・・・」
「待って待って///ん~・・・はいっ決めた///。」
「///じゃあ言うよ。せーの。」
「「らーめん!!!」」
「え~///そろった///♪」
ぱぁっと。
嬉しそうに笑う和。
まるで花が咲いたような・・・その笑顔は。
あの日。
俺があの体育館裏で見た・・・和の笑顔そのものだった。
この先何年たっても。
この笑顔を見続けていたい。
一番近くで。
俺は・・・そう強く思い。
笑う和を・・・抱き寄せキスをした。
消えない思い出なら あの日のまま包み込んで
君を強く抱きしめたら 溶けてゆくほど優しく
(本当に)FIN
*******************************************
お付き合いいただきありがとうございました。
バレンタインのお話から・・・思いがけず続編を書かせていただきました。
智さんの妹さんが・・・ちょっと気がかりだったということと。
「初恋」を丁寧に書きたかったこと。
そして・・二人のハジメテを///。
書きたかったので・・・続編創作となりました///。
楽しんでいただけていたら嬉しいです♡
ではでは。
来てくださってありがとうございました。
.