大宮さんの恋物語です。
こちらは続編です///。
本編はこちら→「バレンタインのお話(仮)♡1」です。
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「なんか。」
「・・・ん?」
「和と再会して・・・こういう風に付き合い始めてさ。」
「・・・ぅん。」
「なんか俺。すごく自分に自信が持てるようになった気がする。」
「・・・それを言うなら・・・。」
「ん?」
「僕の方よ。」
「・・・。」
言いながら小首をかしげると。
そっと左手で右耳に髪をかけた。
その・・・クロスする仕草があまりにも艶やかで。
チラリと見えた白い首筋に。
釘付けになる。
「あなたと再会してから。いいことばかり起きるの。」
「・・・そうなの・・・?」
「ぅん。」
「例えば?」
「・・・お給料が上がったの。がんばってくれてるからって。店長があげてくれたの。」
「・・・。」
それは///。
あの・・・レジの長蛇の列を見れば理由がわかる。
逆に・・・以前よく行ってたこっち側のコンビニが。
この間覗いたら・・・全然暇そうで。
もしかしてつぶれちゃうかもな・・・なんて。
そんなこと思うほどだった。
「それからね。新しい社員が来ることになって。」
「・・・へぇ。」
「僕の夜勤がね。減るの。」
「マジか///。」
「フフ・・・ぅん。」
それは嬉しい。
夜勤のせいで・・・会えない時間が多くあったし。
なにより。
過保護と言われるかもしれないけど。
深夜の勤務は心配だったから。
だから・・・少しほっとする。
「それとね。」
「まだあるの?」
「あるのよ。すごいのが。」
「・・・///。」
それはそれは嬉しそうに。
俺を覗きこむ和。
話に夢中なのはわかるけど。
これほど純粋で無垢な表情で近づかれると。
俺の・・・いろんなところが崩壊しそうになる///。
「この間。離婚したお父さんから久しぶりに連絡があって。」
「・・・へぇ・・・。」
「なんかね。借金の返済の目途が立ったていうの。」
「ぅん・・・。」
「それでね。もう一度やり直そうってお父さんが言って。」
「・・・。」
「もしかしたら再婚?できるかもしれないのよ。」
「・・・すごい・・・。」
「でしょ?すっごく喜んでた。お母さんが。」
「それは・・・よかったな。」
「・・・ぅん///。」
はにかみ・・・微笑む和。
もちろん和も嬉しいんだろうけど。
苦労してきた母親が。
嬉しそうにしていることも・・・嬉しいんだろう。
和にとっては母と父だけど。
かつては・・・俺が和を愛するように。
そして和が俺を愛するように愛し合った二人で・・・だから結婚したんであって。
事情があって離れ離れになったけど。
また二人・・・一緒に暮らしていけるなら。
そんなに嬉しいことはない・・・と。
胸にぐっときた。
ふいに・・・風が吹く。
花びらが舞い渦を巻くことで・・・風が可視化する・・・から。
ぼんやりとその行方を目で追って空を見上げた。
俺と再会してからいいことばかり起きるというのは・・・偶然かもしれないけど。
それでも。
和がそう思ってくれるなら嬉しいし。
もっともっと・・・これからもずっと。
嬉しい思いをさせてあげたいって思う。
「それから・・・もっとすごいこと。」
「もっとすごいのがあるの?」
「あるのよ///。」
「・・・なに///?」
「あなたに愛されて・・・本当の幸せを知ったってこと。」
「・・・ぇ。」
「や///ちょっと恥ずかしいけど。本当のことだし///。」
「・・・。」
「付き合い長くなると言えないかもしれないから。今のうちに言っておく///。」
「・・・。」
「僕ね。これが幸せかぁ・・・って。毎日思いながら生きてるの///。」
「・・・。」
「あなたのこと思うと・・・ぁ・・・んっ///。」
抱き寄せ。
キス。
した。
すごく自然に。
まるで・・・風に押されるように。
花びらに導かれるように。
触れた唇。
「・・・それ。」
「・・・///。」
「付き合い長くなっても言ってほしいんだけど。」
「え~///かなり恥ずかしいと思う・・・けど。」
「・・・けど?」
「それであなたが喜ぶなら・・・がんばって言う///。」
「喜ぶから。言って。」
「・・・わかった・・・じゃあ。」
「・・・?」
「そろそろ行こ?」
「・・・。」
「・・・(ホテル)・・・///。」
声を出さずに。
唇の動きだけで・・・俺に伝える和。
って言うか・・・和からそういうこと言われると思ってなかったから。
ちょっと・・・いやかなり。
ヤられた///。
「僕だって。近づきたいのよ?あなたに。」
「・・・///。」
「もっとキスしたいし。触りたいし。ぎゅっとしてほしいし。」
「・・・。」
「その先も・・・ね///。」
「・・・やば///。」
「・・・え?」
「ちょっと俺もう・・・///ここが・・・で・・・から・・・ゴニョゴニョ///・・・。」
「ちょっと///ここどこだと思ってるの?」
「ぁ・・・小学校か///。」
「さっきのキスでギリよ?早く出よ///。」
「ん///。」
ギリ・・・なのか。
キス・・・が。
いや・・・キスもここでは許されないと思うけど///。
キスはギリだと思ってる・・・その甘い考えが。
和らしくてかわいいと思う。
その後の俺の発言も。
決してイケナイコトではないのだけど。
さすがに・・・ここ小学校では不適切だった・・・と思い///。
慌てて二人・・・裏門から外へ出た。
何となく二人同時に軽く・・・振り返り。
ちょっと会釈をしてから・・・歩き始めた。
まだ・・・夕方の時間。
これからの二人の時間も・・・濃密で有意義な時間になるだろう。
夜は長い。
俺は・・・少しだけ和に近づき。
どこのホテル行く?・・・と言った。
その話はもう少し小学校から離れたらね///と和が言う。
急に真面目になって・・・そんなこと言う和にちょっとだけ笑った俺。
それを見て笑う和。
笑うタイミングが一緒。
そんなことにも。
幸せを感じて。
俺は・・・一度だけきゅっと。
和の手を握った。
FIN
ですが・・・///明日20時におまけを限定記事でアップさせていただきます///。