ラストです
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ノコルは。
そんな太田梨歩に気づいているのかいないのかわからなかったけど。
話を始めた。
「画面は共有できてるな?」
「はい。できてます。」
「これ。このメールを見てくれ。」
「・・・見ました。これ・・・このアドレスからテント宛に何度かメールが来てますよね。」
「そうだ。よく調べてるな。」
「はい///。」
「出所はロシ アだ。」
「モスク ワですね。」
「そうだ。会いたいから返事をくれと書いてあるがずっと無視してた。」
「知ってます。」
「そうか。で・・・こっちも見てくれ。」
「・・・これは・・・?」
「今日ムルーデル社に来たメールだ。」
「アドレスが同じですね。」
「ああ。ロシア語は読めるか?」
「はい。少しですが。」
「優秀だな。」
「・・・///ありがとうございます。」
もう。
太田梨歩はメロメロだった。
難しい話の間にちょこちょこ挟まれる太田梨歩をくすぐる言葉・・・が。
その才能を褒める言葉が・・・どんどん彼女に刺さって行くのがまるで見えるようだった///。
「ここに。ショベルカーを2台落としたと書いてある。」
「はい。」
「2台という数はごく少数しか知らない情報だ。」
「犯人の可能性が高いということですね。」
「そうだ。」
「わかりました。発信元を突き止めます。」
「いいぞ。話が早い。」
「ありがとうございます///突き止めたらどうしますか?」
「過去のやりとりを調べてくれ。ロシア国内外ともにだ。振り分けはお前に任せる。」
「わかりました。どれくらい遡りますか?1ヶ月?」
「それで十分だ。」
「確認できしだいこのプライベートアドレスに連絡をいれます。」
「お前と話してるとノンストレスだな。」
「・・・///。」
嬉しそうに・・・恥かしそうに笑う太田梨歩。
忘れていたけど・・・太田梨歩も。
女性だったんだ・・・と気づかされる///。
「お前の口座を教えてくれ。着手金として報酬の半分を明日にでも支払う。」
「・・・。」
「ん?どうした?」
「今私は・・・別班の仕事を手伝っている立場なので・・・。」
「太田さん。黒須です。この件はノコルと直接やりとりして大丈夫です。」
「そうなんですか?」
「ノコルなら。個人的に取引して大丈夫です。俺が責任持ちますから。」
「わかりました。じゃあ。口座を送ります。今。」
「・・・ん・・・スイス銀行か。奇遇だな。俺もスイス銀行だ。」
「・・・///一緒・・・ですね///。」
そんな笑顔。
見たことないよ・・・ってくらいのかわいらしい笑顔。
いや・・・まじで。
ノコル恐るべし・・・だな///。
「ああ・・・それから。」
「・・・はい?」
「この事を・・・。」
「・・・はい。」
「あいつに。」
「あいつ?」
「あいつだよ。」
「あいつって・・・?」
「憂助・・・。」
「ユウスケ?」
「乃木。憂助だ。」
「・・・乃木さん・・・?」
「そうだ。あいつに伝えておいてくれ。」
「全部ですか?」
「そうだ。今俺が依頼した内容も。お前が調べた内容も。全部だ。」
「・・・わ・・・かりました。」
「あいつは。頭がきれる。」
「・・・。」
「俺にはわからない何かに気づくかもしれない。」
「・・・。」
「悔しいがな。」
「・・・。」
しゅん・・・と。
眉根を寄せたのは太田梨歩の方。
完全に心がノコルと同化してるじゃん///。
・・・って言うか・・・ノコル。
先輩を頼るなんて。
そんな素直なことするなんて。
なんか・・・俺はちょっと嬉しくて。
でも頼られない俺はちょっと寂しくて。
どうにも複雑な心境なんだけど。
いやでもこれもノコルの成長かと思うと。
やっぱり・・・嬉しさの方が勝る。
兄弟仲良く。
これが一番だと思うから。
ムルーデルやテントのネットワークに入れるように太田梨歩に権限を与えるノコル。
二人でどんどん話を進めている。
そう言えばフウマ。
言葉がわからないだろうから退屈してるだろうな・・・と思って扉の方を見たら。
意外にしっかりとこっちを見ていて。
一生懸命聞いている姿があって驚く。
「何か必要ならいつでも連絡してくれ。」
「わかりました。」
「別班の仕事も忙しいだろうから・・・」
「いえ。最優先でやります。」
「・・・悪いな。」
「いえ///。」
「じゃあ頼んだ。」
「はい。ぁ・・・。」
「・・・ん?」
「お気をつけて・・・///。」
「ありがとう。」
うわ。
お気を付けて・・・だって///。
俺も先輩も言われたことのない言葉だ。
マジでホント。
ノコルはすごい。
魅力的だとは思っていたけど。
これほど太田梨歩に刺さるとは・・・///。
しばらくして・・・二人の挨拶が終わり。
画面が切られた。
俺もいたのに。
挨拶すらされず・・・///だ。
「そもそもブルーウォーカーは。」
「・・・?」
「最初は我々テントが雇ったんだよな。」
「そう・・・でした。」
「口封じのために殺されそうになったと聞いたが?」
「ええ。」
山本にされたこと。
全部は知らないだろうノコル。
知らせるべきかどうか迷うけど。
今は。
言わない方がいいだろう。
太田梨歩も。
知られたくないだろうし。
「それでも我々に協力してくれるんだ。感謝しないといけないな。」
「・・・我々・・・ではなくて。」
「・・・?」
「ノコルにです。」
「・・・。」
「太田梨歩は。ノコルのために協力するんです。」
「そうか。」
「はい。」
「ん?どういう意味だ?」
「え///。あ・・・いや・・・。」
「教えろ。黒須。」
「・・・いえ・・・その・・・///。」
「話・・・終わった?」
フウマが。
ひょいってやってきた。
ちょっと・・・助かる///。
フウマは。
話の内容を教えろ・・・と言う。
ノコルは。
怪しいメールが来るから出所を調べてもらうだけだ・・・と言う。
あってるけど。
間違いじゃないけど。
その奥には・・・大きな危険が潜んでいるのは確かだ。
先輩。
太田梨歩の答えによっては。
裏切者か内通者か・・・それともダイレクトに犯人にいきつく可能性があります。
そうなった時にどうしたらいいと思いますか?
相手の目的はわからないけど。
俺は・・・ノコルを差し出すつもりはありません。
チンギスか俺が。
解決に動くことになるだろうと思ってるので。
少し気を引き締めます。
「なあ。日本語教えてよ。」
フウマが突然ノコルに言う。
そう言えば前も。
そんなこと言ってたような・・・。
「は?日本語?」
「そうだよ。時々二人でしゃべってんじゃん。日本語。」
「・・・そのうちな。」
「あ。そのうちって。それ来ないじゃん。そんな日。」
「そんなことない。」
「そんなことあるって。今言い逃れてるだけでしょ。」
「もう寝る。」
「あ。逃げた。」
ノコルが逃げた。
追いかけるフウマ。
なんだかんだ言って。
仲のいい二人だな・・・と。
ゲルを出ていく背を見て思う。
少しかがんで・・・ノコルをのぞき込みながら一生懸命話しているフウマ。
まっすぐ前を向いて。
ずんずん進むノコル。
全然違う二人なのに波長が合う不思議。
三人でいることも多くなり。
それなりに・・・今後の。
フウマの立ち位置も。
ノコルと相談しなければ・・・と。
そんなこと思いながら俺は。
片づけを始めた。
日本語。
覚えてもらった方がいいかもな・・・なんて思いながら。
to be continued…///?
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ご訪問ありがとうございました。
実は・・・大好きな太田ちゃん///。
どうしても書きたくて。
書かせていただきました。
ノコルとも。
こんな感じになったらいいな・・・なんて///。
願望です。
もうそろそろ・・・。
こちらも最終回を意識しないといけないかな・・・なんて思っています。
一度終わらせてからの。
番外編なんかも。
書けたらいいな・・・なんて///。
あくまで妄想ですが・・・いろいろ考えております///。
ではでは。
来てくださてありがとうございました。
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