Pretender34 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
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大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

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一つ前に「僕は明日からも嵐です」がございます。

 

 

 

 

 

大宮さんの恋物語です。

 

プロローグがございますのでこちらからどぞです///。

Pretender~プロローグ1 | ナツコのブログ (ameblo.jp)

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♡

 

毎日20時の更新です。

 

 

 

 

 

ではでは・・・どぞ///♡

 

 

 

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Side.O



「なに?」

「いいよ先に・・なに?」

「いいってば。なに?」

「・・・ん・・・。」



空気が。

なんか・・・心地よくて。

髪を切ってもらいながら。

くだらないおしゃべりで楽しんでいたけど。

一つ・・・気になっていたことがあって。

だから。

それを話そうとした。

和君も・・・何か。

話そうとしたみたいなんだけど。

譲り合って・・・結局。

俺が話すような空気になったから・・・。

話始めた。

















「あの・・・さ。」

「・・・ぅん。」



今日。

ケーキを食べて。

和君がおいしいと言ってくれたこと。

実はすごく嬉しかったんだ。

久しぶりに直に感想を聞けたっていうのもそうなんだけど。

俺のケーキを食べて笑顔になった和君を見て。

そう言えば・・・俺は。

こんな風にみんなに笑顔になってもらうためにケーキ造りを始めたんだって・・・思い出したんだ。


















わかってる。

和君の運命の人を探す・・・と言いつつ。

全然それが進んでないことも。

もっと何か違う方法で。

和君の運命の人を探さなくちゃいけないってわかってるんだけど。

和君の失恋の痛手を癒す方が先なんじゃないか・・・なんて思っちゃって。

あの朝。

俺が作った朝食をおいしいといって笑顔で食べてくれた和君を思い出して。

つい。

美味しいものを食べさせたい・・・なんて思っちゃって。

今日も和君が好きだというハンバーグの御店に連れ出した。

そして。

今も。

全然関係ない話。

俺の・・・・いわゆる悩みを聞いてもらおうとしていて。

なんか。

・・・。

・・・。

目的を見失ってるんだけど・・・でも。

鏡越しに。

俺を見つめる和君の瞳が優しいから。

だから。


















「悩み・・・あるって。」

「・・・。」

「言ったでしょ?この間。」

「・・・ぅん。」

「あれ・・・ね。」

「・・・。」

「あれ・・・さ。」

「・・・。」

「ちょっと・・・聞いてくれる?俺の悩み。」

「・・・。」



声には出さず。

でも。

こくん・・・と大きく首を縦に振ってくれた和君。

俺は。

そんな和君に勇気を出して。

悩みを打ち明けた。


















話してしまえばとても簡単なこと。

秋のケーキの新作が決まっていないってこと。

春の新作ケーキが失敗だったってこと。

その二点。

それを・・・和君に聞いてもらった。



「俺・・・手先が器用だから。」

「・・・。」

「見た目とかはキレイにできるんだ。」

「・・・。」

「でも。」

「・・・。」

「店長の作品には敵わなくて・・・。」

「・・・。」

「俺のだけ。春は売れ行きが悪かったんだ。」

「・・・。」



言うのもちょっと苦しい。

て言うか・・・きつい。

わかってはいたけど。

言葉にするとちょっと・・・いやかなりきついな。




















「それが・・・大野さんの悩み?」

「そう。言ったでしょ?たいしたことないって。」

「たいしたことあるよ。大事なことじゃん。」

「・・・。」

「って言うか本人が悩んでるなら。」

「・・・。」

「全部たいしたことあるよ。」

「・・・。」



和君の悩みとかに比べたら。

全然たいしたことじゃないよって。

言おうとしてやめた。

だって。

こういうのって。

人と比べることじゃないから。


















「ん~・・・。」

「・・・。」

「どうすればいいんだろう・・・。」

「・・・。」



座ったまま腕を組んで。

軽く口をとがらせて・・・考え込む和君。

そんな和君を鏡越しに見る。

真剣な表情。

まばたきもせずに。

一点を見ている。

ぁ・・・///。



  ハックショ



こんな大事な時に。

くしゃみがでた俺///。




















「あ・・・ごめん///頭寒いよね///。」

「いや・・・///。」

「切りながら考えるね。」

「・・・///。」



立ち上がり。

ちょっと乾いてしまった髪を・・・また霧吹きで湿らすと。

さっきよりも早いスピードで・・・髪を切り始めた。

和君もまた。

手先が器用だ。

小首をかしげながら。

俺の髪を見つめ切っていく姿を。

キレイだな・・・と思う。

女性客に。

もてるだろうな・・・と。





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つづく