Pretender15 | ナツコのブログ

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大宮さんの恋物語です。

 

プロローグがございますのでこちらからどぞです///。

Pretender~プロローグ1 | ナツコのブログ (ameblo.jp)

 

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毎日20時の更新です。

 

 

 

 

 

ではでは・・・どぞ///♡

 

 

 

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Side.O



今日は遅番の俺。

店長が夕方に帰り・・・そこからキッチンは俺一人になる。

ここは町のケーキ屋「BLUE」。

小さいスペースだけどイートインもできるから。

店内にお客さんがまだいる。

バイトの子数名が・・・接客と販売をしてくれていた。

もう。

今日の分のおおかたの仕事は終わっているから。

俺は店にはいるけどほぼほぼ自由時間。

秋の限定スイーツを考える時間にあてる。

・・・つもりだったけど。

考えるのは。

彼・・・のことばかりだった。
















昨夜のこと・・・思い出そうとしているけど。

それだけじゃなくて。

今朝の・・・一緒に過ごした時間とか。

あの一瞬の笑顔とか声とか。

そういうの・・・思い出している。

不思議と・・・昨夜のあの泣き顔は思い出されなくて。

・・・ああ・・・思い出さないようにしているのかもしれないな・・・。

チラ・・・と。

壁にかかっている時計を見る。

いつ・・・電話しようか・・・と迷う。

休みだって言ってた。

スマホを見て。

でも・・・仕事終わってからにしよう・・・と思ってポケットにしまった。

もう。

新作を考えようとか・・・そんな気にもならない。


















「大野さん。」

「・・・ん?」

「お誕生日のプレート・・・お名前書くのお願いしてもいいですか?」

「ああ・・・いいよ。」



バースデーケーキ。

女の子の名前だったから。

プレートの周りに・・・花を添えて・・・真ん中に名前を書く。

出来上がりを見たお客さんが・・・嬉しそうな笑顔になっていて。

ほっとする。



「大野さんて器用ですよね。」

「・・・そう?」

「店長もそういうの・・・上手いなって思ってましたけど。ああいう細かい細工とか・・・大野さんホント上手いですよね。」



会計を済ませたバイトちゃんが。

手を洗いながら俺に言う。

俺は。

ありがとう・・・と小さく言った。


















前から・・・言われていた。

器用だって。

ホテル勤務の時も。

飴細工とか・・・ホイップのサイズをきっちりそろえるのとか。

そういうの・・・すごく褒められていた。

技術あるよねって・・・言われていた。

でも。

ここへきて。

ケーキ屋へ来て。

今年の春に・・・それなりの自信を持って手掛けた新作が。

思ったよりも売れなくて・・・落ち込んだことを思い出す。














イチゴを使ったタルト。

見た目はキレイで・・・細工も凝ってるから。

最初は売れるんだけど・・・リピーターが少なかったのが売れなかった要因。

味は悪くない・・・店長にもおいしいって言われたし。

値段だって・・・がんばって抑えたはずなんだけど。

店長が作った通常のノーマルなイチゴのショートケーキは完売するのに。

毎日少しずつ売れ残る俺のイチゴのタルト。

最後の数日は・・・作る数を控えめにしたことも思い出される。

それでも店長は何も言わず。

この秋に・・・また任された新作1つ。

なんとか・・・売れて欲しい。

何を作ろうか。

どうしようか。

まだ・・・決めかねていた。




















店を閉めて。

外へ出る。

歩きながら電話しようかと思いながらも。

家でゆっくりの方がいいか・・・と思い直す。

でもお腹がすいている。

何か食べてからの方が・・・。

いやそれだと待たせすぎか?

でも俺が落ち着かなくて・・・。


















って言うか俺。

どれだけ話すつもりなのか。

今日の電話は。

次の約束を取り付けるためだし。

あの・・・今朝別れた様子からだと。

電話での話が弾むとは思えない。

聞きたいことはあるけど・・・それは会ってから。

だから。

かけるなら・・・今。

俺は。

一瞬躊躇したけど・・・でも。

歩きながら電話を掛けた。




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つづく