大宮さんBL物語です。
苦手な方はご注意を・・・。
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「なんで・・・。」
「・・・ん?」
「じゃあなんでさ。挿れてくれなかったのよ。俺に。」
「・・・。」
「抱いてって言ったのよ?俺。勇気出してさぁ。」
「・・・ん。」
「なのになんで・・・」
「お前さ。男同士の セ ッ ○ ス ってマジ大変なんだぞ。」
「・・・。」
「特に挿れられる方は痛いし。」
「・・・。」
「オイルとかさ・・・そういうの使わなくちゃ・・・」
「なんで知ってるのよ。そんなこと。」
「・・・。」
「経験・・・あるの・・・?」
まさか・・・と。
あっても挿れる方だと思ってたけど。
まさか・・・挿れられたこと・・・あるの・・・?
「ない。」
「・・・。」
「でも。」
「・・・。」
「いつかお前と・・・って思ってたから。」
「・・・。」
「いろいろ調べてはいた。」
「・・・。」
「って言うか・・・。」
「・・・。」
「お前と ス ること想像してた。」
「・・・。」
「・・・想像して・・・俺一人で何回も・・・。」
「・・・え・・・。」
「・・・ゴメン///。」
ウソでしょ?
想像した?
この人が俺と・・・のことを・・・?
俺が想像していたように。
この人も。
俺と・・・を想像してたの?
ふるる・・・と。
指の先が震える。
驚き。
そして・・・体の熱がぐんと上がる。
「なあ。」
「・・・。」
「お前さ・・・俺の一番になりたいんだろ?」
「・・・。」
「じゃあ今まで通り・・・俺のそばにいてよ。」
「・・・。」
「俺のこと。」
「・・・。」
「好きでいてくれよ。」
「・・・。」
拗ねるような・・・懇願するような声。
とがる唇。
すっと伸びてきた指が。
するり・・・と俺の頬をなでる。
「勝手に出かけちゃうかもしれないし。」
「・・・。」
「フラフラしちゃうと思うけど。」
「・・・。」
「昨夜の言葉は嘘じゃないから。」
「・・・。」
「お前のこと愛してるし。」
「・・・。」
「お前は俺の一番なんだよ。」
「・・・。」
「お前が待っててくれるならさぁ。」
「・・・。」
「俺絶対ちゃんと帰ってくるから。」
「・・・。」
「な?」
「・・・。」
勝手な人。
身勝手すぎる。
でも。
それでも。
・・・。
・・・。
そんなこの人が。
俺は好きでたまらない。
「今日から俺・・・もう出かけちゃうけど。」
「・・・。」
「帰ってきたらさ。」
「・・・。」
「挿れさせて?」
「・・・言い方///。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・やっと・・・笑ってくれた。」
「・・・。」
「この鍵見せてから・・・。」
「・・・。」
「お前ずっとここにシワ寄ってるから・・・。」
「・・・。」
ツン・・・と。
眉間をつつかれる。
そう・・・だった・・・?
自覚はなかった。
「なあ。」
「・・・。」
「俺の隣でさ・・・ずっとそうやって笑っててくれよ。」
「・・・。」
「お前俺のこと好きなんだろ?昔も。今も。」
「・・・。」
この人じゃなかったら許されないような。
聞きようによっては傲慢な言い方が。
この人らしくて。
たまらない。
って言うかこんな必死な大野さん。
見たことなくて・・・。
・・・。
・・・。
もう。
降参だ。
白旗。
この人には・・・叶わない。
だって好きなんだから。
「そうよ。」
「・・・。」
「好きよ。」
「・・・。」
「あなたのことが大好きよ。」
「・・・。」
「俺には・・・あなただけ。」
「・・・。」
「・・・これで満足?」
「・・・ん。」
「・・・。」
「大満足///。」
皮肉たっぷりに言ったつもりなのに。
通じないのか・・・それすら飲み込むほどなのか。
嬉しそうに。
まるで・・・子どもみたいに。
見たことないクシャクシャな笑顔で笑うと・・・大野さんは。
俺の腕をぐいっと引き寄せ。
少し乱暴なくらい・・・ぐいっと引き寄せ。
その胸に俺を抱き。
はぁ・・・と大きく一度気を吐いた。
そしてホントに・・・満足そうに俺を見つめると。
すっと・・・俺の頬に。
キスをしたんだ。
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つづく
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ありがとうございました。
毎日20時更新予定です。
楽しんでいただけたら・・・。
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