お話書かせていただきました///。
大宮さんのBLです。
苦手な方はご注意を。
こちらは続編です。
本編はこちら→「三ツ矢サイダー①」
では・・・どぞ♪
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Side.Ninomiya
宿泊していた温泉旅館を出発して。
午前中は・・・大きな大仏を車窓で見て。
それからアウトレットでかなりの時間をとってくれたから。
そこで買い物してランチを食べた。
その間・・・ずっと智と一緒で///。
そういえば・・・二人でまだ旅行とかもしたことないから・・・だから。
こういうの初めてで。
僕はすごく・・・楽しんでいた///。
智は・・・と言うと。
買い物とか・・・興味もなさそうで。
あまり楽しそうには見えないんだけど・・・でも。
それでもがんばって///僕に付き合って・・・一緒に歩いてくれた。
社員旅行だからか・・・みんなも開放的になっているみたいで。
けっこう僕と智に話しかけてくれたりして。
智も・・・わりと穏やかに受け答えしていた。
って言うか・・・そういう会話にもあまり興味はないみたいで///。
どちらかというと・・・穏やかと言うよりは上の空みたいな感じなんだけど。
でも・・・世間話的なことにもちゃんと付き合って相槌はうってくれていて。
だから・・・こういう変化はすごく嬉しく思う。
一匹狼・・・と言われ。
みんなに一目置かれている智もかっこいいけど・・・でも。
やっぱりよく思われたいし・・・みんなに好かれて欲しい。
・・・。
・・・。
でも。
時々・・・ね。
女子社員が数人近づいてきて。
すごく恐る恐る・・・智にね。
一緒に写真撮ってください・・・とか言うの。
智はね・・・はぁ?写真?なんで?・・・っていう顔をするんだけど///でも。
やっぱりみんなに好かれて欲しいから・・・だから。
僕は進んでカメラマンになって。
ほら笑って?とか言って・・・写真撮ってたの。
でも。
・・・。
・・・。
撮る瞬間に・・・くくっと智に近づいて。
ちょっと腕に触れたりする女子見てたら。
もうなんか・・・複雑な心境になっちゃって。
あんまり近づかないでって。
あんまり触んないでって・・・思っちゃって。
だって僕のなんだし。
・・・。
・・・。
智が好かれるのは嬉しいんだけど。
でも・・・あんまり好かれたらヤで・・・。
わかってる・・・矛盾してるって///。
智は・・・かっこいいから女子の人気も高い。
この間の・・・相葉さんの言葉。
最近の大野さん少し声かけやすくなったよね・・・と言う言葉を。
思い出しては・・・嬉しいような寂しいような。
そんな複雑な気持ちになっていた。
そして。
僕たちは工場についた。
僕たちの系列会社の工場で・・・これから工場内を見学させてもらう。
けっこうな人数だから・・・説明も順番待ち。
何人かに分かれての入場。
僕は一人・・・順番を待っていたら。
そそっと・・・後ろから近づいてくる人影。
振り向くと・・・そこには櫻井さんがいた。
「ニノ。」
「ぁ・・・櫻井さん///。」
「・・・・一人?」
「・・・はい・・・。」
「大野さんは?」
「ぁ・・・え・・・っと///。」
櫻井さんは・・・人事の人で。
すごく仕事ができて・・・さらには人望も厚く。
たくさんの人から好かれ・・・頼りにされている人だった。
僕も・・・この人のことは好き。
いつもまっすぐで・・・ちゃんと素直に相手を敬える人。
周りの人を不快にさせずに・・・でも。
キチンと自分の意見が言える人。
時々・・・ちょっと残念なところがあるけど///でもそんなところもすごく好感が持てる。
さらには・・・察しがよくて。
昨夜だって・・・お風呂に行くようにって言った智の意図を。
多分一番最初に気づいたのはこの人///。
・・・って言うことは。
きっと僕と智の関係にも気づいていて・・・だから///。
「大野さんは?」なんて聞いてくるんだよね。
昨夜の智を・・・思い出す。
最初こそ・・・荒っぽかったけど。
つ な がった後は・・・ね。
すごく優しく僕を揺らす。
いつもそう。
僕が・・・確実に智だけのモノになると。
智は・・・びっくりするくらい優しく・・・そして甘くなる。
僕の頬をその大きな手でそっと包み・・・気持ちいいか?って聞くから。
ぅん・・・って言って。
智は?って聞きながらその頬をなでたら。
すげぇ気持ちいい・・・って言ってくれて///。
僕に覆 いかぶさると。
まと わりつく浴衣ごと・・・僕を抱 き込んで。
それで・・・
「ニノ?」
「・・・。」
「・・・ニノ?」
「・・・ぁ///す・・・すいません・・・えと///。」
「大野さんは?」
「ぁ///あの・・・ここで・・・人と会う約束をしてて・・・。」
「・・・へぇ・・・。」
「なので工場見学はしないで・・・この時間を使って会ってるんです。」
「そうなんだ・・・。」
「はい。」
「へぇ・・・。」
「・・・。」
「そう・・・。」
「はい・・・。」
「じゃあニノ今一人かぁ・・・。」
「・・・はぃ・・・。」
「そっかそっか・・・じゃあ今だな。」
「・・・ぇ?」
「ぁ・・・こっちの話///。」
「・・・?」
「あ~いい?一緒に見ても。」
「・・・ぁ・・・もちろんです。」
「じゃあ・・・一緒に。」
「・・・はい。」
すっと・・・前を見据える端正な横顔。
この人もまた・・・かっこいい人だ。
工場に入り・・・説明を聞きながら進む。
櫻井さんと僕は・・・雑談をしながら。
少しずつみんなから遅れてしまって。
後ろの方を進んでいく。
あまりにも後ろにいすぎて。
ガイドさんの声が聞こえなくて。
例え聞こえたとしても・・・あまりに遠すぎて。
「あれを見てください。」の「あれ」がもう・・・見えなくて///。
だからもうなんとなく・・・ただ見ながら進むだけになっていた。
そんな時に。
櫻井さんが・・・小声で僕に言った。
「ニノさぁ・・・。」
「・・・はい?」
「大野さんと・・・付き合ってるんだよね。」
「・・・。」
付き合ってるの?と聞かれずに。
付き合ってるんだよね・・・と言われたことに。
もう・・・昨夜のこともあるし・・・隠せないだろうな・・・と思って。
櫻井さんなら・・・言っても大丈夫だと思うから・・・だから。
コクン・・・と小さくうなづいた。
「やっぱそうだよな。」
「・・・はぃ///。」
「ヤ・・・いいんだよ全然。全然いいと思うし。」
「・・・はぁ///。」
「いや俺がいいとか言うことじゃないんだけど///。」
「・・・いぇ・・・。」
「そっかぁ・・・やっぱそっか。」
「・・・。」
「そっかそっか。」
「・・・。」
「そう・・・か・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・で・・・さ・・・。」
「・・・はぃ。」
「馴れ初めは?」
「・・・え・・・?」
「・・・馴れ初め。」
「・・・。」
「あ~別に興味本位とかじゃなくて///。」
「・・・。」
「や///興味も・・・ないとは言い切れないけど・・・。」
「・・・正直ですね///櫻井さん。」
「ごめん。でもひやかしとかじゃなくて・・・。」
「・・・。」
「なんかあった時にさ・・・ほら・・・ニノの味方でいたいって言うか・・・。」
「・・・。」
「・・・ね。」
「・・・馴れ初めとか・・・知らなくても・・・。」
「・・・ん?」
「味方にはなれるのでは・・・」
「いやまあね///そ・・・そうだよ!そうだけど!そう・・・だけども///さ・・・。」
「・・・。」
「いやまあそっか・・・そう・・・だよな・・・。」
「・・・。」
「うん・・・そっか・・・。」
「・・・。」
困ったように・・・頭をかく櫻井さん。
なんか・・・その姿が。
ホントに困って見えて。
急におかしくなる。
ホント・・・まっすぐで。
そしてちょっと・・・残念な人///。
でも・・・この人なら信用できる・・・かな。
興味もないとは言い切れない・・・と。
正直に僕に言うこの人なら・・・。
って言うか・・・うん。
僕も。
誰かに聞いてもらいたいのかもしれない。
まーくんや潤君には。
近すぎて照れ過ぎて話ができなくて。
でも・・・他の誰かに言えるような内容じゃないし。
でも。
言いたいって言うかのろけたいって言うか///。
うん・・・話したい///かも。
「いい・・・けど。」
「・・・え?」
「いいですよ・・・馴れ初め・・・話します。」
「マジ!?」
「はい・・・でも。」
「・・・。」
「内緒ですよ。」
「///。」
コクコク・・・と。
鼻息荒く///真顔で何度もうなづく櫻井さん。
僕は・・・僕と櫻井さんは。
軽く目くばせし合うと。
説明を聞いている一団とはさらに後ろへと離れ。
ゆっくりと歩き始めた。
そっと僕に寄り添う櫻井さん。
静かに話始める僕。
そう・・・あれは。
去年の・・・10月の事だった。
つづく
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