こちらは大宮さんBL物語です。
苦手な方はご注意を///。
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・・・と。
配り終え・・・空になったトレーを持ちながら。
その子が顔をあげる。
視線と顔を動かし・・・何かを探しているような素振りだ。
遠くてもわかるその白い肌と茶色い瞳。
そして・・・少し赤い唇が。
俺を見つけて・・・あ・・・と動いた。
・・・え・・・俺///?
さっと・・・立っている人達の後ろへ周り。
そのまま・・・ぐるっと人だかりを周り込んで俺へと近づいてくるあの子。
それを。
監督とエムが・・・目で追っている。
俺は。
ちょっと。
緊張して。
・・・って言うか・・・本当に俺?
俺めがけてるの///?
リゾートの説明は続いているけど。
その声は聞こえるのに内容が全然頭に入ってこない。
居心地悪くソワソワしていると。
後ろから。
ぐいっと・・・腕を引っ張られた。
少し倒れるようにして・・・のけぞると。
そこには。
・・・。
・・・。
その子がいた。
「荷物。」
「・・・え?」
「荷物・・・さっきの機材。」
「///あ・・・ああ・・・うん。」
「あっちのさ・・・向こう側の出口のとこに置いてあるから。」
「・・・。」
「見える?あそこ。」
「・・・。」
さらにぐいっと後ろにひっぱられ。
顔が近づくと・・・目線の高さがその子と同じになる。
ち・・・近い///。
ふわっと香る・・・甘い花みたいな匂いに。
一瞬眩暈がしそうになる・・・けど。
つい・・・と伸ばされたその白い腕・・・指がさす方に。
まるで魔法のように・・・自然と視線が動いた。
伸ばされたその先を・・・まるでビームでも出ているかのように視線でなぞると。
そこには・・・さっきの白い檻みたいな台車と・・・荷物の黒いのが見えて。
場所がわかった。
「わ・・・かった・・・。」
「部屋まで運ぶなら言って。カート出すから。」
「・・・カート・・・。」
「そう。照明さんより先に運んであげる。」
「・・・。」
ちらっと見ると。
ちょっと意味深な笑顔をした。
軽く肩をすくめながらの・・・その含み笑いが。
まるで。
共犯者みたいで。
なんだろ・・・近さを感じて。
ドキっとする。
何か。
何か言おうと。
あ・・・お礼を。
そう・・・思ったのに。
じゃ・・・ね・・・と軽く背中を叩かれ。
ふわっと・・・タイミングをずらされる。
その子は・・・俺が声を出す間もなく・・・さっと・・・行ってしまった。
・・・。
・・・。
不思議な子。
まるで昔から知っていたかのように。
一瞬で・・・俺の心の奥にあの子の居場所ができた。
それもかなりの・・・大きな範囲で。
これは。
・・・。
・・・・。
そう。
今から2週間の滞在。
日常とはかけ離れたこの常夏の島での生活も楽しみだし。
仕事も・・・初めてのことばかりで楽しみだし。
なにより。
あの子と・・・この先ずっとここで会えるなら。
それもまた・・・楽しみだな・・・と。
そんな事思いながら・・・俺は。
あの子のじいちゃんが話す説明に。
また耳を傾け始めた。
開放的なレセプションに。
風が。
通り抜ける。
密かに甘い香りのする風。
その・・・あまりの爽やかさに。
俺の心にも・・・ふわっと。
何かが駆け抜けていったように感じ。
気づけば胸に手をやっていた。
なんとなく・・・心がフワフワする感覚。
そんな感覚を噛みしめる。
sugarと呼ばれるこの島での。
2週間に及ぶ俺の生活が。
うん。
今・・・始まったんだ。
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つづく
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