sugar61♪ | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 

 

こちらは大宮さんBL物語です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

 

 

 

 

 

コクコク・・・と。

 

意外にも勢いよく飲むその姿を見て。

 

少し安心する。

 

心なしか・・・さっきよりも目がしっかりしているように感じる。

 

でもそれももしかしたら薬のおかげなのかもしれない。

 

 

 

 

「さぁ・・・今度こそ寝て。」

 

「・・・ん。」

 

「少しよくなってるかもしんないけど。」

 

「・・・。」

 

「薬が効いてるだけかもしれないんだからね。」

 

「・・・。」

 

「ここ・・・ペットボトル置いとくから。」

 

「・・・。」

 

「スマホここ置くよ?」

 

「・・・。」

 

「一応タオルもここに・・・」

 

「ニノ。」

 

「・・・ん?」

 

「・・・帰っ・・・ちゃう?」

 

「・・・え?」

 

「俺が・・・寝たら・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・帰っちゃう?」

 

 

 

・・・。

 

・・・。

 

いて・・・いいの?

 

ううん・・・いて・・・欲しいの?

 

って言うかなにその聞き方。

 

いてよって・・・言えばいいじゃん。

 

・・・。

 

・・・。

 

ううん・・・きっと弱ってるんだよね。

 

風邪ひいちゃって・・・体も心も弱ってるんでしょ?

 

いつもの俺ならきっと・・・さ。

 

「いて欲しいの?」なんて聞き方すると思う。

 

でも。

 

今は。

 

素直になりたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いるよ。」

 

「・・・。」

 

「いるから。」

 

「・・・。」

 

「だから・・・。」

 

「・・・。」

 

「ゆっくり寝て。」

 

「・・・ん。」

 

 

 

ふわっと・・・微笑みながら目を閉じる先輩。

 

もうすぐに・・・寝息が聞こえはじめる。

 

薬が効いているのかお腹がふくれたからか。

 

安心したからか・・・わからないけどでも。

 

先輩が眠れたことにほっとした俺。

 

ふぅ・・・と息を吐いて。

 

気づいたら。

 

・・・。

 

・・・。

 

その頬に触れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

触れる・・・なんて。

 

自分から。

 

こんな風に触れるなんて。

 

・・・。

 

・・・。

 

手だって繋いだことがある。

 

頬にキスだってしたことあるのに。

 

初めて触れた様な感覚。

 

不思議。

 

触れたいとか触れようとか。

 

思う前に触れていた。

 

そこには。

 

ただ触れたいって思いしかなくて。

 

もう。

 

ただただ・・先輩が愛おしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっと。

 

頬から手を離し。

 

その・・・手に触れ。

 

なでる。

 

先輩。

 

早くよくなって。

 

早くよくなって・・・さ。

 

いつもみたいに俺に笑いかけてよ。

 

あの穏やかな・・・優しい微笑みでさ。

 

俺に笑いかけて。

 

さっきの力ない先輩の笑顔を思い出すと。

 

胸が苦しくてたまらなくなる。

 

もう・・・なんか俺。

 

目頭に力入れすぎてさ。

 

ちょっと眉間が痛い。

 

・・・。

 

・・・。

 

そうだよ・・・うん。

 

そう言えばもうさ。

 

ここんとこずっと・・・俺笑えていない。

 

ううん・・・笑ってるよ?

 

笑ってる。

 

笑顔にはなってるけど・・・でも。

 

それは顔が笑顔を作っているだけでさ。

 

ホントの本気で笑ってない。

 

俺が笑顔になるためには・・・さ。

 

先輩の笑顔が必要なんだって今気づいた。

 

先輩が笑ってくれないと。

 

先輩がそばで笑ってくれてないと。

 

俺・・・笑えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先輩の指に・・・指を絡める。

 

そして思う。

 

愛ってさ。

 

こういうことなのかも。

 

笑顔が見たい・・・っていう。

 

こんな単純なことなのかもって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すーすーと寝息をたてて眠る先輩を見つめる。

 

穏やかな寝顔。

 

多分もう大丈夫。

 

少しだけ・・・俺の頬も緩む。

 

・・・。

 

・・・。

 

先輩。

 

・・・。

 

・・・。

 

優しくて。

 

誠実な人。

 

・・・。

 

・・・。

 

初めて。

 

初めて・・・強く思った。

 

この人に愛されたいって思った。

 

俺を愛して欲しいって思った。

 

・・・。

 

・・・。

 

思い出す。

 

あの放送室。

 

高校生の俺。

 

こういう人に愛されたら幸せになれるんだろうなって思った。

 

多分。

 

あの頃の俺はまだ何も知らなくて。

 

だから・・・きっと純粋で嘘偽りのない素直な気持ち。

 

本能。

 

直感みたいなもの。

 

あの頃から俺は。

 

・・・。

 

・・・。

 

先輩の愛を求めていたのかもしれない。

 

偶然だけど。


再会できてよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言ってみようか。

 

目覚めたら。

 

先輩が元気になったら言ってみよう。

 

俺を。

 

俺を愛してくれる?って。

 

素直に聞いてみよう。

 

無理だって言われたって簡単には引き下がらない。

 

だって愛して欲しいから。

 

先輩。

 

もしかして困らせちゃうかもしれないけど俺。

 

うんって言ってくれるまで。

 

離れない。

 

今そう決めた。

 

 

 

.

 

 

つづく

 

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

 

少しずつですが毎日8時16時0時の更新です。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♪