sugar56♪ | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 

 

こちらは大宮さんBL物語です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

 

 

 

 

Side.N

 

 

 

意外に・・・パッチリと目が覚める。

 

夜中・・・一度も起きなかった。

 

自分以外の誰かの匂いに包まれて眠るのなんて久しぶりで。

 

最初は落ち着かなかったけど。

 

しばらくして・・・びっくりするくらいすーーーっと。

 

自然に眠りについた。

 

そして今・・・目覚めはすこぶるいいけど。

 

でも。

 

心は晴れなくて。

 

モヤモヤがまだ澱のようにずっと心の奥底に淀んでたまっている感じ。

 

昨夜の俺を思いだすと。

 

はぁ・・・とため息がこぼれた。

 

ごろん・・・と寝がえりをうち。

 

手を伸ばしてみる。

 

ぽんぽん・・・とベッドを意味もなく叩いてみてから。

 

よっと・・・勢いをつけて起き上がりあぐらをかいて座る。

 

もうきっと先輩はいない。

 

気配でわかる。

 

時計を見ると・・・10時を過ぎたところだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨夜。

 

ここへきて・・・先輩と一緒にパンを食べて。

 

で・・・それから。

 

何を聞いた?俺。先輩に。

 

愛ってなに?とかバカみたいな質問したよね。

 

ガキじゃあるまいし。

 

女子じゃあるまいし。

 

何聞いてんだって話。

 

さらには。

 

わざわざU市から帰ってきてくれた先輩に。

 

嬉しかったのに俺。

 

お礼も言わず。

 

襲わないんだ・・・とか。

 

からかうような事言って。

 

俺ってサイテー。

 

マジで自己嫌悪。

 

・・・。

 

・・・。

 

でも。

 

・・・。

 

・・・。

 

だってさ。

 

・・・。

 

・・・。

 

抱きしめてもくれなかったから。

 

雨の中・・・走ってきた先輩に。

 

思わず抱き着いちゃった俺を。

 

抱きしめ返してもくれなかったから。

 

あの・・・先輩の体から感じたのは。

 

とまどい。

 

困ってたってことでしょ。

 

男の俺に抱きつかれてさ。

 

困っちゃったんでしょ。

 

なのに。

 

それなのに俺は。

 

そばにいたい。

 

近くに行きたい。

 

ぬくもりが欲しい。

 

そんなことずっと思ってて。

 

やっと言えたのは。

 

「こっちで俺と一緒に寝る?」なんて馬鹿みたいな誘い。

 

先輩が返事に困るのも・・・当然だよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今思いだそうとしても・・・あの時の気持ちは明確には思いだせないんだけど・・でも。

 

答えない先輩に・・・軽いショックを受けたことは覚えてる。

 

って言うか答えが怖くって。

 

沈黙に耐えられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺らしくないな。

 

ふるふる・・・と軽く頭を振り。

 

ベッドから降り向こうの部屋へ行く・・・と。

 

テーブルの上に・・・鍵が一つ。

 

そして・・メモ。

 

 

 

   合鍵だから持って行っても大丈夫

   

   今度会った時に返してくれればいいから

 

 

 

そう書かれていた。

 

ちっちゃな鍵。

 

キーホルダーも何もついてない。

 

ひんやりとした冷たい感触。

 

はぁ・・・。

 

合鍵を渡された事は。

 

今まで何度もあったけど。

 

今日のこれは・・・それとは全然意味が違う。

 

マジで。

 

ホントに。

 

ただのスペアキーだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

って言うか。

 

だから何ってこと。

 

先輩にとって俺はただの後輩。

 

それ以上でも以下でもない。

 

U市から戻ってきてくれたのは。

 

多分俺の異変にちょっと気づいたから。

 

優しい先輩だから・・・ね。

 

そう。

 

先輩は優しいんだ。

 

だから・・・きっと誤解される。

 

自分は好かれてるんじゃないかって・・・勘違いしちゃう。

 

・・・。

 

・・・。

 

でも・・・先輩は優しいだけ。

 

一晩一緒に過ごしてさ。

 

俺から誘いをかけたのに。

 

何も起きなかったってことは。

 

つまり・・・そういうこと。

 

だって。

 

・・・。

 

・・・。

 

先輩は。

 

一度も俺に。

 

触れなかったし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ・・・ともう一度軽くため息を吐いて。

 

部屋の中を・・・軽く見回す・・・けど。

 

何か・・・何か変な物を見つけたくなくて。

 

もう帰ろって思った。

 

先輩は・・・俺のスーツをちゃんとハンガーにかけてくれていて。

 

まだ・・・ちょっと湿ってるけど。

 

さすがにこのTシャツとハーパンで明るい時間に外に出るのは気がひけて。

 

だから俺はちょっと気持ちが悪かったけどスーツに着替えて外に出た。

 

鍵をかける時。

 

若干・・・心がザワついて。

 

何なんだよって・・・自分で自分に突っ込みながら。

 

別にそういう意味の鍵じゃないしって思って。

 

そのまま・・・家へとタクシーで帰った。

 

 

 

 

 

.

 

 

つづく

 

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

 

 

少しずつですが毎日8時16時0時の更新です。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♪