大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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それから数日後。
僕はあの・・・白井さんのブーケを作っていた。
白のウェディングドレスを着る白井さん。
お色直しのドレスはあの日履いていたスカートと同じような青。
どちらにも似合うブーケを・・・と依頼されていた。
いつもの僕なら。
きっと・・・ブーケは白がベース。
そこにカラードレスと同じ色の花をちょっと使うような。
そんな・・・オーソドックスな。
潤君に言わすと・・・冒険心のないブーケが出来上がっていたはずだった。
もちろん毎回思いは込めているつもりだけど。
やっぱり・・・ブーケは脇役だと思っているし。
あまり主張し過ぎないものを・・・というのが。
僕の考えでもある。
でも。
今回の僕は・・・ちょっとだけ違う。
さすがに反対色とか・・・奇抜な色は。
ブーケでは避けなくちゃいけないけど。
今回は。
持ち手の方の白から。
ブーケの中心に向かって鮮やかな青になるようなグラデーションで色味を整えている。
ブーケの全体的な印象は青。
そう・・・青はサムシングブルー。
花嫁が見につけると幸せになれる・・・と言われているサムシングフォーのうちの一つだ。
きっと。
すでに白井さんならそんな事知っていて。
身に着けているかもしれないけど・・・でも。
このブルーは・・・僕からのプレゼントのつもり。
その濃淡を見極めて色ごとに並べた花を。
黙々と・・・編むようにしてブーケを作る僕。
「こっちかな?」とか。
「あなたはもうちょっと青寄りだね。」とか。
一本一本に小さく話し書けながらブーケを編んで行く。
ついこの間・・・初めて白井さんに会った時からは。
比べモノにならないくらい・・・心が落ち着いている。
元カノと知って・・・悔しくて。
二人と同じ空間にいたくなくて。
バックヤードに逃げて行った僕とは違う。
心が穏やかで。
本当に・・・白井さんの幸せを願える。
それは・・・きっと僕が。
幸せだからだよね。
「気持ちわりぃ。」
「わっ///な・・・なによ///。」
「今ニヤニヤしてたぞ。」
「///見ないでよ。」
「持ってきてやったんだよ・・・ほら足りないんだろ?」
「ぁ・・・ありがと///。」
花屋の奥で・・・ブーケを作っていた僕。
両手がふさがっていて。
そう言えば・・・輪ゴムが足りなくて。
潤君にお願いしていたんだった。
「・・・なに///?」
「ん~・・・?和らしくないブーケだなって思って。グラデーションなんてさ。」
「変?」
「いや・・・いいんじゃね?なんか・・・ちょっと新鮮で・・・。」
「そ///う?」
「心境の変化か?」
「ぁ・・・ちょ///。」
両手がふさがっている僕の。
おでこをチョン・・・とする潤君。
「や・・・やめてよ///ずれちゃうでしょ///。」
「はいはい。」
言いながら僕に背を向けて。
ヒラヒラと手を振り・・・お店へと出て行った潤君。
きっと・・・ね。
勘のいい潤君は気づいている。
大野さんと僕の間に・・・進展があったってこと。
って言うか・・・ね。
あの日・・・初めて体を重ねた・・・次の日の朝。
僕をここまで送ってくれた大野さんを見てるから。
朝送ってくれるなんて・・・今までないから。
潤君は・・・大野さんに。
何も言わなかったけど。
言いたそうな目をしてたし。
きっと。
ばれてる///。
僕は・・・にやける顔を真顔に戻して。
また・・・真剣にブーケ作りに取り組んだ。
.
つづく
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作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日0時8時16時に更新の予定でございます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪