八月の恋人たち⑱ | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
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大宮さんBL前提のお話です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

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それから数日後。

 

僕はあの・・・白井さんのブーケを作っていた。

 

白のウェディングドレスを着る白井さん。

 

お色直しのドレスはあの日履いていたスカートと同じような青。

 

どちらにも似合うブーケを・・・と依頼されていた。

 

いつもの僕なら。

 

きっと・・・ブーケは白がベース。

 

そこにカラードレスと同じ色の花をちょっと使うような。

 

そんな・・・オーソドックスな。

 

潤君に言わすと・・・冒険心のないブーケが出来上がっていたはずだった。

 

もちろん毎回思いは込めているつもりだけど。

 

やっぱり・・・ブーケは脇役だと思っているし。

 

あまり主張し過ぎないものを・・・というのが。

 

僕の考えでもある。

 

でも。

 

今回の僕は・・・ちょっとだけ違う。

 

さすがに反対色とか・・・奇抜な色は。

 

ブーケでは避けなくちゃいけないけど。

 

今回は。

 

持ち手の方の白から。

 

ブーケの中心に向かって鮮やかな青になるようなグラデーションで色味を整えている。

 

ブーケの全体的な印象は青。

 

そう・・・青はサムシングブルー。

 

花嫁が見につけると幸せになれる・・・と言われているサムシングフォーのうちの一つだ。

 

きっと。

 

すでに白井さんならそんな事知っていて。

 

身に着けているかもしれないけど・・・でも。

 

このブルーは・・・僕からのプレゼントのつもり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その濃淡を見極めて色ごとに並べた花を。

 

黙々と・・・編むようにしてブーケを作る僕。

 

「こっちかな?」とか。

 

「あなたはもうちょっと青寄りだね。」とか。

 

一本一本に小さく話し書けながらブーケを編んで行く。

 

ついこの間・・・初めて白井さんに会った時からは。

 

比べモノにならないくらい・・・心が落ち着いている。

 

元カノと知って・・・悔しくて。

 

二人と同じ空間にいたくなくて。

 

バックヤードに逃げて行った僕とは違う。

 

心が穏やかで。

 

本当に・・・白井さんの幸せを願える。

 

それは・・・きっと僕が。

 

幸せだからだよね。

 

 

 

「気持ちわりぃ。」

 

「わっ///な・・・なによ///。」

 

「今ニヤニヤしてたぞ。」

 

「///見ないでよ。」

 

「持ってきてやったんだよ・・・ほら足りないんだろ?」

 

「ぁ・・・ありがと///。」

 

 

 

花屋の奥で・・・ブーケを作っていた僕。

 

両手がふさがっていて。

 

そう言えば・・・輪ゴムが足りなくて。

 

潤君にお願いしていたんだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・なに///?」

 

「ん~・・・?和らしくないブーケだなって思って。グラデーションなんてさ。」

 

「変?」

 

「いや・・・いいんじゃね?なんか・・・ちょっと新鮮で・・・。」

 

「そ///う?」

 

「心境の変化か?」

 

「ぁ・・・ちょ///。」

 

 

 

両手がふさがっている僕の。

 

おでこをチョン・・・とする潤君。

 

 

 

「や・・・やめてよ///ずれちゃうでしょ///。」

 

「はいはい。」

 

 

 

言いながら僕に背を向けて。

 

ヒラヒラと手を振り・・・お店へと出て行った潤君。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きっと・・・ね。

 

勘のいい潤君は気づいている。

 

大野さんと僕の間に・・・進展があったってこと。

 

って言うか・・・ね。

 

あの日・・・初めて体を重ねた・・・次の日の朝。

 

僕をここまで送ってくれた大野さんを見てるから。

 

朝送ってくれるなんて・・・今までないから。

 

潤君は・・・大野さんに。

 

何も言わなかったけど。

 

言いたそうな目をしてたし。

 

きっと。

 

ばれてる///。

 

僕は・・・にやける顔を真顔に戻して。

 

また・・・真剣にブーケ作りに取り組んだ。

 

 

 

 

 

 

.

 

 

つづく

 

〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 

 

作者のナツコです。

 

読んでくださって、ありがとうございました。

 

お話はまだまだ続きます。

 

毎日0時8時16時に更新の予定でございます。

 

最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪