starlight kiss~2 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 
 

 

 

大宮さんBL前提のお話です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 

 

 

~Side.O~

 

 

 


ぁ・・・。

 

和・・・は。

 

和の返事・・・は・・・?

 

 

 

「ダイスケ。」

 

「・・・ん?」

 

「和は・・・なんて・・・?」

 

「・・・。」

 

「考えさせてって・・・言われた。」

 

「・・・。」

 

「でも今日・・・聞くつもりだよ。」

 

「・・・何を。」

 

「返事。」

 

「・・・。」

 

「けっこうさ・・・俺も・・・長い訳よ・・・片思い。」

 

「・・・。」

 

「そろそろさ・・・けじめ?区切り?そういうの・・・必要な年齢かなってさ。」

 

「・・・どういう意味。」

 

「ん?ダメならさ・・・ほら・・・他の人と結婚・・・とか?」

 

「・・・。」

 

「そういうの・・・さ・・・考えなくちゃって・・・ね。」

 

 

 

そうなんだ。

 

ダイスケは・・・そうなんだ。

 

和がダメなら他の誰かと結婚できるんだ。

 

俺は。

 

うん。

 

ダメでも思い続けるだけだ。

 

他の誰か・・・なんて。

 

考えられないんだよ。

 

誰かを愛せるかもって・・・思った時もあったけど。

 

付き合った時もあったけど。

 

でも・・・ダメだったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラフラしながら。

 

駅へと向かって歩く。

 

俺とダイスケはもう・・・実家を出ていて。

 

それぞれ・・・一人暮らしをしている。

 

和は。

 

まだ・・・実家暮らしで。

 

家族で仲良く暮らしている。

 

人の行き交う狭い歩道を・・・三人でゴチャゴチャしながら歩いていた。

 

なんとなく自然に。

 

俺の前を二人が歩く。

 

ふいに・・・ダイスケが。

 

和に何か耳打ちした。

 

 

 

   今日聞くつもりだよ

 

 

 

ダイスケはさっきそう・・・言っていた。

 

もしかしたら。

 

明日から。

 

いや・・・今日から。

 

和は・・・ダイスケのモノになってしまうのかもしれない。

 

そんなの。

 

気が狂いそうだ。

 

前を歩くダイスケの腕が。

 

ぐいっと・・・和の肩を抱く。

 

嫌だ。

 

誰一人触れさせたくない。

 

キミに。

 

 

 

「和。」

 

「なに?智。」

 

「ちょっと・・・話がしたいんだ。」

 

「・・・ぇ・・・。」

 

 

 

ぇ・・・と小さく声を出したのはダイスケだった。

 

そりゃそうだ。

 

俺が和を誘うなんて。

 

しかも今日。

 

ダイスケからしたらありえない話だろう。

 

でも。

 

すぐに・・・気づいた様子のダイスケ。

 

驚いたような・・・苦笑いのような・・・なんだか奇妙な顔をしたけど。

 

でも・・・ぐっと・・・和の前に出て来て。

 

俺に言う。

 

 

 

「智。」

 

「・・・。」

 

「和は・・・これからちょっと俺と話するんだよね。」

 

「・・・。」

 

「だから・・・。」

 

「和。」

 

 

 

俺は。

 

ダイスケの後ろにいる和に言った。

 

 

 

「話がしたい。」

 

 

 

和は。

 

じっと・・・俺を見つめる。

 

ダイスケも。

 

振り向いて・・・和を見ている。

 

和は。

 

交互に・・・俺とダイスケを見て。

 

そして。

 

・・・言った。

 

 

 

「ダイちゃん・・・ごめんね。」

 

「・・・。」

 

「智の話・・・聞く。」

 

「・・・。」

 

 

 

大きく息を吐いたダイスケ。

 

表情は見えないけど。

 

失恋したみたいな気になっているのかも。

 

いや・・・ダイスケ。

 

そういう訳じゃないから。

 

ただ・・・話を。

 

俺の話を聞いてくれるってだけだ。

 

話の内容だって・・・わかっていないだろう。

 

いや。

 

わかってるかな。

 

勘のいい和だから。

 

・・・。

 

・・・。

 

それならそれで。

 

都合がいい。

 

濡れた様な和の瞳。

 

酔いも手伝って。

 

うっすらと潤んでいる。

 

俺の心の・・・どんな隙間にも。

 

入り込んで満たしてしまう和。

 

俺にとっては。

 

キミがすべてなんだ。

 

伝えるよ今。

 

この気持ち。

 

わかってほしい。

 

キミしかいらないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイスケと別れる。

 

歩道の真ん中で。

 

無言で。

 

俺を見つめる和。

 

俺は。

 

その華奢な腰に手を回し。

 

群衆の溢れる目を交わし。

 

あせるように早足で進む。

 

すれ違う人々。

 

誰も彼もキミにはかなわない。

 

キミがない日々には意味がないんだ。

 

やっと気づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビルの屋上。

 

俺が務める会社の屋上だ。

 

本当はいけないんだけど。

 

社に置いてあるマスターキーを借りて。

 

昇ってきた。

 

この近辺では・・・一番高いビル。

 

ネオンが下に見え。

 

上には・・・星が瞬いている。

 

ここしか・・・思いつかなかった。

 

二人きりになれる場所。

 

空に輝くスターライト。

 

ここでなら。

 

素直になれそうだ。

 

 

 

「和。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「和・・・俺・・・」

 

「寒い。」

 

 

 

ふわっと。

 

和が・・・倒れ込むように俺に抱きついてきた。

 

思わず。

 

ぐっと・・・抱きしめる。

 

ドキドキする鼓動。

 

もしかして。

 

和。

 

・・・。

 

・・・。

 

これって。

 

・・・。

 

・・・。

 

キミも。

 

そうなの?

 

 

 

「ねえ・・・智。」

 

「・・・ん。」

 

「どうしてここ?」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「話って・・・なに?」

 

「・・・。」

 

 

 

いざとなると。

 

言葉が出ない。

 

でも。

 

思いは溢れる。

 

腕の中の和。

 

ずいぶんとおとなしくしている。

 

そんな・・・かわいい和に。

 

胸が締め付けられる。

 

俺を・・・見つめる和。

 

なんか俺もう。

 

ギリギリだ。

 

俺は。

 

瞳に・・・俺と星明りを映したままの和に。

 

そのまま。

 

そっと。

 

口づけた。

 

 

 

 

 

つづく

 

 .