大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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Side.N
「気持ちは嬉しいよ。ありがとう。」
「・・・。」
「でも・・・ごめんね・・・君の気持ちには・・・答えられない。」
「それは・・・俺が男だから?」
「違うよ・・・それは違う。」
「じゃあ生徒だから?」
「それは・・・ちょっとある。」
「ちょっとあるとか言うんだ///。」
「だって///ホントのことだし。」
「じゃあ俺が卒業したら・・・」
「ごめん・・・先の事は・・・わからなくて・・・。」
「・・・。」
「ごめんね・・・今は・・・君とは何も約束ができない。」
「・・・。」
「ホント・・・ごめん。」
「ニノってさ・・・。」
「・・・?」
「教師のくせに・・・。」
「・・・?」
「そういう・・・バカ正直なとこあるんだよね。」
「え・・・バカってなによ///。」
「・・・。」
「考えておくね・・・とか言っておけばいいのにさ。」
「・・・なんで・・・そんな嘘の約束しなくちゃいけないのよ///。」
「・・でも・・・まあ・・・。」
「・・・。」
「そこに惚れたんだけど俺。」
「・・・。」
「ニノはさ・・・」
「二宮先生・・・でしょ。」
「二宮先生は・・・。」
「・・・。」
「俺じゃダメなんだね。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・ごめん。」
「俺これでもけっこうもてるんだけど。」
「うん・・・わかる。」
「あ~あ・・・ちょっとは自信あったんだけどな。」
「あったの・・・?」
「あったよ。マジ速攻失恋とか・・・ありえないし。」
「ホント・・・ごめん///。」
「・・・。」
「でも。」
「・・・。」
「ありがとう・・・気持ちを伝えてくれて。」
本当に・・・ありがとう。
そんな思いは・・・こめたつもりだった。
その男子生徒は。
すごい大人な顔して僕を見つめる。
ごめんね。
君を断わった理由は・・・男だからではなくて。
もちろん生徒だから・・・でもない。
ただただ。
君は大野さんじゃないから。
だから・・・だった。
帰り際。
扉の近くで・・・振り向きながらその子が言う。
「俺が卒業するまで・・・誰とも付き合わないでよ。」
「マジ嫉妬で受験とか失敗しそうだし。」
・・・と。
そこまで思ってくれるのか・・・とちょっと感動した。
でも・・・わかったって返事ができない。
あの・・・僕の想い人と付き合えるとは思ってないけど・・・でも。
もしも・・・もしも・・・のことが。
あるかも・・・なんて。
ちょっと期待している自分に・・・笑える。
「あ・・・じゃあ・・・。」
返事をしない僕に。
ちょっと・・・笑いながらその子が言う。
「付き合ってもいいけど・・・隠し通してよ。」
そう言われた。
分かった・・・とそう言って。
彼を送りだした。
大野さん。
多分・・・ううん・・・絶対に付き合える事なんてないから。
だから。
隠す努力もきっと必要ない。
最初から・・・そんな心配する必要がないんだ。
だって。
告白・・・なんて。
・・・。
・・・。
ベッドを隔てるカーテンを見つめる。
ねぇ・・・大野さん。
・・・。
・・・。
もし僕が告白したら。
大野さんはなんて言うんだろう。
多分・・・ありがとう・・・とか言わないだろうな・・・と思う。
お断りします・・・と。
ハッキリと言われそうだ。
だから・・・うん。
僕は・・・できないな。
告白なんて。
ちょっと落ち込む。
僕の方が全然大人だけど。
今の生徒の方が全然勇気がある。
強いな・・・と。
ああ・・・でもあれが若さなのかも・・・なんて。
うらやましいな・・・なんて。
そんな事・・・思った。
まさか・・・聞こえてないよね?
そう思って・・・そっとカーテンをめくる。
ちらっと見えた大野さんは・・・目を閉じていて。
だから・・・ほっとする。
本当はもっと近づいて・・・見たい。
眠っている大野さんなんて。
この先・・・見れる機会なんてきっとないし///。
でも。
・・・。
・・・。
熱中症が心配。
眠れているなら。
寝かせてあげたい。
そう・・・思って。
僕はそっとカーテンを閉めた。
.
つづく
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作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日0時8時16時に更新の予定でございます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪