夏疾風~9 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 
 

 

 

大宮さんBL前提のお話です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 Side.N

 

 

 

 

 

 

「ホント・・・すいませんでした。」

 

「謝られてもさぁ・・・痛いもんは痛いんだけど。」

 

「・・・すいません。」

 

「金・・・慰謝料出せよ。」

 

「・・・それは・・・。」

 

「なければ体で払ってもらおうか。」

 

 

 

サラリーマンみたいな人が急に後ろから僕の腕をつかんだ。

 

本気で・・・これはやばい・・・と思った瞬間。

 

その人が・・・急に前のめりに倒れた。

 

え・・・と思う間もなく・・・僕の前にいたスキンヘッドが。

 

体当たりされ向こうへと吹っ飛ぶ。

 

次に。

 

一番僕の近く・・・僕に詰め寄っていたキャップの人は。

 

一瞬で・・・後ろへと服を引っ張られ。

 

そのまま・・・ざざっと尻もちをついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   走れ!

 

 

 

声が聞えて手を取られる。

 

引っ張られるままに走る。

 

って言うか・・・走りながらすぐに気づく。

 

この後ろ姿。

 

声。

 

この人は。

 

・・・。

 

・・・。

 

大野さん///だ。

 

横断歩道が赤だったから。

 

渡らずに曲がり歩道を走る。

 

ひらりひらり・・・と。

 

まるで人を避けるレーダーでもついているかのように人込みを全速力で抜け。

 

走って走って・・・地下への階段を駆け下り。

 

って言うかもう・・僕はその時点で足がもつれていたから。

 

そこからまた少し走ったところで。

 

 

 

「ちょ・・・も・・・無・・・理・・・。」

 

 

 

息が苦しくて。

 

僕は・・・足を止めた。

 

ぴたっと止まる大野さん。

 

僕は・・・膝を折り・・・手をついて下を向き。

 

はぁはぁ・・・と・・・全速力した荒い呼吸を整える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大野さんは。

 

・・・。

 

・・・。

 

全然・・・呼吸が乱れていない。

 

あの。

 

校庭を全力疾走して・・・金網を華麗に飛び越えた大野さんを思い出す。

 

基礎体力。

 

その違いを・・・感じる。

 

ううん。

 

感じたのはそれだけじゃなくて。

 

大野さん。

 

・・・。

 

・・・。

 

僕を・・・助けてくれた・・・?

 

って言うか。

 

なんであそこに?

 

って言うか。

 

めちゃくちゃケンカ強いんですけど。

 

 

 

「あ・・・ありがとう・・・ご・・・ケホ・・・ございました。」

 

「・・・。」

 

「あの・・・な・・・んで・・・あ・・・そこ・・・に・・・?」

 

「偶然です。」

 

 

 

まだ・・・荒い呼吸のままで。

 

お礼を言い。

 

質問すると・・・あっさりと答えが返ってきた。

 

額にうっすらと汗をかいている大野さん。

 

って言うか・・・うん。

 

偶然なんだろうけど。

 

だって。

 

そうじゃなかったら。

 

大野さんが。

 

僕に。

 

・・・。

 

・・・。

 

ついてきたって事になるし。

 

それは・・・ありえないし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも。

 

偶然でも。

 

助けてもらった事は・・・うん。

 

その・・・ちょっと・・・ね。

 

嬉しい・・・けど。

 

・・・。

 

・・・。

 

あの場所はいわゆる歓楽街。

 

キャバクラやバー・・・いかがわしいお店も・・・裏通りにはある。

 

どうして・・・大野さんが。

 

そこに・・・いたの・・・?

 

 

 

「あの・・・大野さんはどうして・・・」

 

「駅まで送ります。」

 

「はぁ・・・いやもう・・・大丈夫・・・」

 

「奴らが追ってくるかもしれないので。」

 

「ぁ・・・はい。」

 

 

 

 

 

歩き始めた大野さんの隣に・・・足早に追いつく。

 

ゆっくりと歩き・・・呼吸が落ち着いてくると・・・さっきの大野さんの。

 

華麗なやっつけぶりが思いだされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれは・・・素人の僕から見ても。

 

ケンカの強い人の戦い方だった。

 

ケンカしなれている人。

 

あの身のこなしは・・・絶対に普通じゃない。

 

だって1対3だったし。

 

なんで・・・そんなに強いの?

 

清掃の仕事に。

 

ケンカの強さは必要ないはずなのに。

 

って言うか。

 

メチャクチャかっこいいんですけど///。

 

ちらっと・・・大野さんの横顔を見る。

 

キレイな顔立ち。

 

前をじっと見据える瞳は・・・男らしくて。

 

でもその唇は少し厚くて・・・柔らかそう。

 

急に・・・さっきつかまれた手が。

 

熱を持ってくる。

 

おさまったはずのドキドキがまた復活する。

 

どんな風に・・・手をつないでいたのか。

 

忘れちゃったことが・・・悔しい。

 

 

 

 

 

 

.

 

 

 

つづく

 

〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 

 

作者のナツコです。

 

読んでくださって、ありがとうございました。

 

お話はまだまだ続きます。

 

毎日0時8時16時に更新の予定でございます。

 

最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪