大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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Side.N
研究発表の日。
待ち合わせの駅。
すでに来ているのは僕と丸山君と中丸君の三人だけ。
いつもは時間前に来ているまいちゃんとじゅりちゃんがまだ来ていなかった。
でもLINEで連絡したら・・・もうすぐ着くって返ってきたから。
だから待っていた。
僕は・・・昨夜智に抱かれた心地よい疲労がまだ体に残っていて。
じっと立っているだけっていうのがちょっと辛くて///。
壁に寄りかかるようにして立っていた。
今朝・・・早めに起きて朝食を作る僕に。
おはようって言って・・・ボサボサ頭で起きてきた智。
Tシャツがよれて・・・片方の肩がでちゃってて。
そんなだらしなさも。
愛おしくてしかたなくて。
毎日毎日智と朝目覚められるこれからが。
ただただ待ち遠しくてたまらなかった。
・・・と。
まいちゃんとじゅりちゃんが。
約束の時間から5分以上遅れてやってきた。
なんか。
様子がおかしい。
「おはよう・・・って・・・え・・・どうしたの?」
「・・・。」
「何か・・・あった?」
「・・・。」
丸山君と中丸君が声を掛ける中。
げっそりとやつれ・・・目が充血しているまいちゃんが。
ぅう・・・と言いながら泣きだした。
じゅりちゃんにその肩を抱えられている。
その姿に・・僕達三人は固まってしまって。
どうしたらいいのかわからなくて。
「ちょっとそっち・・・ずれて。」
そう言うじゅりちゃんに押され。
そっちってどっち?と思いながら。
でも口にはできず・・・ただ押されるがまま隅の方へと移動した。
ただただ棒立ちの・・・男子三人。
そこで・・・じゅりちゃんから聞いたのは。
まさかの・・・出来事。
昨夜。
まいちゃんが・・・彼氏から・・・聡君からふられたんだって。
まいちゃんが疑っていたように。
聡君はずっと嘘をついていて。
実は・・・そのサークルの1年後輩の女子と。
GW明けから付き合ってるんだって。
それって二股じゃん・・・って中丸君が言ったんだけど。
もうその頃から・・・ほぼほまいちゃんとは会ってなかったらしくて。
外で少しだけっていうのはあったんだけど。
電話やLINEもあったんだけど。
その・・・そういうお泊りみたいなのとか。
もうずっとなかったんだって。
なんか・・・うん。
・・・。
・・・。
かける言葉が見つからない。
「聡のうそつき。」
「・・・。」
「愛してるって・・・言ってくれてたのに。」
「・・・。」
「二人の記念日だって・・・。」
「・・・。」
「ちゃんと・・・考えてる・・・って・・・ひっく・・・。」
「・・・。」
涙が。
全然止まらないまいちゃん。
そんな姿を見ていると。
僕まで・・・苦しくなってくる。
昨夜・・ふられてそのまま。
まいちゃんはじゅりちゃんの家に行き。
泊まって・・・そこから二人で来たんだって。
じゅりちゃんは・・・・もう見るからに怒っている顔しているし。
まいちゃんは目が腫れている。
「今日はさ・・・帰った方がいいんじゃん?」
丸山君が優しく言う。
「私もそう言ったんだけどね。まいが行くって言うから。」
「だって・・・単位・・・今日・・・行かないと・・・。」
「まあね・・・座ってるだけだし。」
「・・・ぅん。」
じゃあとにかく行こうって事になって。
五人で・・・会場へと歩きはじめた。
まいちゃんとじゅりちゃんの前を。
男三人で歩きながら・・・思う。
さっきまいちゃんが言った「聡の嘘つき」って言葉が。
心に残っていて。
ドキドキして・・・息苦しくて。
深呼吸を何度もした。
サトシ・・・は聡であって。
智のことじゃないし。
嘘ついていたのも智じゃない。
当たり前だけど・・・智は全然関係ない。
なのに。
ドキドキする。
まいちゃんは。
ずっと聡君を信用していたはず。
嘘ついてるかもって思ってても。
きっとどこかで・・・自分の思い過ごしだって。
そう・・・思ってたはずなんだ。
まいちゃんの中では二人・・・愛し合っていたし。
別れるなんてきっと考えられなかったことだから。
でも。
別れは訪れた。
.
つづく
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作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日0時8時16時に更新の予定でございます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪