Stand by you every moment~31-3 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 
 

 

 

大宮さんBL前提のお話です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~

 

 

 

 

 

「二人が・・・うらやましかったよ。」

 

「・・・。」

 

「外科医として・・・この病院に迎え入れられた二人が・・・うらやましかった。」

 

「・・・。」

 

「翔は・・・自信があるのが見てわかったし・・・すぐに人気者になったし。」

 

「・・・。」

 

「智は・・・お前は・・・昔からぶれなくてマイペースなのに・・・みんなから受け入れられる。」

 

「・・・。」

 

「僕は・・・何もなくて・・・。」

 

「・・・。」

 

 

 

優君が。

 

小さく見えた。

 

不遜に見えていたあの態度は。

 

虚勢だったのかもしれない。

 

そう思うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「智。ちょっと。」

 

 

 

バン・・・と扉をあけて。

 

院長がちょっとあせったように俺を呼んだ。

 

俺は・・・何を言われるのか・・・と。

 

若干不安に思いながら・・・隣の部屋へと入った。

 

扉のところで秘書さんと入れ替わる。

 

やっぱり・・・俺を一瞬じっと見つめる。

 

何か言いたげな瞳だった。

 

 

 

「さっき秘書から聞いたんだが・・・。」

 

「・・・。」

 

「昨夜から・・・院内で妙な噂が広がっている。」

 

「・・・妙な噂・・・?」

 

「・・・その・・・。」

 

「・・・。」

 

「お前とその・・・二宮君が・・・。」

 

「・・・。」

 

「その・・・そういう付き合いをしている・・・と・・・。」

 

「・・・。」

 

「そうなのか?」

 

 

 

 

 

そういう付き合い・・・とは多分。

 

いわゆる・・・恋人としての付き合い・・・と言う意味合いの事。

 

昨夜からの噂。

 

それは・・・多分。

 

あの時のこと。

 

和が倒れ・・・意識がない時に。

 

必死で俺が呼び掛けたあの時からって・・・ことなんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あそこには・・・たくさんの人がいた。

 

多分医者も・・・患者も・・・いたはずだ。

 

みんなが・・・俺の声を聞いていただろう。

 

あの時の事思いだす。

 

なんて言って・・・和に声をかけたか。

 

あまりよく覚えていない。

 

必死すぎて。

 

ほとんど覚えていなかった。

 

すがりついて。

 

必死に「逝くな」・・・と言ったことしか覚えていない。

 

ああ・・・そうだな。

 

それを見て・・・その言葉を聞けば。

 

そう思われるのも・・・無理はないな。

 

・・・。

 

・・・。

 

でも。

 

そう。

 

俺は・・・隠す気はない。

 

 

 

「そうです。」

 

「・・・ぇ・・・。」

 

「俺と・・・和・・・二宮和也は・・・。」

 

「・・・。」

 

「恋人同士です。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・そう・・・か・・・。」

 

 

 

じっと立っているのに。

 

目だけは・・・世話しなく動く院長。

 

何を考えているのか・・・わからなかったけど・・・でも。

 

怒っているようには見えない。

 

とまどっている。

 

そんな感じだった・・・でも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「噂は収束させる。」

 

「・・・。」

 

「でたらめだ・・・と言う事にするから・・・だからお前も・・・」

 

「なんで・・・俺は別に知られても・・・」

 

「病院の外聞ってもんがある。」

 

「・・。」

 

「いいか。二人の付き合いは俺は否定しない。それはお前の自由だ。」

 

「・・・。」

 

「でもここは俺の病院だ。ここを守るためには俺の言う通りにしてもらう。」

 

「守るって・・・どうして俺と和の付き合いが病院を・・・」

 

「誰もがみんなその事に寛容な訳じゃない。」

 

「・・・。」

 

「命のかかっている現場なんだ。」

 

「・・・。」

 

「病院は・・・病気やケガを治すことだけに専念する場だ。」

 

「・・・。」

 

「それ以外の・・・患者やスタッフ・・・ナースや医者の心を乱すようなことは慎め。意味はわかるな。」

 

「・・・はい・・・。」

 

「付き合うな・・・とは言わない。でも隠し通せ。」

 

「・・・。」

 

「お前は脳外科の病棟に移れ。」

 

「・・・え・・・。」

 

「病院では離れて仕事をしてもらう。」

 

「・・・。」

 

「いいな。」

 

 

 

 

 

返事ができなくて。

 

俺は・・・うつむいた。

 

院長の言ってる事は正論だ。

 

まだ・・・俺達の関係を否定されなかただけ・・・ありがたいことなんだ。

 

でも。

 

やっぱり。

 

隠さなくちゃいけない付き合いなのか・・・と。

 

それを思い知らされて。

 

さらには。

 

「俺の病院だ。」・・・と言われた事が。

 

ずっしりと心にののしかかる。

 

 

 

 

 

 

 

.

 

 

 

 

 

つづく