大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~
Side.O
勢い込んで向かった院長室には。
院長はいなくて。
来客中だ・・・と言われる。
で・・・眼鏡をかけた・・・俺達にはニコリともしない秘書さんに。
待ちますか?と言われたけど。
いいって言って。
あの政治家のオペ・・・希望通りの日程で引き受けます・・・と。
用件だけ言って伝えてもらうようにして。
何かあったら電話を・・・と。
そう言って部屋を後にした。
そのまま・・・戻ろうかと思ったんだけど。
そう言えば翔君も心配してくれていたな・・・と。
それを思い出し。
電話でも・・・と思った・・・けど。
ここから翔君の部屋はすぐだから。
失礼だったさっきの電話での事もあるし。
だから。
電話よりもいいだろう・・・とそのまま・・・部屋へと向かった。
いなかったらメモでも残しておけばいい・・・と。
そう思いながら。
到着した翔君の部屋。
ノックして「入るよ。」と言って扉を開けたその先には。
・・・。
・・・。
抱き合うニノと・・・翔君がいた。
いや。
抱き合っていたのかどうか・・・よくはわからなかったけど・・・でも。
二人の体が重なっていて。
翔君の腕がニノを囲いこんでいて。
俺を・・・見たとたんに・・・ニノが。
さっと・・・翔君から離れたのが見えた。
え。
・・・。
・・・。
今の。
・・・。
・・・。
なに。
頭が上手く働かない。
なんで。
救急にいるはずのニノが・・・ここに・・・?
いやそうじゃなくて。
どうして・・・二人抱き合っていて。
いや・・・抱き合っていなかったとしても。
今・・・慌てて離れた?
抱き合っていた事実よりも。
俺を見てあわてて離れた事実の方が。
ジワジワと心にしみをつくる。
まるで・・・二人だけの隠し事・・・秘め事を。
俺が見てしまったかのように思う。
驚きすぎて・・・今目の前で起こった出来事が。
目にやきついて・・・離れない。
一瞬の・・・沈黙。
静けさ。
どれだけ・・・ニノと今見つめあってる?
そんな事もわからないくらい。
でも・・・ニノの見開いたその目は・・・俺からはよく見えていて。
なんでそんなに・・・驚いているのかって。
驚いたのは俺の方だし・・・って。
って言うか今。
何・・・してた?
・・・。
・・・。
なぁ。
何・・・してたんだよ。
ぐっと・・・握った手に力がこもる。
失礼します・・・と。
消え入るようなニノの声がして。
さっと・・・俺のわきを通り。
一瞬のうちにニノが部屋を走り出た。
無意識に・・・その腕をつかみそうになって。
意識的に・・・つかみかけた腕を降ろした俺。
ニノが出て行った扉が。
パタン・・・と閉じても・・・そのまま扉をじっと見つめていた。
時間がたつほどに・・・じんわりと。
黒い感情が心に広がり。
ドクンドクンと心臓が脈打つ。
まさか。
・・・でも。
いや・・・そうなのか?
違う。
そうじゃないだろ。
・・・でも。
ぐるぐると。
脳内で・・・めまぐるしく言葉が飛び交う。
院長室に行くから。
先に帰っていて・・・と言ったはずの俺。
はい・・・と言ったニノ。
でも・・・ニノは。
帰らずに・・・。
「智君?」
いやに冷静に聞こえる翔君の声。
ゆっくりと・・・翔君の方に振り返る。
その・・・優し気な顔。
俺は。
どうにも・・・心が落ち着かなくて。
一度だけ深呼吸をした。
「なに・・・どしたの?」
明るい翔君の声。
今の・・・ニノとの事。
俺に説明する気はないのか。
しなくてもいいと思っているのか。
だったら聞けばいいいのに。
今何してたの・・・と。
ニノとどういう関係なんだ・・・と聞けばいいのに。
でも聞くのが怖くて。
答えが怖くて。
俺は聞けなくて。
ポツポツと話を始めた。
つづく