wanna be...~君の罪編~⑳ | ナツコのブログ

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大宮さんのBLのお話「wanna be...」の続々編です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

毎朝7時の数話更新です。

 

 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*

 

 

 

 

 

「どうしたら・・・。」

 

「・・・。」

 

「あなた・・・を・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・れに・・・ら・・・い・・・?」

 

「・・・ん?」

 

「・・・。」

 

「和・・・ちょっと聞こえない。」

 

「・・・。」

 

「・・・和?」

 

 

 

ふっと。

 

俺の方を向いた和。

 

その瞳は真剣で。

 

怒っているようにも見えて・・・。

 

いや・・・違う。

 

困ってる?

 

悩んでる?

 

いや・・・もしかして・・・。

 

拗ねてる?

 

眉根を寄せて。

 

尖った唇で。

 

揺れる瞳のままに。

 

和が俺に・・・言った。

 

 

 

「どうしたら・・・。」

 

「・・・ぅん・・・。」

 

「あなたを誰にも取られない?」

 

「・・・。」

 

 

 

言い終わるとすぐに。

 

また。

 

枕に突っ伏した和。

 

 

 

「あなたは僕の・・・って・・・さ・・・。」

 

「・・・。」

 

「どうしたら・・・みんなにわからすことができるのよ。」

 

「・・・。」

 

 

 

くぐもっているけど。

 

しっかりと聞こえた声。

 

言い終わった後の。

 

はぁ・・・と言う深いため息も。

 

しっかりと聞こえた。

 

・・・。

 

・・・。

 

和。

 

そんな事。

 

思ってたの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「和・・・。」

 

「・・・なんて・・・ね。」

 

「・・・。」

 

「フフ・・・嘘・・・何でもない。」

 

「・・・。」

 

 

 

クルン・・・と顔をこっちに向け。

 

フフ・・・と微笑むと。

 

よ・・・っと言いながら起き上がり。

 

シャワー浴びてくる・・・と言って。

 

ベッドを降りた。

 

目だけで和を追う俺。

 

・・・と。

 

数歩行きかけた和が戻ってきて。

 

ちゅっと・・・俺の頬にキ スをして。

 

そして・・・言った。

 

 

 

「もう仲直りね。」

 

 

 

・・・と。

 

和が部屋を出て行って。

 

シャワーの音がし始めても。

 

俺は。

 

ベッドから動けなかった。

 

仲直りできて・・・うん・・・ほっとしたけど。

 

でもそうじゃなくて・・・それじゃなくて。

 

さっきの・・・あの言葉。

 

「あなたを誰にも取られない?」・・・の言葉。

 

あれは多分・・・嘘じゃなくて。

 

和の本音なんじゃないかと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう・・・ずっとずっと。

 

俺の方が惚れている・・・と思っていた。

 

俺が追いかけていると思っていた。

 

でも。

 

もしも。

 

和も・・・俺が和を思うのと同じくらい。

 

俺の事・・・愛していたとしたら?

 

俺が・・・和を。

 

誰かに取られるかも・・・と。

 

不安に思うのと同じように。

 

和も・・・不安に思っているとしたら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

起き上がり。

 

裸のままベッドであぐらをかいた。

 

・・・。

 

・・・。

 

そう言えば・・・和によく聞かれるあの質問。

 

「何考えてるの?」・・・と。

 

よく聞かれる。

 

あれは。

 

俺が和のこと考えているって・・・わかっていて言わせたいんじゃなくて。

 

そうじゃなくて。

 

本当に・・・不安に思っているんだとしたら?

 

あの時。

 

女子と二人で食事に行かないで・・・と約束させられたのは。

 

無理な約束を俺が聞く・・・という事に。

 

ご機嫌になっているのかもしれない・・・と思っていたけど。

 

そうじゃないのかもしれない。

 

あざといと思っていた和。

 

でも・・・実はそうじゃなくて。

 

・・・。

 

・・・。

 

いやもう。

 

これこそが和のあざとさなのかもしれない。

 

うん。

 

だとしても。

 

それでも。

 

もう・・・どっちでもよかった。

 

どっちにしても。

 

さっきの言葉は和の本音だ。

 

それくらい・・・俺にだってわかる。

 

考える。

 

ずっとずっと考える。

 

そして。

 

シャワーから出てきた和に言われた。

 

 

 

「ちょっと・・・風邪ひくよ?」

 

「・・・。」

 

「何も着てないとか・・・おかしいから。」

 

「・・・。」

 

「早くシャワーあびてきてよ。」

 

「・・・。」

 

 

 

見つめる。

 

和を。

 

俺・・・不安にさせてた?

 

女子と二人で食事とか。

 

どれだけ・・・和にとってはイヤな事だったんだろう。

 

・・・。

 

・・・。

 

俺には。

 

和だけなのに。

 

どうしたら・・・それをわかってもらえる?

 

どうすれば。

 

和を安心させられる?

 

俺は。

 

まだ・・・考えていたけど・・・でも。

 

和に言われた通り・・・シャワーを浴びに行った。

 

 

 

 

 

.

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

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