「春嵐」の続編です。
大宮さんの腐のお話です。
苦手な方は。
ご注意を///♪
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「次会った時に渡すから。」
「・・・?」
「合鍵。」
「///ぁ・・・は・・・い・・・。」
「あ・・・そうなると・・・もう一つの鍵・・・。」
「・・・?」
「和君と鉢合わせしないように・・・返してもらわなくちゃいけないな。」
「・・・ぇ・・・。」
「全部で3つあるんだ・・・鍵が。」
「・・・。」
「1コ渡したままだから・・・それ返してもら・・・」
「誰からですか。」
立ち止まるから。
驚いて顔を見た。
少しだけ眉根が寄っている。
口も。
とがっていて。
どうしてそんな顔する?・・・って思って。
今の・・・寸前のやりとりを思い返した。
・・・。
・・・。
ああ・・・。
もしかして。
・・・。
・・・。
嫉妬?
鍵・・・渡したままって話・・・だよな。
もしかして・・・その相手を。
例えば・・・女性とか思ってる?
・・・。
・・・。
俺に。
嫉妬とか・・・するんだ。
・・・。
・・・。
かわいいな。
和君。
ホント・・・かわいい。
俺の方が・・・好きだと思っていたけど。
もしかしたら俺。
思う以上に・・・好かれてるのかもしれないな。
そんなことに気づいたら。
幸せすぎて・・・たまらなくなり。
つないだ手を。
ぐっと握って引き寄せ。
キスした。
「///ちょ・・・誰?って僕は聞いて・・・」
「おふくろ。」
「・・・。」
「おふくろだよ・・・鍵・・・持ってるの。」
「ぁ・・・///そう・・・ですか・・・。」
「・・・。」
シュルシュルシュル・・・と。
音が聞こえるほど・・・しぼんでしまった和君。
若干・・・猫背が増して。
ちっちゃくなってしまったように見える。
俺の手を握ったまま。
ぐい・・・と押すから。
俺は・・・俺達は歩き出した。
少しだけきゅっと握られた手。
バツの悪さを・・・その手から感じる。
かわいいだけじゃない和君。
そう言えば・・・あの時。
俺が告白したあの時の花屋でも。
少し・・・怒っていた。
軽い言い合いになって。
あんな風に怒る和君を見て・・・俺は。
逆に真剣さが見えて。
俺にちゃんと向き合ってくれている・・・とそう感じて。
思いを。
言葉にしたこと・・・思い出した。
駅に着く。
いつもは改札で別れるんだけど・・・でも。
今日は。
どうしても・・・まだ離れたくなくて。
入場券なんて切符を買って。
和君と一緒にホームまで進んだ。
もう・・・終電が来るまであと2分くらい。
伝えたい言葉とか。
言いたい思いとか。
たくさんあるのに。
2分じゃ・・・全然きっと足りないから。
だから。
ホームの端・・・一番端まで進んで。
そこで。
手をつないだ。
和君も・・・何も言わない。
・・・。
・・・。
心地いいな・・・と。
ただ・・・隣のぬくもりを感じた。
つづく
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