【敵機コン】②⑤「桜 葵」 | 父ちゃん日記

父ちゃん日記

うちの神楽君も次の11/9でいよいよ10歳
時の経つのは本当に早いです
神楽氏の成長と我が家の近況、
復活したプラモ製作等、超自己満ブログ~


要注意!
基本的に不謹慎父ちゃんです
面白ければ何でも良い、精神的暇人なのでご注意、ご容赦願いください
m(_ _)m


桜葵


機獣旅団ダイバーの一人カナタによって
盲信の呪縛から解き放たれ
ELダイバーとして認定された後
助っ人ダイバーとして生きる路を選んだ
葵であったが
初めて助っ人として参加したフォースに……



【叢】


にて登場した際は
フォースメンバー一堂から
目を丸くされてしまった

それはそうだ

「花ガンダム」
の悪名は知れ渡っているのだから

【叢】を限定的
(バスターのみや日向ユニットのみ等)
に使って参戦したりもしたが
機体の面が割れてしまっている為に
どうにもならない

カナタや機獣旅団の面々の勧めもあり
モビルドールの身体を得た後
新たな機体
桜ガンダムこと
【天桜】
を制作した


【天桜】完成後
初めての助っ人参戦は
最大6人参加フォース対抗の
バトルロイヤル戦だった

助っ人に加わったのは行き掛かり上
半ば彼女の父親と化している
自分、アトール大佐率いる
「フォース【AAM】」


ライバルフォースを招き
バトルロイヤル戦イベントを利用して
交流戦の提案をしていた自分は
交流戦前の一時に
各フォース交えた団欒として
天桜の発する花弁状のGN粒子を
桜に見立てた花見を行う

これは女子プレイヤー逹に
大変好評であり
気を良くし俺はすっかり
鼻の下を伸ばしていた

アトール「葵がいるといつでも花見が出来て便利だな
これからも頼むよ」

葵「大佐!ボクは桜の木じゃ無いんだからね!
助っ人ダイバーなんだから!!」

と少し口を尖らせた葵に笑いながら返す

アトール「すまないすまない
今回はアッダー中尉が来られなくてなぁ
ここはひとつ頼むよ桜先生」

女子ダイバー逹になだめられる葵を見て
クスリと笑いつつも葵の行先を憂いる




葵はネグレクトの果てに身体を失い
その魂のみがこうしてGBN内に取り残され
逆ELダイバーとして存在している

機獣旅団の紅一点
カナタ嬢の機転により
失っていた正気を取り戻した葵
仮初めの肉体としてモビルドールを使い
限定的とは言えリアルで活動出来るものの
彼女は現実世界では依然として
「死者」なのである

本来ならば実の両親が保護するべきだが
彼女を死者へと追いやったのは当の両親
という現実に眩暈すらしてくる

葵には申し訳無いが……

「まともじゃない」


自分が誰ともなく呟いた瞬間
爆発音が木霊する

和やかなムードに稲妻の様な戦慄が走り
花見参加者の面々の顔が強ばる



爆発音のした方向から
機体が吹き飛ばされて来る
ドグァシャアアァ
吹き飛んで来た機体は胴体中央に大穴が開いていて
コクピットを一撃で貫かれている


皆の視点の前には大槍を構えた
青緑色の機体がいる




初めて見る機体だが
ベースはブリッツガンダムか……

さては……
ミラージュコロイド
-光学迷彩-
により周りの風景と
同化していたという事か


その機体から女の声がする

「あら、やり過ぎてしまいました~」

他のフォースのメンバーがいきり立ち
「野郎……舐めやがって」
と機体を立ち上がらせ身構え
各々構えた武器を撃ち放つ

無数の光柱が突き刺さる

その刹那

青緑の機体の後方から
現れた機体がビームを全て弾く

今度はキュベレイベースの機体?

虫の翅が付いたバインダーをひるがえし
「油断し過ぎだうぬら!!」
咆哮じみた叫びと共に弾かれたビーム群が
放たれた各々の銃口へと向かう
一瞬にして囲っていた機体群は沈黙


圧倒的じゃないか……これは…
ヤタノカガミ……か?






ここは……


アトール「みんな!!下がるんだ!!
ここはフォース【AAM】が引き受ける!
戦い方も解らない相手に闇雲に挑んでも被害が増える一方だ!」



あんな連中見た事が無いな……
一体いつからGBNにいたのだろうか……

アトール「葵は取り敢えず姿消してろ!!
他の皆は奴らを包囲!構う事はない
フォース【AAA】の真骨頂を見せてやれ!」

葵の奴万が一
ダメージアウトなんて事になったら
本当に死んじまうからな…

フォース【AAA】メンバーが
正体不明機を囲う

自分が立ち上げたこのフォースは
主に遠距離攻撃の得意な面子で
構成されている



サブリーダーの【アーチャー少佐】の駆る
強化ZZガンダムが無数のミサイルを放ち


【アラモ大尉】の
スーパーガンダムがミサイルベイから
やはりミサイルを放つ


止めとばかりに【エイモス中尉】搭乗
百弐式の
ハイパーメガバズーカランチャー
の砲口から閃光が迸る



大威力のビーム兵器と実弾の波状攻撃……

流石にこれは弾けまい

しかし着弾点にいる
翅のついたキュベレイは
回避する素振りさえ見せず
最初に着弾した
ハイパーメガバズーカランチャーの光帯を
先程同様にそのバインダーで受けると
身を翻し無数の光弾として
周囲に弾き返した

迫り来るミサイル群を光弾で射ち落とし
かつ射ち漏らしたミサイルに対し
ビームの膜を這わせたバインダーを滑らせ
迎撃した

それはまるで蝶が舞うかの様な動きだ

「ちよこざいな……
儂とこの【ジジィ・蛾々】にその様な攻撃
通用せぬわ!!」

その動作の勢いのまま
エイモス中尉の百弐式へと迫る翅キュベレイ
その背後にはピッタリと
青緑の槍ブリッツガンダムが憑いている
途中ミラージュコロイドを発動したのか
ブリッツガンダムの姿が見えなくなるが
エイモス中尉はそれに気が付かず
翅キュベレイに対し
ビームライフルで応戦している
しかし今回は弾き返さずに後方へ受け流す

距離を詰めた翅キュベレイは
その翅で百弐式のビームライフルを
微塵切りにする

後ずさる百弐式
だが後方より衝撃が走る
胸部を貫かれ膝を着くとその後ろから
槍ガンダムが姿を表す

その手には長槍が握られており
百弐式の胸部を貫いていた

「後ろから失礼致しました」

あの女の声がする


自分の頭の中に悪寒と旋律が迸る


「みんなどけぇぇぇ!!」

自分は乗機【サイコガンキャノン】の
最終兵器【ゲルリッヒ口径漸減砲】
の照準を百弐式に合わせ……


……エイモスすまん……

トリガーを押した

とてつもない爆炎に包まれる3機

そのまま消滅しろ!!


しかし着弾点からは爆発は起きなかった



「けっ
ぬるい事ばっかやってるから
鈍ってんじゃねぇのか?
オッサンよ」


……馬鹿な……


照準の先の3機の手前に
いつの間にか現れた
全身を青で包んだガンダムが
その光る両手で砲弾を受け止めていた