こんばんは~
【不動産ひとり社長】です![]()
私、20年超をサラリーマンとして
業種バラバラの4社を経験。
社畜時代に戸建て投資、区分投資を
重ねながら6年前に脱サラして
不動産会社を起業~
現在は一棟投資、太陽光発電所等の
不動産投資全般の大家業と
不動産仕入れ、再生販売の不動産屋社長
として何とか不動産で生きております♪
このブログは4人の子供たちへ
遠い将来の遺書代わりと
不動産の裏側を知りたい!って方の
一助になればという思いで
ぶっちゃけ裏話を綴っています(笑)
サラリーマンの副業や投資として
不動産をお考えのみなさんにも
役立つと思います![]()
実は中古の不動産物件って時代ごとに
流行り廃りがあるんですよね〜
15年以上前は買取再販業者ってのは
かなり少なかったんで
一般人が売主として居住中のままとか
空家でリフォームもせず現状のまま
販売されることが普通だった。
不動産屋が介入するのは
売主買主間の仲介業務だけですね~
そもそも中古物件の販売に関わる不動産屋は
『仲介』がほとんどだった。
でも「売主=一般人」だから
現状有姿取引・売主の瑕疵担保責任は無し
ってのが標準的な取引になるので
買主にとってはちょっと怖いね。。。
その後、買取り業者が
ポツポツと現れ始めて
物件の基本的な部分は最低限の補修と
室内をサラッとリフォームした状態で
販売を始めた。
(今からざっと15年くらい前かな)
そうなると売主はプロなので
現状渡しじゃなく補修やリフオームが
施された状態で販売されるので
買主にとっては買い易くなるよね~
ただし、
綺麗に補修とリフオームが施されているから
当然、売主が一般人の現状のまま物件よりは
一般人が売主物件よりも高くなる。
そこから更に買取業者が雨後の筍のごとく
現れ始めて、再生販売のリフォームが
どんどん過激になり、8年前くらい前からは
特に中古マンションはフルリノベーションされた
販売物件が多くなった![]()
(リフォーム→リノベーションの移行期)
こうなると、一般人が居住中のまま
売り出している物件(仲介)なんて
フルリノベーションされた業者が売主の物件と
見比べるとめちゃくちゃ見劣ります。。
見劣るどころか比較対象にすら入らなくて
少しくらい安かろうと築浅で綺麗な物件以外は
全く売れなくなる。。
ってことで一般人がそのままの状態で
売り出す物件は少なくなり、
特に古い物件や室内に難アリ物件は
どんどん買取業者が買い取って
フルリノベーションを施してから
再販売される流れになってきたんですね~
もちろん、所有者である一般人が
自分の売り家を綺麗にリフォームしてから
売りに出せば、リフォームに掛けた費用以上に
高く売れることは確実なんですが、
そんなことする一般人の売主なんて
ほぼ居ないからね〜
(↑だからワタシの食い扶持があるw)
しばらくはこんな状態が続いていたが
問題なのは2年くらい前から
尚も増え続ける買取業者と
一般人が現状のまま売りたい物件数の
バランスが崩れて
買取り業者の仕入競争が激化![]()
もうビビるようなめちゃ高値で
買い取らないと全く仕入が出来ず
しかもその物件にフルリノベを施すので
中古物件の販売価格は暴騰!
もちろん、新築価格が先に
ガンガン上昇したから中古物件も
引っ張り上げられたんですけど~
(売れないなら誰もやらないからね)
それでもコロナ禍中盤から昨年まで
しばらくはバンバン売れていたが
今年に入ってパッタリ売れなくなった![]()
ま、涼しくなってきて
いきなり動きだしたけど
世の中はコストプッシュ型のインフレで
エネルギーや食糧品関連をはじめ、
あらゆる物が高くなってしまい、
でも給料にはほぼ反映されていないので
先行して爆上げしていた不動産価格には
もう買い手がついてこれなくなり
上がりもせず、ほぼ下がりもせず
踊り場状態に入っている。
でもなぜ、不動産の販売価格が
簡単には下がらないのか??
まず、在庫を仕入れた業者は
価格が踊り場に入ったのが
明確になる前に仕入をしてるんです。
1〜2年前の仕入れ時は
再販価格が右肩上がり前提じゃないと
全く買えない時期に背伸びしまくって
買っちゃってるんで
販売価格を下げると赤字確定なんで
現状値のまま販売を続けるしかない。。
(↑ウチも今、ココの状態。。
)
不動産業者はほぼ皆、長い目でみりゃ
インフレは基本路線と思ってるので
損切りしてまで急ぎ売りする必要は無いと
感じている。
じゃないと今も高値で競り合う
買取り業者が消えていないのはおかしいw
ビビるような高値買いをやる業者が
入れ替わり立ち替わり現れるので
結局は販売価格も高値に張り付いている。。
でも販売仕入れの融資(PJ融資)は
1年返済が基本で返済期限の延長も
プラス1年が限界。。。
高値買いで在庫がシコっていても
資金繰りに余裕がある販売業者は
踊り場を抜けてまた不動産価格が
上がることを期待して
むやみに価格を下げずに
じーっと我慢している感じです。
(↑ウチもまだギリこんな感じw)
しかし高値仕入れをやり過ぎた一部の業者や
資金繰りが限界の業者は在庫を掃くために
損切り値下げを始めている
なぜなら融資銀行から
「損切りしてでも
とりあえずさっさと売って
在庫を減らしなはれ~
でないと、追加融資も
残った在庫分の期限延長も
せーへんよ~」
って、せっつかれてるからね。。。
ま、民間銀行はこんな感じでシビアだが
お国は弱者にめちゃくちゃ優しいので
納税をキチンとやってて
お国が民間企業に手元資金さえ回せば
そこそこ耐えられそうな企業には
日本経済が底割れしないよう
運転資金としてガンガン
輸血をやってくれます
府の保証協会や国金が出してくれる
運転資金融資ってことですね〜
(お国様様ですぅ
)
ってことで、
現状ではほとんどの業者は
輸血を受けながらまだ
持ち堪える体力が有るので
今のところ、そう簡単には
大きく不動産価格が下がることは
無さそうな感じです。
しばらく耐え忍んで
価格調整をこなせば再び
(↑単なる願望ですw)
ま、日本はデフレ脱却として
千載一遇のタイミングだから、
お国も倒産企業を大量に出して
日本経済の腰を折るようなことは
したくないだろうし。
そんな理由なのかどうかはともかく、
お国は民間へジャブジャブ輸血しながら
経済成長の腰折れを防いでいるようで
モノの価格も不動産価格も
落ちそうで落ちない。
給料を含む世の中のインフレが
追いついてくるのを輸血しながら
待ってるんかな??![]()
今までは中古物件の話だが
新築マンションや新築戸建も
融資返済期限の違いはあれど
今、販売中の物件は1〜2年前に
高値仕入れをやってるから
同じ状況だろうね。。
特に新築マンションなんて
マンション用地の仕入れ競合は
まだめちゃくちゃ激しいし
土地取得から販売完了までのスパンが長い。
しかも建築費や人件費の高騰は
おさまる気配は皆無なんで
基本的に高値のまま販売が続くだろうね。。。
(じゃないと赤字確定だろうから)
しかし買い手となる一般消費者は
給料がまだインフレに対応していないから
エリアによってはもうこれ以上の
不動産価格上昇にはついてこれていない![]()
基本的に建材や人件費は上がり傾向なんで
不動産価格も同じだと思うが
このタイムラグが我慢のしどころかも。。。
でもマンションデペロッパーなどの事業者は
仕入れた土地を寝かせておけないから
今、出来る手立ては今から建築を始める
新築物件については
今までより1住戸分譲面積を小さくして、
販売戸数を増やして販売額を
下げることくらい![]()
ざっくり簡単に言うと
不景気時は仕入も建築額も人件費も
全て安かったから販売競争力をつける為に
1住戸の面積は大きく作るし
今のように全てのモノが高くなると
販売価格を下げる為に1住戸の分譲面積を
小さくするのが基本なわけです。
(建売分譲と全く同じ原理)
例えばマンションなら
昭和時代の1室平均の広さは
体感的に55~65㎡くらいに小分けした
4DKみたいな小さい部屋が多いし
続くバブル期も同じで金持ち以外は
市内のマンションなんて買えないから、
50〜60㎡前後の小さめが多いし、
逆に思いっきり振り切って金持ち狙いで
豪邸仕様100㎡なんてのも多かった。
バブル崩壊後から1室の分譲面積が
少しずつ広くなってデフレ最悪不景気時の
平成10年台くらいは65~80㎡が
多い感じだ。
ま、リアルタイムで見てたわけじゃなく
20年超も不動産売買仲介をやってると
昭和40年代から現在までの
様々な年代の中古マンションや戸建を
仲介しているからそうした面積の変遷が
よくわかるって話![]()
建売住宅の土地面積も全く同じで
大阪市内のウチのエリアなら
バブル期は土地10坪ちょいの
建売分譲だらけですよ!
そーいや昔、
『日本の戸建はウサギ小屋』って
よく言ってましたよね?
まさにあの時代がこれで
不動産がバブル化して
普通のサラリーマンでも
何とかギリギリ家を買えるように
分譲サイズを極限まで小さくした結果
なんですよ~![]()
ま、その代りに建基法を無視した
違法建築物件だらけになったけどね。。。
バブルが崩壊した後
10年ちょっとくらいはダラダラと
不動産相場が下がり続けて
不景気どん底の頃はウチのエリアでの
戸建分譲は土地25~30坪くらいになり、
3階建分譲が当たり前だったのに
販売競争力のために2階建の建売も出始めた。
土地値も建築費も最安になっていたので
分譲サイズを広くしてもサラリーマンが
買える価格帯に出来るからね~
その後、アベノミクス効果が出たのか
不動産相場が回復傾向になり
土地20坪の建売分譲時代が続いた。
ちなみに鉄骨造の建売分譲をやってたのは
平成20年くらいまでで
中国の経済力が伸びて鉄の価格が高騰、
その後はずっと木造オンリーです。
ですんで、今後も鉄骨造の建売住宅は
おそらく建築されないだろうから
ウチが中古戸建を仕入れる時は
平成10年代の鉄骨造が希少価値があって
大好物なんです![]()
(火災保険も木造より安いしね~)
そして不動産価格が高騰し始めた昨今
土地20坪クラスで分譲すると
周辺のサラリーマンじゃ買えない
価格帯に突入してきたので
15〜18坪くらいに小さくして
販売価格を下げてる感じやね。。
こんな風に建売業者は徹底的に
周辺マーケティングして
売れる価格帯や売れる建物を
造って来た歴史があるんですよね~
ですからウサギ小屋を造ったのは
不動産屋が悪いわけじゃなく
家を買いたい方のニーズに合わせただけ![]()
さて次は新築マンションについて。
今、マンションデべは
既に高値で仕入れ済の土地がたくさんあるし
建築費が下がる感じは全く無いから
おそらく今から建築予定の新築マンションは
マンション全体の販売総額は下げられる
はずがない。
しかし一般消費者が上値を追わないから
富裕層エリアを除いて1住戸の大きさを
小さく区画するものが増えると思う。
しばらくは都市部で1住戸の面積が70㎡を
超えるような新築マンションの割合は減る
ような予感が。。
ウチの販売エリアで見ると
不景気真っ只中に分譲された
築後20年ほどの4LDKで80㎡超なら
そもそもかなり希少性が高いし
今からの新築では同じ広さの出物が
少ないだろうから希少性は強まるかも?
(今、買うならめちゃ割高になるってこと)
基本的に都市部の区分マンションは
この10年でかなり上がりました。
ってことで10年以上前に
分譲マンションを買った方は
ほぼ逃げ切り勝ちでしょうけど
その中でも程度が良くて4LDKの
広いマンションをお持ちの方なんて
今やめちゃくちゃ希少なお宝物件に
なってますよ~![]()
(今の時点ならって話ね~)
ま、そんな相場の変遷を常に頭の片隅に
入れながら不動産の仕入もやってますが
未来の予想なんて分かるわけないから
そう上手くはイカンもんですね。。。![]()
再生販売事業の理想としては
10件仕入をしたら6件で利益を出して
2件はトントンからちょいプラ、
最悪2件は損切りくらいを目指しているが
今はとてもそんなレベルじゃないです![]()
確実に利益を出すつもりで
物件を仕入れるぞー!
なーんて甘いこと言ってると
全く買えませんからね。。
ぼちぼち中古物件の再生販売業なんて
超絶レッドオーシャンの世界なんで
事業の比率を落として違うことを
せんといかんねー![]()
ってことで原点となる仲介業へも出戻りで
仕掛けをやっております〜
この1年は仲介業の仕掛けに
手間暇を掛けたり
広告費もかなり投資したんで
ぼちぼち回収したいなぁ〜
(今はまだ大赤字っす。。
)
ま、こんな不動産の変遷なんて
マニアック過ぎて興味無いだろうけど
ごく一部の方には役に立つかも??![]()
おわり