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紫微斗数での結婚開始時期の影響

紫微斗数では、結婚開始時期の結婚運が後の結婚生活に大きく影響すると言われているようである。
しかし、それはどの程度正しいのか?
そもそも、紫微斗数のある流派では、結婚運に関しては、飛星ABCDの内、飛星Aは吉で、飛星BCDは凶だと言う。
これもどこまで本当なのかは分からない。
ただ、仕事運等では、飛星ABCは吉で、飛星Dは凶となっている。
これらの理論では、結婚運に関しては25%吉で75%凶だが、仕事運に関しては75%吉で25%凶である。
しかし、これもよくよく考えると不自然だと思われる。
この理論では、仕事運が良いケースがかなり多くなり、逆に結婚運が良いケースはかなり少なくなる。
上記が事実なら、世の中の過半数の方は仕事に恵まれており、結婚では不幸になっているはずだが、現実はそうはなっていない。
そう単純ではないみたいだ。
ただ、上記の飛星の吉凶の傾向は、ある程度は正しそうではある。
こういう時は、客観的な実例こそが大事である。



いつ、結婚すべきか?

さて、結婚に関しては、占星術的にはいつすべきなのかと言う難問がある。
つまり、結婚運の良い時期に結婚すべきなのか?
それとも、結婚運の悪い時期に結婚すべきなのか?
はたまた、あまり結婚する時期の運を見る必要はないのか?
また、年運での飛星Aの動きから、結婚するのに良い時期、悪い時期と判断するのが有力な方法となっているが、これもどの程度信頼できるのか?
こうした客観的な分析事例は少ない。
いずれも流派や占い師の個人的な経験からの主観と言うバイアスがかかっているものが多いと思う。
こうしたことは、客観的な事例検証から解を示すしかない。
ちなみに紫微斗数では、初めて出会った時期が結婚の開始時期を示すと言う。
私の検証では、これも疑問でしかない(そんな、に重要なのか自体怪しい)のだが、何故かそうなっている。



南野陽子の事例

南野陽子は2010年9月に金田なる人物と初めて出会ったのだが、この人物は問題だらけの人物で、結局は最近、逮捕されて離婚するに至った。



この南野陽子の結婚運が特徴的なのである。


先ず、大限夫妻宮を見ると、問題夫の金田と出会う前年の2009年までの大限夫妻宮は、大限夫妻宮に生年ABがあり、対宮の大限官禄宮から飛星Aが飛んできて、A+Aで大吉。

また、男星天同生年Bがあるのも大吉である。

問題夫の金田と出会う前年までは、強力な結婚運だったのである。



ところが、問題夫の金田と出会った2010年に大限夫妻宮が切り替わっていた。
2010年からの大限夫妻宮は、自化Dとなっている。
前年までの10年間の結婚運から大暗転しているのが確認できる。

また、年運を見ると、大限夫妻宮からの飛星Bが年運命宮に、飛星Cが年運夫妻宮に飛んでいた。

確かに南野陽子の事例から見れば、結婚運での10年運や年運が悪い時期の結婚で、このような残念な結婚生活の結末となってしまった。
では、結婚運での10年運や年運が良い時期に結婚すれば良いのか?
ところが、本当にそうなのか?
そこに疑義が生じてくるのが、以下の事例である。



大塚愛の事例

大塚愛は2009年10月にSUと初めて出会い、翌年に結婚し、2018年に離婚した。
2016年11月にSUの不倫相手が自宅に押しかけ、2017年にSUの不倫報道が流れた。


先ず、結婚した時期の大限命宮は本夫妻宮と重なるが、男星の天梁生年A+Aで大吉。
最高の結婚運の時期であった。
年運を見ると、大限夫妻宮からの飛星Aが年運命遷線に入るのは吉だが、飛星BCが年運夫妻宮に入るのは凶。
とは言え、大局的に見れば、全体的には吉の方がかなり強い運だろう。
しかし、大塚愛は結婚運の強い時期に結婚したのにも関わらず、結婚生活は継続しなかったのである。


大塚愛の2016年からの結婚運をみると、大限夫妻宮は自化Dとなっている。
南野陽子の事例同様に、大限夫妻宮が自化Dだと結婚運にとって厳しいことが多い。
また、生年Dが大限命宮を冲している。
これでは、大限夫妻宮からの飛星Aが照大限命宮となっていても、凶の作用の方が強いだろう。

また、2016年・2017年・2018年の三年間は、大限夫妻宮からの年運遷移宮に飛星BCDが飛ぶ良くない時期だった。

この大塚愛の事例は、我々に一つのことを示している。
つまり、紫微斗数の示す結婚運は、結婚生活で
のその時々の時期における、喜怒哀楽の高低の推移を示しているに過ぎないのではないか?
つまり、いくら結婚運の良い時期に結婚しても、結婚運の悪い時期になれば、良くない事が起こるのではないかと言う疑義である。
河合の検証が正しいとすると、一般に紫微斗数業界で言われている、結婚運の良い時期に結婚すれば良いと言う定説にも重大な疑義が生じてくるのである。

そもそも、離婚した人達は結婚運の良くない時期に結婚していたと言っても、飛星Aが飛ぶ確率は25%、飛星BCDが飛ぶ確率は75%である。
これでは、普通に検証しても凶になる確率はかなり高くなり、何でもかんでも凶判定になりがちである。

とは言え、大塚愛の事例は大吉の結婚運の大限下で、しかも飛星Aの援護を受けていながら、夫だったSUの大失態で離婚に至った事例としてかなり重要である。
しかも、それは大限の切り替わりの作用が強烈で生じたのである。
これは、結婚開始時期よりも、結婚運の推移こそが重要であることを示している決定的な事例の一つと言えるのではないか。



篠田麻里子の事例

もう一つの実例として、篠田麻里子の事例がある。

篠田麻里子は結婚相手に2018年10月に出会い、翌年に結婚し、2022年に不倫報道がなされて、後に離婚に至った。



結婚相手と初めて会った時の結婚運はかなり良かった。

何故なら、本夫妻宮で大限命宮に対し、生年Aが対宮から照らしていた。

また、大限夫妻宮からの飛星Aが年運夫妻宮に飛んでおり、結婚運は大吉であった。



一方の不倫報道時の結婚運は、大限夫妻宮に対し、生年Dが冲していた。
また、年運命宮に飛星Dが飛んでいた。

篠田麻里子については、結婚直後に離婚を危惧した予言記事を書く等、過去記事で沢山論じてきた。


河合の結論

紫微斗数業界でよく言われている、初めて出会った時の結婚運で、結婚生活が左右されると言う説自体が怪しいと言える。
河合の検証では、結婚運の良い時期は結婚しやすくなり、結婚生活で喜び事が多くなるが、結婚運の悪い時期は離婚しやすくなり、結婚生活で良くない事が多くなる傾向にある。

大塚愛や篠田麻里子は結婚運がかなり良い時期に結婚しているのだが、いずれも結婚運が暗転して離婚に至っている。
特に大限夫妻宮の切り替わりと年運飛星が重要である。

確かに南野陽子は、結婚運が暗転してから結婚相手の金田と出会っている。
その点では、結婚運の良い前の大限の内に結婚していれば良かったのではないかとなるが、それとて後に結婚運が暗転してしまうことになんら変わりはない。

そう考えると、紫微斗数での大限夫妻宮等による結婚運の推移は確かに重要なようである。
そして、結婚運が良い時期に結婚する人が多いが、南野陽子の事例のように結婚運が悪い時期になってから結婚する人もいる。

河合自身は紫微斗数では、結婚運の推移分析はかなり重要と考えている。
しかし、いつが実際の初めての出会いの時期になるかは、紫微斗数での分析では難しいと考えている。

インド占星術では、 結婚運を見るD9は、12分〜15分くらいで切り替わってしまう。
更に全体運を見るD60は2分くらいで、同じく全体運を見るD150は45秒くらいで切り替わる。

これらの兼ね合いから、紫微斗数で見るとどうしても結婚運の良くない時期に結婚したり、良くない時期に結婚生活を過ごす人も多い。
それは南野陽子の事例からも明らかである。

しかし、大局的には結婚運の推移に近い事象が、時期毎に起きていると言うことである。
そして、結婚開始時期はあまり関係ないみたいと言うことである。
これが結論となると、いつ初めて出会った相手と結婚してもあまり関係がないのかもしれない。
そして、鑑定において、結婚運の推移分析にこそ注意を払うべきなのかもしれない。

そう考えると、いつ出会った相手と結婚すべきかとか、いつ結婚すべきかよりも、離婚危機はいつか等を知ることが重要かもしれない。
入籍日や結婚式の日を擇日で決めるくらいで良いと思う。
あとは離婚しやすい時期や喧嘩や衝突をしやすい時期等に注意すべきだと思うのだ。