「旅する手ぬぐい」〜面白企画創造集団・トコナツ歩兵団団長B面ブログ〜

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20代前半の日本全国を旅して回っていた時代に、手ぬぐい1枚ですぐに温泉に入れてすぐ乾くことから重宝し、やがて寺社仏閣の「オフィシャルてぬぐい」たちに出会い、手ぬぐい愛に開花。以降、旅しては手ぬぐいを集め、仕事しては手ぬぐいを制作している。

オフィシャル手ぬぐい「江戸東京たてもの園」

 

タイムスリップした感を存分に楽しめる日帰りデートにもってこいの江戸東京たてもの園(東京都小金井市)。

江戸〜昭和初期までの30棟余りの建造物を移築復元し展示しており、手ぬぐいのデザインもそれらの時代の紋様やアイコンが描かれている。

要所で使われる黄色がアクセントとなっており、「どうぞ ごひいきに」のコピーも控えめで可愛らしい。

 

 

「千と千尋の神隠し」で銭湯や建築デザインが参考にされたと言われており、後に園内で屋外上映会も開催されている。

またシンボルキャラクター「えどまる」は宮崎駿氏のデザイン。(版権の問題かここには描かれていない)

テーマパークではなく復元展示(当時のリアル)であることから、富士急のアトラクションプランナー時代に何度か訪れた。

2000年前後の僕は日本の現在の文化と過去の文化をごった煮にしてアトラクションデザインに取り込んで遊んでいた。

そのアイデアの宝庫の一つ。

トコナツ以降、テーマパークではなくリアルなまちづくりに携わりだいぶ建築案件も増えてきたので、そろそろ再訪したい場所の一つでもある。

 

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オフィシャル手ぬぐい「ハトヤ」

 

近年昭和レトロでSNS映えすると話題の「伊東に行くなら〜」のハトヤホテル(静岡県伊東市)オリジナル手ぬぐい。

鶯色の染めにハトヤマークと、ハトヤと伊東という文字が白で抜かれている非常にシンプルなデザインだが、ゲストが求めているものがきちんとそこにある。

伊東のフォントも昭和感満載でマル。

ちなみに最近展開しているイトーヨーカドーのハト柄オリジナルグッズの手ぬぐい(あったか?)と一度並べて鑑賞してみたいものである。

これで770円らしいので観光手ぬぐいではなく、これはもう立派なオフィシャル手ぬぐいで。

 

 

「770円らしい」と書いたのは、お土産にもらったから。

以前にも書いたが「手ぬぐい好き」を公言していると、嬉しいことに手ぬぐいをお土産にもらうことがたびたびある。

これも富士急時代の後輩にもらったもの。

 

ちなみに僕自身は小学生時代、今から40年前とかに行って以来、ハトヤホテルを訪れていない。

目の前は何度も車で通ってはいるのだけれど。

手ぬぐいをもらったからには、平成令和にはあり得ないSFチックな建築を観に、再訪しなければと思っている。

 

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オフィシャル手ぬぐい「信州下諏訪温泉」

 

世の中はGWに突入。

長野に行かれる方も多いと思う。

訪れてほしいのは下諏訪にある万治の石仏。

初めて訪れたのは楽天トラベルで長野県のプロモーションを担当していた2012年頃。

その後もう一度プライベートで再訪した。

自然の安山岩を胴体としてその上に首を乗せた高さ3m程度の石仏は、可愛らしいの一言に尽きる。

1970年代に岡本太郎氏が紹介したことで全国に名が知られるようになったという。

 

 

ハッキリ言ってしまえば、ここで定義するオフィシャル手ぬぐいではなく、いわゆるお土産屋さんで普通に売っている観光手ぬぐいに極めて近い。

染めたかったであろう群青一色に白抜き風のプリントものである。

なので使用には全く適していない。

ではどうして買ってしまったかと言えば、万治の石仏グッズが欲しかったから、の1点に尽きる。

コロナ禍では「万治」が「よろずおさまる」ことから、関連グッズが飛ぶように売れたとのこと。

良いグッズが作られていることを望みたい!

また下諏訪は鰻が美味しいので訪れた際にはセットで楽しんでほしい!

 

 

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オフィシャル手ぬぐい「国定公園石鎚山」

 

前回に続いて久万高原町から。

石鎚山は久万高原町と西条市の境に位置し、山岳信仰の霊峰であり西日本最高峰。

現在でも3カ所の鎖場が有名で、久万高原町の仕事をするからには一度は登らねば、と言われつつも結局登る機会を得られなかった。

手ぬぐいは四国カルストの少し先、土小屋terrace(旧名・岩黒レストハウス)で手に入れたもの。

デザイン的には昭和40-50年代ぐらいに手がけられた古き良さを感じる。

厳密に言えばこれはオフィシャル手ぬぐいではなくいわゆるお土産屋で売られている観光手ぬぐいに類するのだろうが、素朴さと丁寧さはオフィシャル手ぬぐいにも引けを取らない。

折りたたむと鎖場のイメージになるところも秀逸だ。

ちなみにここの売店で石鎚山のペナント(昭和時代のもの)も手に入れている。

 

 

 

石鎚山の開山は役の行者(役の小角)によるもの。

かつて「宇宙皇子」(著・藤川桂介)が大好きだった僕にとって、役の行者が出てくるとどうしても心を持ってかれてしまう。

 

土小屋terraceから、西日本一のドラインブラインと評され車のCMでも有名なUFOライン(町道瓶ヶ森線)に入ることができる。

四国カルストから二度ばかり訪れたが、その風景は絶景としか言いようがない。

自分が主人公になったように車を走らせることもできるし、途中に車を止めて小山を登りやや上から見下ろすUFOラインは天気さえ良ければまさに天空のそれである。

絶景とはこういうことを言う!

岩屋寺同様に四国に行ったらぜひ訪れてみてほしい!

 

 

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オフィシャル手ぬぐい「四国四十五番 海岸山岩屋寺」

 

奇岩をくり抜くように本堂や建造物が並ぶ四国四十五番 海岸山岩屋寺(愛媛県久万高原町)の手ぬぐい。

描かれるのは修行場「逼割禅定(せりわりぜんじょう)」。

大きな岩を真っ二つに割った狭路を抜けて鎖とはしごで絶壁を登ると、白山権現が祀られている。

足がすくむスリルの先の絶景。

ただし僕が登った時には周囲の奇岩に木々が生い茂ってしまっており、絶景よりも絶壁を登った印象が強い。

ちなみに南無大師遍照金剛とは、生きていく上で弘法大師(空海)を拠り所として生きていきますということらしい。

 

 

体験プログラム「GO! GO! 久万高原」の折に、岩屋寺に泊まる体験プログラム制作のために何度か伺い、逼割禅定も訪れた。

久万高原町ならず、四国観光の際にはぜひ訪れてほしい名所の一つ。

それぐらい素晴らしい!

 

「GO! GO! 久万高原」は2020年春に発表予定もコロナ禍に見舞われ、一旦落ち着いた7月に発表するもコロナ禍の影響から逃れることができず、2022年に一部のプログラムを残し終了となってしまった。

僕らにはどうすることもできなかったが、残念な気持ちが今も強く残るプロジェクト。

それでも愛媛の山奥からトコナツに声をかけてくれ、一緒に夢を追いかけた当時の関係者の皆さんには感謝しかない。

コロナ禍が明けた今だからこそ、もう一度皆さんと一緒に「GO! GO! 久万高原」を実施し、今度こそ多くのゲストに喜んでもらいたい。

当時の関係者が皆担当や地域を離れているので、いつかまた、というべきか。

 

ちなみにお遍路さんにも手ぬぐいは多いが、残念ながら僕はそのうちの幾つかしか持っていない。

いつか全てを周り、お参りすると共に手ぬぐいをどさっと集めたいものである。

 

 

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オフィシャル手ぬぐい「開湯千三百年山代温泉」

 

さて今週からB面ブログ再開。

年度末に加えて、「TOKYO桜吹雪STATION」で原点回帰すべく久々にプランナーもこなしたことでこちらにかける余力がなくなってしまった。

ようやくひと段落したので始めよう。

 

再開一発目は石川県・加賀温泉郷の一つ、山代温泉の大好きな八咫烏手ぬぐい。

山代温泉は約1300年前に行基が霊峰白山へと修行に向かう途中、一匹の烏が羽の傷を癒している水たまりを見つけたのが始まりとされる。

その水たまり感をこの美しい青で表現したのだろう。

八咫烏自体も群青で表現されていて、とにかく青が美しい。

ちなみに八咫烏手ぬぐいと言えば、このブログでもすでに熊野大社手ぬぐいとして2本紹介しているが、その2本に負けず劣らずの魅力がある。

 

 

山代温泉は昭和時代に歓楽温泉として大いに栄えたもののバブル崩壊と共に衰退。

僕が初めて訪れた2010年前後には総湯、古総湯を相次いで完成させ、またLADY KAGAとして女将さんたちを中心としたプロモーションが成功し始めていた時代。

石川県も積極的に加賀温泉郷をPRしており、僕も何十回と加賀温泉郷に泊まった。

今振り返ってみると、僕らが2016年から始めた「フラ女将」(いわき湯本温泉)ももちろん女将さんたちからの「いっそアイドルになりた」から始まったものではあるが、このLADY KAGAが頭のどこかにあったのではないかなという気がする。

この手ぬぐいも当時の関係者から頂いたもの。

 

あれから15年弱の時間が流れ、きっと今頃は北陸新幹線の開業と共にきっとたくさんの観光客で溢れていることだろう。

 

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オフィシャル手ぬぐい「京の東寺大塔」

 

一般的に売られている手ぬぐいではあるもの、オフィシャル手ぬぐいでは珍しい?写実的な絵柄が特徴。

東寺大塔もさることながら、どうしても右奥の京都タワーに目が行ってしまうのは、右上の参拝記念のせいもあるかもしれない。

右下S.TAKEGAWA氏がこの版の作者か。

どなたか分かる方がいらっしゃれば教えていただければ幸い。

以前の六波羅蜜寺でも触れたが、2002-2003の京都長期滞在時に初日に行ったのがここ。

夕焼けがとても美しかったことを覚えている。

 

 

この長期滞在ではいくつかの京都の人たちの優しさ?(不思議さ?)に触れたのだけれど、そのうちの一つが「侘助」という千本鞍馬口近辺にあった小料理屋さんとの出会い。

(残念ながらここも今はもうない。その後の情報を知っている方がいたら教えていただきたい)

僕は最初に2週間ほど金閣寺そばのウィークリーマンションに泊まっており、船岡温泉の帰り道にふらりと立ち寄ったのがこのお店。

銭湯に入って帰るだけだったのでその時の所持金は現金が1,000円ちょっと。

当然ながら電子マネーというものはまだない時代。

扉を開けると中には客室と思わしき居間が2つ。

そのうちの1つで外国人の方がご飯を食べていた。(後で立命館大学の教授とお聞きした)

出てこられた女将さんに「1,000円ぐらいで何か食べられますか?」と聞いたら「おまかせでいいですか?」とのこと。

その後出てきた日本酒から始まった美味しい京料理の数々。

後に登場してくる森見登美彦氏ならきっと船岡山の狸に・・・となるのだろうが、まさにそんな気分。

何度も「1,000円しかないんですけど」と言ったものの、女将さんは笑って相手にしてくれない。

途中からはもうぼったくられてもいいやと諦めて、出てくる料理と日本酒を堪能した。

そしてお会計で「1,000円です」。

翌日以降、僕はこのお店にきちんとお金を持って足繁く通うことになる。

 

 

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オフィシャル手ぬぐい「三原山登山記念」

 

噴煙を上げる三原山(大島紬の紺色)と名産である椿(赤)が美しいコントラストを描くオフィシャル手ぬぐい。

「わたしや大島 御神火そだち 胸に煙は 絶えやせぬ」という民謡・大島節が書かれている。

三原山登山記念は愛嬌。

大島と言えば、僕らの世代は1986年の大噴火が記憶に刻まれている。

当時小学生だった僕らは真っ赤な溶岩が町に迫る中で1万人の島民や観光客が脱出する様子を手に汗握りながらテレビ画面に齧り付いていた。

 

 

それから15年後の2000年前後、大人になった僕は当時国立に住んでいた。

会社やバンドの友人たちと、近くの調布飛行場からセスナに乗って大島へと2泊3日のキャンプ旅行に出かけた。

初めて乗るセスナは鉄板が薄くて、隙間風から空気が感じられて、遊園地のアトラクションより面白かった。

20代後半にありがちな男女6人混合のキャンプ旅行だった。

車を借り、大島を巡った。

荒々しさの残る三原山を歩き、テントを張ってBBQをした。

貸切状態だった混浴(水着着用)の大島温泉元町浜の湯ではしゃいだ。

懐かしく楽しい思い出だがそのうちの一人は5年ほど前にこの世を去ってしまった。

後輩だった彼女を思い出す時のいくつかの思い出のうちの一つがこの旅だったりする。

そんな切ない思い出の残る手ぬぐいである。

 

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オフィシャル手ぬぐい「草津温泉御座之湯」

 

2013年は僕の楽天(楽天トラベル)在籍の最後の年。

記憶が定かならば群馬県の商談会で草津温泉の方々からいただいた御座之湯再建のプロモーショングッズ。

草津温泉が温泉と共に生きていく姿勢が、テキストにも表れている。

藍色に草津温泉のブランディングロゴである「泉質主義」の赤の2色のシンプルさも美しい。

 

 

日本の観光地の新しいものを作らなさすぎる」姿勢が日本の観光の発展を遮ってきた。

送客が主業務の(コンテンツ作りを得意としない)旅行会社が日本の観光地を牛耳ってきたからだろうし、

そもそもそこに寄りかかりすぎて来た観光地の問題でもある。

もちろん僕が遊園地屋として育ったこともこの考え方に多分に影響している。

 

その意味で近年の草津温泉の姿勢は素晴らしい。

湯畑の周りへの車の侵入を止め、駐車場が増え始めてしまった周囲の土地に次々と温泉関連施設をオープンさせる。

その手法には賛否両論あることが予想されるけれど、温泉というコンテンツを軸に展開させるのは正解だ。

 

 

 

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★少女と少年のひと夏のキセキの物語

トコナツ歩兵団団長・渡部祐介

初小説「夏空ブランコ」amazonにて発売中

2024年新年早々に辛いニュースが次々と入ってきている。

ただこのB面ブログはあえて淡々と手ぬぐいで日本全国を旅していきたい。

昨年11月の最後の投稿が熊本県山鹿市・相良寺からだったので、同じく熊本県から。

 

オフィシャル手ぬぐい「杖立温泉」(熊本県阿蘇郡)

 

山鹿温泉からKADODE OOIGAWAの参考にために木の花ガルデン(大分大山町農業協働組合)へと向かう際に宿泊。

杖立川の両側に広がる由緒ある温泉地だが、歓楽街として栄えたのも今は昔、という風情。

 

 

ところが頑張っている。

僕は夕方から翌日のお昼ぐらいまでしか滞在できなかったものの、泊まった旅館も薦められた杖立プリンも、そしてグッズたちも頑張っている。

聞けば住民たちによる様々な活動があるという。

このロゴも公募からアーティストの日比野克彦氏がまとめた、とか。

僕らもいわき湯本温泉のリ・ブランディングを手がけているから分かるが、地域の住民の皆さんが求めるものと外から感じるもののミックスは想像以上に難しい。

そしてバブル期に巨大化してしまった温泉街の再生はさらに難しい。

でも大事なことは挑戦し続けること。

その空気感を感じることができた。

 

いつか仕事で訪れることができたら、それもまた楽しいかもしれない。

 

 

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