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『奈良の空は高かった』
5年振りに奈良を訪れた。
思えば新婚旅行以来である。
新婚旅行で奈良とは今考えると渋い話だが、
実際この時の珍道中はなかなかに面白く、
いつか小説にでも書いてみようと思っていたりする。
その時の旅では、僕らは修学旅行以来となる
大仏の記憶を遥かに越える大きさに
改めて驚かされたことを昨日のことのように覚えている。
今でも僕の原点の一つである
「大きいことは良いことだ」ということを
1000年前の祖先たちに教えられたのである。
そして僕らは奈良公園内の「江戸さん」に泊まり、
志賀直哉が命名したという若草鍋を頬張り、
偶然にも荘厳な東大寺のお水取りを見ることが出来た!
(その時の手ぬぐいはかつてここでも紹介した)
そんなわけで奈良には非常にいい印象を持っている。
けれども久しぶりに訪れた奈良の地で、
僕は疲れからか少々体調を崩していた。
仕事を終えた頃にはフラフラになっていたが、
話の流れで県庁の屋上庭園に登ることとなった。
大して期待もせずに屋上に上ると、
そこには気持ち良い真っ青な空が広がっていた。
高い建物もなく、奈良をぐるりと一望でき、
山々の木々が驚くほど近くに感じられた。
気分が少し、晴れた。
条例で守られているのだろうが、
都市部においてこれほど空を高く感じることが、
これほど気持ち良いものかのいうことを改めて思い知らされた。
日本中の街がみんなこのようであればいいのに
と思ったが、それはないものねだりになるか。
次回はゆっくりと、奈良を訪れてみたいと、
優しい気分で思ったのである。