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(銭湯絵師・中島盛夫氏 第6回)
『大概僕が運転していくから。
富士が見えるところーとか言われて(笑)』
-分かりました。お時間がそろそろなので。
「あと何かない?」
-えっとですね、僕は以前京都にいたことがあって。金閣寺のちかくに船岡温泉っていう銭湯があるじゃないですか。あそこの近くに2週間ぐらいいて、毎日通っていたんですね。で、いつも賑わっていて、地元の方で。
「でしょ!」
-もちろん建物もいいんですけど、「兄ちゃんどこから来たの?」とか言われて、すごい温かいんですよ。で、僕はその後京都に来た友達皆に一度あそこ行ってごらんって必ず言ってて。若い子たちに、若い子たちが月に一度とかでもいいから、あそこの銭湯面白いから一度行ってごらんっていう所をさっき中島さんに聞けたんで今日は良かったですね。
「あとね、『ふくの湯』の隣にね、これは僕のオススメなのがあるの。『鶴の湯』。鳥の鶴ね。『鶴の湯』にこの前描いてきた絵がね、普通こう入ったところ、湯船の後ろにあるでしょ。そこはそうじゃなくて湯船に入った向こう側」
-正面の上?
「入って来たところの上。高さ8m。富士山のそれこそ、先ほど言った富士吉田の富士の頭だけ」
-入ってくるところあるじゃないですか、ここのこの部分ですよね。
「これに描いちゃっていい?」
-もちろんです。
「ここに入ってくると、こうなっているのね。こうなって、ここが入口のドア。で、ここに大黒柱が真ん中にあって、ここに、それこそこういう、グワーって、ここまで。これだけの。で、ここに雲があって、松があって、こういう感じ。ここがもう上こうなっているでしょ、吹き抜けて。これ行ってみてくださいよ!『ふくの湯』のすぐ側。ここが女将さんが僕と同じ中島っていうの。ただ裏の絵が僕の絵じゃないの。前描いた人が早川さん(故・早川利光さん)の絵なのね。ボロボロで今年書き直さなきゃいけないんだけどね。これはすごい圧巻!」
-ちなみに今2人いらっしゃって、中島さんの兄弟子の丸山清人さんと中島さんとでエリアが被っちゃったりすることはないんですか?
「まあそういうことはたまにあるけどね。今はもうお風呂屋さんから描いてくれと言われればどこでもいいから描きに行く。お互いあまり気にしないから」
-お二人で飲みに行く機会とかあるんですか?
「旅行に行くから」
-そっか。兄弟子さんだから、2人で旅行に行くのか!
「2人っていうか、何人かで行くんです。4、5人でね。あるんです」
-それはやっぱり富士山を見に行ったりとか。
「大概、僕が運転していくから。富士が見えるところーとか言われて(苦笑)」
-いつまで経っても永遠に兄弟子さんですもんね(笑)
「うん」
-師匠というか。
「兄弟子というより、師匠と同じよ。僕はその兄弟子の助手をやっていたから。その上に師匠っていう人がいたの。やっぱり丸山(故・丸山喜久男さん)っていうんだけど」
『こんな大きいの描いてみたいって思ったの』
-初めて上京された時に、銭湯でその絵を見て衝撃を受けたという話を聞きましたが。
「そうそうそう。それだけは本当にそうだったね。墨田区のお風呂屋さんで。町工場で働いていて、汚れた格好で連れて行かれたのが初めて見た絵が、なにこれって思いましたもん。こんな大きいの描いてみたいって思ったの、まず。で、たまたまお風呂屋さんが休みだった次の日に行ったら絵がガラッと変わっていて、その時初めてお風呂屋さんに聞いたのね」
-絵が変わっていると。
「この絵何人で描いたんですか、こんなに大きな絵を、って言ったら一人っていうからまたビックリ!そのお風呂屋さんでね、僕が初めて銭湯に行ったお風呂屋さん。その後僕が描くようになって、残念ながら廃業しちゃったんだけど、あれは嬉しい話でしたよ。あれはねぇ、本当に」
※『鶴の湯』
(http://homepage3.nifty.com/yurakutyou/_private/each/tsurunoyu/index.htm)
→最終回に続く!
中島盛夫氏 公式WEBサイト
(インタビューで中島さんがお話しされていた
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