建築家兼プロデューサー 滝口 聡司くん((有)アパートメント 代表取締役)と語る!(Tue) | 団長ブログ「ニッポンを、セカイを、オモシロく!」

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元アトラクションプランナーにして、観光プロデューサー。そして現在は企画プロデュース集団「トコナツ歩兵団」を率いて様々なプロジェクトを仕掛ける団長/プロデューサー/プランナー/小説家・渡部祐介が、「ニッポンを、セカイを、オモシロく!」する!

【僕が本当にやりたいことって、一つのモノに向かい合って一個のモノを作ることではなくて、それが生まれて行く状況を作ること】

対談は2日目です。

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-もともとは設計事務所なわけじゃない?俺らが出会ったきっかけもそこだし。でも最近は随分いろんなことをしていた。
(滝)「10年ぐらい設計から離れたいという気持ちと、なかなか建築から離れられないというところをフワフワしていた。多分ここ3、4年かな、ようやく吹っ切れて、自分は企画をやっていくんだって。仕掛ける方に行くんだと言いつつも設計の仕事に引っ張られて、それで悩み続けた10年間だったね(笑)」
-俺はアパの建築がすごい好きだからなあ。
(滝)「(笑)建築自体は面白いんだよ、非常に。でも何軒か作ってみて、自分の満足感が足りなかったというとあれなんだけど。それはそれで満足するんだよ。でももうちょい何かできることがあるんじゃないのかなって。僕が本当にやりたいことって一つのものに向きあって一個のものを作っていくのではなくて、それが生まれて行く状況を作ることなんじゃないかって考えちゃった」
-滝口くんたちと一緒に仕事をするとさ、建築だけじゃない様々なこと、サービスから売り出し方から、それこそお土産とかに至るまで全てにおいてすごい幅でモノを考えていて。俺はそれまで自分以上に考える人というのにあまり出会ったことがなかなか無かったからすごい驚いた記憶がある。
(滝)「ある場所を見つけた時にここにこれがあれば面白いじゃんって企画して、そこにピッタリの建築家を探して、そこにお金を引っ張って来るみたいなことだったら、そっちの方が創造、クリエイティブなんじゃないのみたいなことを思い始めちゃったところがあるんだよね」
-両方やるという選択肢もある。
(滝)「でも建築って片手間にはできない。始めは企画やりながら自分で設計やろうと思ってたんだけど、やり始めてみたら、建築ってもうそれだけで、もう没頭しないとできない。僕の性格なのかもしれない。建築自体が相当やることがあるんだけど、自分自身そこまで器用にできなくて、結局もうどっちかを選ばざるをえないという状況が僕の中に来ちゃった。どっちなのって。で僕の周りを見渡すと、学生時代の仲間が皆優秀な建築家としていて、でもそこから一歩出て、社会と別の部分で繋がるという存在の人がいない。だから建築の経験者がね、もうちょいビジネスというかマーケットとかを勉強できれば、そこを通訳というかそんなことができるんじゃないかと思ったんだ」
-ホント、完全なプロデューサー気質だよね(笑)。

(明日に続く)