普段は精神科のクリニックで働いている。
院内においてある書籍の多くは猫の絵本や漫画、
そして窓際に立ててある本は、星新一のショートショートと「A Peanuts book featuring Snoopy」(新書)。
子供の頃好きだった世界だ!とこんなところからも縁を感じる。
患者さんが「何をしていいのかわからない・・」と言った時、
先生はこう問いかけてみるという。
「子供の頃、何が好きだった?」
そういえば、子供の頃から歌うことが大好きだった友人は、今歌手を生業としている。
そういえば、子供の頃から自然に触れていた友人は、今市民農園で野菜を作り、今度田舎への移住を考えている。
昨日の「情熱大陸」に出ていた俳優は、「そういえば、小学生の時に学芸会の主役に抜擢されて、その時に人前で何かすることの楽しさを覚えた気がする。皆が拍手してくれることにゾクッとした感覚を覚えている」と言っていた。
思い起こしてみると、ずっと好きで続けてきていることもあれば、年月を経て「そういえばこれ、子供の頃好きだった」と再会することもある。
今、我が家の一角には、好きなものを集めた祭壇のようなものがある。
神社の御札、金色の仏陀の置物、木彫りの寿老人様、シヴァ神のカード、
イギリスアンティークのグラス、チベットのミニマニ車、ルドラクシャのネックレス、
アンバーの入った小さな木箱、台湾で作ったメノウの印鑑、
壁には好きな写真と観音様のイラストとお経などなど。
国も宗教も超えて、とにかく好きなものが飾られている。
(写真はまた別でドレッサー前のコーナー)
そういえば・・とあるときふと思い出した。
子供の頃寝ていた二段ベッド下段の出窓に小さなスペースがあり、
そこに好きなものを集めてまるで祭壇のようにしていた。
記憶はおぼろげだけれど、
キラキラ光るものや好きな絵や小石や小さな十字架などを飾って、
毎日寝る前にうっとりと眺めていた。
変わるものと変わらないもの、
新しいものと懐かしいもの。
これからも色々な出会いがあるだろうけれど、
今自然とやっていることをちょっと思い返してみるのも面白い。