久しぶりのブログになります。

先々週は日本酒の大型研修に参加してきました。

日本酒伝道師ジョン・ゴントナー(John Gauntner)先生のサケ・プロフェッショナル・コース(SPC)という研修プログラムです。

https://sake-world.com/sake-professional-course/

 

 

1年前にSPCの基礎コースにオンライン参加し、今回はコロナ禍以来久しぶりの対面開催となった上級コース(SPC2)に参加が叶いました。

 

この研修は連続5日間の大型プロジェクト。そして参加者が世界から集まります。参加希望人数が多く、今年は2回に分けて実施されたほど。私が参加したグループは、日本以外に北米、南米、アジア、ヨーロッパ、オセアニア、アフリカ…からの20名。これほどインターナショナルな集まりは初めてです。しかも、皆さんは私よりもずっと日本酒に詳しい。日本酒を輸入するお仕事の人もいますし、なんとアメリカで実際に醸造されている人まで。

 

私は仕事の休暇をとり、5日間朝から夕方まで仲間たちと日本酒について研鑽することができました。

 

1日目:講義

2日目:講義

3日目:蔵見学(長野県の宮坂醸造さん)

4日目:試験、蔵見学(熊澤酒造さん)

5日目:蔵見学(泉橋酒造さん)

 

講義はJohn先生のほか、豪華なゲスト講師をお迎えした充実プログラムでした。

日本の酒情報館館長の今田周三さんによる国際マーケットの動向、酒ジャーナリストやコンサルタントをされている松崎晴雄さんによる日本酒のRegionalityについて、メモする手が痛くなるくらい情報量豊かな講義でした。

 

このプログラムで学んだことなどは、追々触れていこうと思います。

 

 

 TODAY'S
 
きょうの酒英語

For a long time, all rice in Japan could only be distributed through Agricultural Cooperatives.

日本では米を農協でしか流通できない時代が長かった。

 

 

▶distribute 流通させる

 all rice(すべての米)が主語なので、be distributedと受動態にすると「米が流通する」という意味になる。

▶(Japan) Agricultural Cooperatives

 農協のこと。JAというイニシャルで知られていますが、cooperative(協同組合)が最後につきます。cooperativeの発音は、opのところにアクセントがきています。「共同の」を表すco-で始まる単語は多いですが、これも意味上はco-operativeと別れるため「コーペラティブ」よりも「コウ・オペラティヴ」に近い音になります。

 

余談ですが、うちの近くのコープ生協(スーパーマーケット)はロゴが「CO・OP」と分割されています。英語でもcooperativeの略語はco-opとハイフンで結ぶ綴りがあり、発音も「コウ・オプ」に近い音です。coop(鳥小屋、発音は「クープ」に近い)と混乱する人はいないでしょうが、使い分けています。

 

 

この英文の内容は、研修最終日にうかがった、神奈川県の泉橋酒造の橋場さんが講義中におっしゃったことです。第二次世界大戦中の安定した食料供給を目的に制定された食糧管理法により、米の流通は長く国の管理下にありました。1995年に食糧管理法が廃止され、酒蔵さんは自社で栽培した米を使って酒を造ることができるようになったのです。(私にとってはすごく)最近のことなのですね。

 

 

泉橋酒造さんの敷地の外には田んぼが広がっており、山田錦、雄町などの酒造好適米が栽培されています。相模川の上流の方にある中洲にも。蔵人の方もお米作りを担っているのだそう。極力減農薬の栽培を目指し、シンボルのトンボが飛んでくる健康的な水田で育った米を原料に、お酒を醸します。泉橋酒造さんが提唱された「栽培醸造蔵」という在り方に共感しますし、それを実践し続けておられるのは素晴らしいことだと思います。

 

泉橋酒造さんhttps://izumibashi.com/蔵近くの田んぼ

 

今回、英文を読み上げるソフトを使った音声をアップロードしたかったのですが、断念してしまいました。秀逸な読み上げソフトなので、後日、リンクを追加で上げるかもしれません。が、今後の活動を考えると、もしかするとブログごと引っ越しをするかもしれないと思案中。

 

それでは、また次回お話ししましょう。