今日は、クリニックや、美容のお話とは全く関係ないお話で、
完全なプライベート、私の個人的な思いで、気分が滅入るかもしれないので、場合によっては、スルーしてください。申し訳ありません。

フェイスブックもアメブロも、楽しいお話が溢れているのに・・・。

 

イタリア地震。

 

 

世界中でテロや戦争や迫害や、悲しいことは山ほどあれど、地震と津波という大災害を

これだけの短期間に何度も経験している日本人としては、地震は人ごとではありません。

とはいえ、パリのテロよりも、イタリアの山間部での地震は、「心の近さ」を考えると、日本にとって、地震という関連性はあっても、イタリアの田舎での災害であり、海外で起こった不幸な災害のひとつ、かもしれません。

もちろん世界中どこでも、どんな理由でも、命の重さに変わりはなくても、各個人の、「心の近さ」が、関心度の違いになるのは自然なことですよね。

 

今回私は、イタリアには多少縁があるものの、それ以上には考えないでいました。

というのも、私にニュースで見たうちの聞き覚えのある地名はアマトリーチェだけで、アマトリーチェがきっと「アマトリチャーナ」発祥の地だろうと想像できただけで、それがイタリアのどこにあるのか、詳しくは知らなかったので、私にとってはそれほど近いことじゃないと感じていたからだと思います。

 

 

そして丸一日以上経過し、海外のニュースや、イタリアにとても詳しい方の投稿で、被災した各地の地名が並んでいて、それを読んでようやく気づきました。

私には、縁のある、Rieti の文字。
胸騒ぎがして、すぐにRietiに住む私の知人(イタリア人)ともっとも親しい人(日本に住む日本人)に、連絡を取りました。 
「まさか大丈夫だよね?」とやや気軽にメールをしました。
すぐさま返事が来て、「実は、今から、みんなに連絡しようと思っていた。」という返事をもらい、胸のざわつきが激しくなりました。

 

無事かどうか、心配したその人は、かつてはアネキと慕い(いや、ほんと、姉だったんですが、日本語が達者なその彼女が、「私はアネキだね」というので)、私の開院を祝ってクリニックにも来てくれ、イタリアから年老いたお母さんを連れてクリニックに二人で来てくれたこともありました。

その彼女に何かあったのかと、まさかと案じたのですが、彼女が住んでいる土地は相当な揺れだったそうで、ライフラインも正常かどうかはわかりませんが、(日本とメールしている暇なんて、なくて当然)、彼女とお母さんはかろうじて無事でした。

しかし、彼女の弟、その奥さん、奥さんのご両親が亡くなったそうです。

弟さんの住まいは、彼女とは少し離れていて、震源地寄りだったのか、建物が密集しもうすこし賑わった町に住んでいたのか、家族4人がなくなったそうです。寝ている間に地震にみまわれ、石造りの家が多いイタリアでは、震度以上に被害が大きかったのかもしれません。

 

その弟さんには、小学生以下の2人の子供がいて、命に別条はないけれど、今も入院中とのこと。両親を失った子供達は、その彼女が引き取ってこれから育てていくことになります。


現時点で278人が亡くなり、少なくとも388人が手当てを受けたという状況で、278人の中に4人が含まれ、2人の子供達も388人の中に含まれるその家族。

 

責任と悲しさで押しつぶされそうという彼女の言葉に、どっと悲しみが押し寄せ、決して若くはない彼女がこれから、子供達を二人養っていくこと、伯母と父方のおばあちゃん以外全て失った子供達の気持ちとこれからを考えると・・・。


阪神大震災を神戸で経験したけれど、東北にも九州にも、たまたま血縁者がいなかっただけの私。東北も熊本もそうですし、継続的な支援が必要な人たちは、日本にも、世界中にも。

 

私にできること再考し、

皆様のご冥福をお祈りいたします。

 

その後、少しでも迷惑にならないよう、時間をおいて送った私のメールへ、彼女から返信がありました。今の目標は子供達が退院できるようになることだと。
子供達は、精神的なトラウマも含め、からだの後遺症は今の時点では分かりません。

 

彼女に、子供達に、笑顔が戻るのはいつの日か・・・。