初夏と秋は、田畑のことで毎日が駆け足ですぎていく。
今年は10月半ばになって、
やっと雨続きの天気が終わった。
豆達の収穫もピークを越えて、
先日から始まったえごまの収穫も、家族みんなで入ると、
その日の分はあっという間に終わる。
秋がやっぱり好き。
秋は空がいい。
秋の空に自由に広がる雲は、
包み込まれたくなるような優しさを持っている気がする。
たまたま見上げた時に見た雲が、
しばらく目を離せなくなるくらいいい雲な時があって、
それはそのままその日のご褒美。
山が色づき始めて、
落ち葉がはらはら舞うようになってきた。
この先、家周りの敷地や道を覆うようになる。
(家のすぐ裏の山)
どんぐりや栗や胡桃が
そこらにちらばっているから、
リスが犬や猫たちの目をさけて、頻繁に台所の目の前までやってきている。
田んぼでは、近くで巣を作っているトビが、
収穫前の稲穂の間にいるイナゴを捕るために、
隣の畑にいる私の真上数メートルを飛行、
舞い降りては捕まえ、近くの低木に止まるのを繰り返す。
朝夕の気温が下がりはじめた。
朝の台所は、もう10度を切っている。
水が冷たくなってきた。
収穫を終えた畑を、時間のある時、
少しずつ片付け始めている。
いろんな作物で賑わっていた畑が、
ただのだだっ広い平地に戻っていくのを見るのは寂しいけれど、
あと小豆、えごま、大豆の収穫、脱穀終わると、
私のオフタイムもやってくる。
秋口の頃から、
時満くんは、1日の中で自分にオフタイムを作って、
学んだ竹細工を楽しむようになった。
11月になると、醤油搾りがぼつぼつ始まって、
12月から3月一杯は、醤油と味噌のお仕事で、
あちこち遠征するから、
私と違って、冬が一番充実して気を張る季節。
身体を休めるタイミングや、
やりたい竹細工するなら、今♪
ってことみたいで、
田んぼはあと脱穀待ちだし、
やるべき作業をほっといてってわけじゃないし、
慌ただしい秋の間にあえて、
自分への休み時間を上手に滑り込ませてプレゼントできるのって、
いいね。
夕食作りの時間は、笑’の1日の話を聞く時間。
「今日どんぐり拾いに行ったらね・・」
「縄跳び久しぶりにやったら、ぜんぜん跳べなくてさ・・」
かまどの火をつけてもらったり、
薪を割っておいてもらったり、
いっしょに野菜を刻んだり、
疲れていたり、身体のどこかが痛かったりすると、
もうこんなに大きいのに、
彼女のペースやニーズに合わせられなかったりする。
夕方、近くの畑から戻って来て、
家の奥の畑の生育ぶりをチェックして、
夕飯分から翌日の野菜の収穫を済ませる。
干したものを片付けたり、
家周りのあれこれを終えて家に戻って来るころには、
陽が暮れかけていて、
そうやって、私が落ちついて台所仕事を始めるようになるまで、
笑’が待っている様子なのが、手に取るようにわかる。
家の中でストーブをつけるようになって、
山水が冷たくなったら、
こういう時間は減ってゆくので、
ホントは今、この時間が貴重・・
わかってる。
農繁期もピークを越えてきたし、
大事にしよう。