ホウキモロコシは、実がまだ未熟なうちに収穫して、
乾燥させる前に脱穀すると聞いた。

成長度合いに合わせて、頃合いのいいものから収穫するし、
今年はそれほど作っていないので、
手でしごいて脱穀している。

量が多ければ、千歯こぎが合いそう。
 
ご近所さんにお留守番を頼まれた時に、
縁側で脱穀を始めたら、
ユワエさんが出てきた。
 
「こりゃ~なに?食べるもん?」と聞かれたので、
箒を作るために育てたことを話す。
「いろいろと作っとるんだなぁ。」と言いながら、
働き者のユワエさん、早速手を動かし始めた。


そうやっていっしょに作業していたら、
「あ~、昔、戦時中のころだったかなあ。
 ワシらが子どもの時分になぁ、
 こうしたもん、いえでも作っとったようだった。
 今急におもいだしてきた。」

そうだったんだ~  ヾ( ̄0 ̄;ノ

「こうやって、実をしごいてナ、
 子どもだったで、どうして縛ったか、箒にしたかはわからんが、
 た~しかこんな調子にやっとった。」
 
ユワエさんは85か86だから、
7~80年くらい前の話。
たしかにちょうど戦時中。

隣で穂をしごいている笑’と、同じくらいの年頃だったユワエさんを想像した。

「そんなこと思い出すなんて、思いもよらなんだナ。」

わら箒や、竹箒や、
箒の材料は地域によって色々。
ホウキモロコシのことを教えてくれた悟さんからは、
和合で昔育てていた、という話は聞いていなかったから、
そんな話がユワエさんから聞けて、
嬉しくなった。