全音楽譜出版社の『演奏会用フルート名曲集 ゴールデン・エージ(マルセル・モイーズ 編/高橋利夫 監修)』第1巻に選ばれているタファネルの『魔弾の射手』大き幻想曲を録音した。タファネルは、モイーズが教わった先生の一人。

『魔弾の射手』(カール・マリア・フォン・ウェーバーのオペラ)大幻想曲
Fantaisie sur le Freischütz de Carl Maria von Weber

ポール・タファネル 作曲
Composed by Paul Taffanel



全曲を通して聴くには、再生リストから。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLfFfASVQuagqPGHrFQF09J5IoB6Fe1AWr

『魔弾の射手』大幻想曲から







ポール・タファネル(Claude Paul Taffanel 1844 - 1908)の名前は、フルートをある程度、演奏した経験がある人なら、教則本の名前で聞いたことがあるだろう。『タファネル & ゴーベール 17のメカニズム日課大練習』は、タファネルが生前に完成できなかった資料を、弟子のフィリップ・ゴーベール(Philippe Gaubert 1879 - 1941)が引き継いで、1922年から翌年にかけて編纂して、共著として1923年に出版した『総合教則本』に含まれている。

タファネルとゴーベールは、フルーティストとして活躍しながら、パリ音楽院の教授として後進を育成した。作曲家として、フルートの優れた作品を残しただけではなく、指揮者としても活躍した。

「『魔弾の射手』大幻想曲」は、1876年に作曲された。同じ年に、タファネルは木管五重奏曲を書いて、翌年、作曲家協会主催の作曲コンクールで、木管五重奏が一位を獲得し、1878年に、作曲家会員の正会員として認められた。

タファネルは、若い時から、パリ・オペラ座のフルート奏者として活躍しており、ドイツ・オペラの名作、ウェーバーの『魔弾の射手』は、かなり馴染みがあったであろう。

流石に、タファネルとゴーベールの経歴は、本やインターネットで容易に知ることができるので、あらためて、ここに書こうとは思わないが、Wikipedeiaには、英語で、印象深いことが書かれているのを紹介したい。弟子のルイ・フルーリー(Louis Fleury 1878 – 1926)の書籍からの引用である。

Bach's sonatas, those wonders, long buried in the dust of libraries, awakened to find a real interpreter [in Taffanel]. He was the first, at any rate in France, to find out the meaning of these works, which his colleagues thought dull and badly written for the instrument ... It is a fact, though hardly credible, that down to 1895 Bach sonatas were not taught in the flute class (under Altes) at the conservatoire.

引用元:Louis Fleury: The Flute and its Power of Expression, p. 385 and note, as quoted in Powell 2002, p. 250.


バッハのソナタ群、これらの驚嘆する作品は、長らく、図書館の誇りの中に埋もれていた。そして、本物の解釈者であるタファネルに見つけ出されて、目覚めたのだ。タファネルが、何はともあれ、フランスで最初に、これらの作品の意味を見出した最初の人物だった。それまでは、彼の同業者たちが、退屈で、フルートには下手に書かれた作品とみなしていたのだ。信じがたい事実だが、1895年になるまで、パリ音楽院のフルート科ではバッハのソナタは教えられていなかった。1869~1893年のアルテス教授の指導下でさえも教えられず、タファネルの教授の時代(1984-1908)になって、ようやくである。


ドイツ・オーストリアなどでは、メンデルスゾーンなどがバッハを復活させていたが、19世紀のパリでは、バッハに、関心が持たれていなかった。そういう雰囲気の中で、タファネルは古い作品に光を当てた功績がある。






積極的に間違え探しを行っているわけではないが、一応、書いておく。

https://shop.zen-on.co.jp/item/detail/509001/

これを書いている時点で、印刷された楽譜だけではなく、全音のHP上で、曲名の原語表記の綴りを間違えている。

Fantasie sur le Freyschutzの『魔弾の射手』を表すドイツ語は、Freischützである。yではなく、iが正しい。uウムラウトぐらいは、出せるであろう。

https://fr.wikipedia.org/wiki/Paul_Taffanel#Liens_externes

ただし、Wikipediaのフランス語版に、Fantaisie sur le Freyschützと書かれている。ドイツ語を知らない誰かが、元となった楽譜に書かれた間違えた綴りをそのまま書き写したのであろう。







https://ameblo.jp/nativemarutakan/entry-12848272719.html
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