ジャン=ルイ・トゥルーのグラン・ソロ第13番を録音してみた。

全曲を通して聴くには、再生リストからお聴き下さい。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLfFfASVQuagqPGHrFQF09J5IoB6Fe1AWr



全部で第15番まであるグラン・ソロは、トゥルーが、パリ国立高等音楽院で毎年行われるコンクールのために作曲した。

一般のクラシックファンには馴染みのない作曲家かもしれないが、フルーティストの間ではよく知られている。全音楽譜出版社の『演奏会用フルート名曲集 ゴールデン・エージ(マルセル・モイーズ 編/高橋利夫 監修)』に選ばれている楽譜を使った。

それにしても、昔から出版されている全音のフルートの楽譜には誤りが多い印象が私には強い。今は絶版になっているベーレンライター日本語版のようなクリティカル・エディションにさえも、1小節に必要な音価が合わないのを、以前、シューベルトの変奏曲を録音した時に見つけた。テレマンのファンタジーでも、複数の音の間違いを見つけた。これでは、本来、批判校訂版という名前から自明のように持つと考えられる信頼性が損なわれるばかりか、音楽学習者の混乱を招く。これが絶版になった理由なのか?

モイーズによる装飾音符や自然なブレスの位置が提案されている『ゴールデン・エージ』は、ピアノ譜(総譜)がオリジナルで、フルートのパート譜にモイーズによる加筆がある作りになっている。従って、双方に違いが生じるのが当然ではあるが、1小節に必要な音価が合わないのは、出版社によるミス。時々、パート譜と総譜で一致しないシャープやフラットについては、総譜を見て、音楽的な知識で判断しなければならない。パート譜と総譜に、明らかな間違いがあり、特に、第1巻は不便さを感じるレベルの誤りの数。先日、楽器屋で重版を確認したところ、昔の版と同じ間違いのままだった。長い間、出版カタログに載っている「売れる」楽譜であるし、この楽譜を使うのは、それなりのフルートの腕があって音楽的な知識が豊富なフルーティストのはずなので、ユーザーからの声を集めて、明らかな間違いは直したら良いのにと思う。

トゥルーについての日本語の情報は、インターネット上には少ないようだ。彼の作品を演奏するのに役立つと私が考えた英語の略歴を、日本語に翻訳してみた。

http://www.flutehistory.com/Players/Jean-Louis_Tulou/index.php3


ジャン=ルイ・トゥルー(Jean-Louis Tulou 1786-1865)

ジャン=ルイ・トゥルーは、1829年から1856年までパリ国立高等音楽院のフルート科教授を務めた。卓越した演奏、パリ国立高等音楽院の教授としてのポスト、そして楽器製造業との結びつきがあったことから、1830年代から40年代にかけてパリのフルート界を席巻した。

1828年にフルートの製造を始めて、間もなく、ジャック・ノノン(Jacques Nonon 1802-1867)と共同事業を始めて、1831年にはパリ国立高等音楽院に楽器を供給し始めた。

1839-40年に、トゥルーはパリ国立高等音楽院でベーム式フルートのリングキー・フルートの検査をしたが、彼の反対が主な原因で、そのフルートは採用されなかった。彼は、ベーム式フルートの音は 「薄く、豊かさに欠け、余りにもオーボエのように聞こえる 」と感じた。一方で、トゥルーは、(ベーム式の前身であるフラウト・トラヴェルソが持っている)「悲しくて感傷的な音色 」を保つ楽器作りを目指していた。







https://ameblo.jp/nativemarutakan/entry-12848272719.html
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