上智大学の北原延晃先生の研修に行ってきた。


北原先生による千葉県の市立中学校3年生のクラスでの師範授業

・北原メソッドBパターン
・研修は、動画を見て区切りの良いところでグループ討議する形式

【1】わくわくペアワーク(間接疑問文)

1. 生徒がドラえもんの声でタイトルを読み、ジェスチャーを付けて基本会話を読む。
2. Vocabulary欄の疑問文をそのまま先生の後でリピート。
3. I don't knowを付けて間接疑問文にして言う。(Substitution Drill 代入練習)

Teacher(T): What does Trumpman do?
Student(S): I don't know what he does.

4. 「やり方」を全員で読む。
5. 3分間でできるだけたくさんのクラスメイトに質問する。
6. 質問した数を答える。
7. Vocabulary欄の疑問文に答える。

T: How did Shibusawa Eiichi go to Paris?
S: ....
T: He went there by ship. There weren't any planes at that time.

グループ討議から:
この授業では、私の教室と同じように紙で行って、教科書に載せてやると良いと北原先生が指示していたが、なるべく学校では先生方がICTを使うように言われているので、どのようにわくわくペアワークをタブレットで使っているかが話題になった。環境に優しいなどの良い側面がある一方で、ダウンロードが全員に行き渡っているかや、書き込みにくかったり、書き込めたとしても書き込みがいつまで保存されるかの問題がある。

私が発言した内容:
間接疑問文は、すぐに言えるようになる生徒がいれば、時間がかかる生徒もいる。個人差が大きく出る文法項目の一つ。特にSVCの文は、日頃からスパイラル・ワークシートで品詞を意識しているかどうかで差が出る。私の教室では、ちょうど中2の生徒が中3の教科書SunshineのProgram 2の3つのPartで扱う間接疑問文を終えたばかり。Aパターンのように書くことなく、PowerPointで作った教材を繰り返し使った。教科書の現在時制・過去時制の文だけではなく、進行形や助動詞、現在完了などの疑問文を集めて、そういう疑問文に、先生が言うI don't knowやDo you know, Could you tell meなどを付けて、完成した間接疑問文を生徒が言う。モニターには、完成した間接疑問文が表示されるので、最初の段階としては、どのように語順が変わるかを生徒が考え、生徒が自分なりのルールを発見する。その後、数十の間接疑問文を次々に作り出して声に出す練習をする。この方法だと、苦手な生徒でもできるようになっている。今回のわくわくペアワークもやったばかりで、PowerPointを使った訓練を十分に行った上でやったので、内容に集中して活動を行うことができた。

以下の文が、クリックすると一文ずつ表示されるようになっている。主語と動詞には色がついている。

Where is Tom's house?
Do you know where Tom's house is?

What is in the box.
I don't know what is in the box.

【2】Picture Q&AからPicture Describingへ

教科書に使われている絵を拡大したPicture Cardを生徒が見ながら、先生の質問に答える。

2年生から持ち上がりで3年生を教える場合は、3年生の教科書に使い始めた時点で、絵の内容を英語で表現するPicture Describingができるが、今回、北原先生は、生徒の実力を掴みながら、通常は2年生の時に行うQ&Aを経てからPicture Describingに進んだ。

グループ討議で私が発言した内容:

東京の高校入試でのリスニング試験との深い関わりが話に出たが、他の都道府県でも、大学入試の統一テストで出題されているリスニングが、極めてPicture Describingに近い内容であることを生徒に知らせる事もできる。私の教室では、人数が少ないこともあって、他の生徒が言ったことも含めて、なるべくたくさんノートに書いている。書いたらノートを私に見せるが、自分で考えたら分かる場合には、間違いがある文の行に印を付けて返し、新たな表現など自分で考えても分からないような内容については、訂正してノートを返している。

他の生徒の発言をよく聞くことは、リスニングの力だけではなく、情報を脳に留める事にも繋がる。興味深いことに、高校から入塾して、北原メソッドで教えた生徒が、大学の過去問題をやって最初に点数が上がり始めたのは、英語ではなく国語だった。「普段、エッセイや新聞を読んで、即座に答える訓練をしているので、英語よりも読み慣れた日本語の問題をやったときに、本文を読んだ記憶が頭に残りやすくなり、結果的に本文と問題を交互に見る回数が減った」と、国語の点数が上がった理由が何かを尋ねた時に、この高校生がこたえた。

【3】Comprehension of the text

次に行うはずのOral Introductionが抜けてしまったことから、後の教科書理解に多くの時間を使うことが出来らと私は考えた。

その次の活動、New Wordsから

・前を向いて座っていなかった生徒に、Sit straight. という授業規律の指導。
・Spell in the air. 北原メソッドで、英単語の意味を見て綴りを空中に書く場面について、「生徒は他のクラスメイトの思考を邪魔しないように、黙って、綴りを書くべきである。思い出そうとしている生徒が、他の生徒の声で邪魔されるのは良くない。」

Comprehension of the textの流れ

1. 生徒は教科書本文を黙読し、読み終わったら立ち、終わった生徒同士で内容を確認する。
2. 先生による本文の音読を聞きながら、内容をもう一度理解しようとする。
3. 文単位で、先生による音読を聞いて、繰り返して言う。
4. 先生が本文を日本語で言うので、その文を指でさして「はい!」と言う。
5. 先生が本文を日本語で言うので、その英文を声に出す。
6. 本文の出てくる既習文法事項を拾い、教科書のどこで学んだのかを生徒に思い出させる。
7. Reading Aloud

先生の日本語は、Really?が「マジで?」のようにカジュアルな形。長い文は、「どこで切ったら良い?」か生徒が考える。「each otherの前では短すぎるねえ。」

We've also decided / how to contact each other / during a disaster?

既習文法事項としては、3カ所の現在完了の文が、3つの現在完了のどの用法かを考えさせる過程で、どこのページでやったのかを生徒に探させた。「巻末の基本文が集まったページの中から探す生徒もいるが、本文があるページの方が、授業を思い出すので良い。」このUnitでターゲットになっている間接疑問文を拾い上げた。

Tell me what you've done? 「What から始まる普通の疑問文にすると?」
What have you done?

Do you know what we should put in it?
What should you put in it? 生徒が声に出した後で、put in itのリンキング発音指導


音読の際は「教科書を持って読むことに集中できるようにする。」「気持ちを入れて読むんだよ。」「自分の声が跳ね返ってくるのを聞く」事が重要。

「(中2までに音読はできるように十分に訓練されているはずなので、その場合は、)中3で、暗誦を目指す音読の時間を取る必要はないだろう。」



入塾までの流れ

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②無料体験授業(基本的には1人1回)
③入塾するかどうかを伝える
④授業開始
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