AIデータセンターについて解説
本投稿ではAIデータセンター、ギガワット級のメガクラスター、そしてこれらが、ハイパースケーラーと呼ばれるビックテック企業の汎用人工知能 (AGI, Artificial General Intelligence)を巡る覇権争いの産物であることを、文系の私が簡単に分かり易く説明いたします。
従来のデータセンターについて
初期のデータセンターは、多くの場合、各企業の敷地内に、社内の設備として存在していました。その頃は専門のデータセンター施設はまだ少なく、多くの企業は自社の建物内にサーバー室を設け、データ処理を行うのが一般的でした。しかし今ではインターネットの普及とともに、データセンターの重要性はますます高まり、その規模も拡大していきました。もはや、どこかの地下室に追いやられていた時代は終わったのです。
データセンターの建設は巨大なプロジェクトとして発展し、Web 2.0の台頭を後押ししました。実質的に、Google、Microsoft、Meta、Amazonのようなテック企業にとっての「工場」となったのです。データセンターの主な役割はデータをホストし、配信することであり、そのため「データセンター」と呼ばれています。今、読者様がこのブログを読んでいるということは、このブログがどこかのデータセンターに保存されているということです。そして、その「どこか」はできるだけ読者様であるユーザーの近くであることが望ましいです。なぜなら、ユーザーは高速かつ途切れのないアクセスを求めているからです。
YouTubeやNetflixなどのコンテンツ、またはクラウド上でアクセスしたいあらゆるものに関していえば、データセンターは大量のデータストレージを提供するだけでなく、大きなネットワーク帯域幅と良好なレイテンシ(データ転送の要求を送信してから応答が返ってくるまでの「待ち時間」や「遅延時間」を示す指標です)も備えている必要があります。そして、そこで重要になるのが「場所(ロケーション)」です。私たちが利用しているネット上のサービスは、私たちが思っている以上にロケーションに左右されます。
その例として挙げられるのが、「データセンター銀座」と呼ばれる有数の集積地、千葉県印西市です。この地域には多くのデータセンターが集まっている理由は、主要な人口密集地である東京圏に近いという絶好の立地と、新しいデータセンターが建設されるたびに拡大してきた大規模なネットワークインフラが組み合わさっているためです。そして東京圏に次いでデータセンターが集中しているエリアが大阪府です。その理由に、インターネットサービスプロバイダーの相互接続拠点が集中していることが挙げられます。これら2つのエリアは、まさに理想的なネットワークのハブと言えるでしょう。
ちなみにNative Dojoの場合、大阪圏に設置してあるデータセンターを利用しております。大阪圏を選んだ理由は、韓国や台湾、そして香港のユーザーへもサービスを提供したいからです。海を超えますし、そんなに大差が無いのも事実ですが、ほんの僅かでも物理的に、ユーザーの位置と近い場所にあるほど望ましいからです。そして採算性が見合うようになったら、利用するデータセンターもそれぞれの国に分散して配置できたらカッコいいなと夢見ています。
さて、ここまでが従来のデータセンターの定石についてのお話でした。この投稿の本題となるAIデータセンターの場合は、従来型とは仕様が異なります。AIデータセンターも従来型も、外見上ではほぼ同じに見えます。双方とも大きく低層の倉庫型の建物で、周囲には電力と冷却のインフラが整っています。しかし、これらの部分だけが双方の共通点です。この投稿から「AIデータセンターは従来型とはまったく異なる」という点をご理解いただけましたら幸いです。
AIデータセンターについて
「AIデータセンター」と呼ぶことは、正確には誤解を招く表現だと思います。とはいえ、一般的にこの名称はすでに定着されているようにも思います。私の見解だと「AIスーパーコンピューター」と呼ぶ方が、より正確な表現のような気がします。つきましては、その理由についてこれから説明をします。
データセンターの全体像を俯瞰すると主要な4つの要素で構成されています。それは、コンピュート(演算・計算機能)、ネットワーク、冷却、そして電力です。従来型とAI型のデータセンターは、これらの4つの要素に明らかな違いがあります。
データセンターの特徴を示す4つの要素
AIデータセンターのネットワーク(接続性)について:レイテンシと帯域幅の要件
先ずはネットワークについてです。前述の通り、従来型は立地条件が重要です。AI型の場合は、設置場所について従来型ほどの重要性はありません。
AI型には2つの主な用途があります。1つ目は大規模言語モデル(LLM, Large Language Model)をトレーニング(訓練)させること。そして、2つ目はその訓練済みモデルを用いて出力を生成すること(尚、この1つ目のプロセスを学習(Learning)と呼び、2つ目のプロセスを推論(Inference)と呼ぶのが定着していますが、前回のAppleの論文についての投稿で言及したように、現実には人間の『推論』とは異質なので、ここではあえてその名称を避け、「出力の生成」と記述します)。この一連のプロセスを処理するクラスターは、ほぼ閉ざされたシステムなので、どこに設置しても問題ないということです。少なくともユーザーの近くに設置する必要はありません。もちろん外部ネットワークからの接続はありますが、モデルのトレーニングとそこから出力を生成することの処理については、ユーザーがこれらのデータに直接関与するわけではないからです。
大規模なトレーニングを複数のAIデータセンターを使って処理することを目的とし、高速大容量の光ファイバー回線で通したネットワークを構築しようとする動きもあります。しかし、これは従来型が必要としているネットワークアクセスやプロバイダー間の動作とは異なります。
では、出力の生成をする計算処理動作についてはどうでしょうか?ユーザーがチャッピー(ChatGPT)に質問する場合、AIデータセンターと直接に通信していることになります。確かにそうですが、この動作はレイテンシに対してそれほど敏感でないが故に従来型ほど厳しいネットワーク要件を必要としません。出力の生成をする計算処理は数秒かかることさえあります。仮に500msのレイテンシ(これはかなり大きい値です)が発生したとしても、ユーザー体験には影響しません。チャッピーは、計算資源がボトルネックである限り、レイテンシに敏感になる必要があるアプリではありません。これに加えて、大きなネットワーク帯域幅も必要としません。
画像や動画生成のようなアプリのユーザー体験を考慮したとしても、その応答時間に関しては、ネットワーク伝達より計算処理に掛かる時間の方が依然として上回ります。もしかしたら将来にAIがより高速に反応できるようになれば、この動作環境は変わるかもしれません。しかし、現状ではトレーニングも出力の生成も、少なくとも消費者向けチャッピーは、厳しいレイテンシやネットワーク帯域幅の要件はありません。これはNetflixが、同時に何千本もの4K映画をストリーミングすることと全く別次元の話です。同様にビデオ通話やビデオゲームの方が、チャッピーよりはるかに厳しいレイテンシ要件を持っています。AIデータセンターにとっては接続性より計算能力を発揮することの方が重要であり、ここがAI型と従来型のデータセンターの仕様が一番大きく異なるポイントです。
AIデータセンターのコンピュートについて:計算密度の要件
前述の通り、AIデータセンターの実態はスーパーコンピューターに近い存在です。その唯一の機能とは、できるだけ効率的に最大限の計算性能を提供することです。そして、AI処理負荷の計算資源効率を高めるには、チップレベルでの高密度化が必要になります。
AIコンピュートのナンバーワン・プロバイダーであるNVIDIAの製品を見てみると、最初のTensorコアGPUであるVolta以降、各GPU世代の性能は急激に向上し、それに相関して消費電力も増加していることがわかります。Voltaの熱設計電力(TDP、Thermal Design Power)は、わずか250W(ワット)と控えめでしたが、その後継世代であるAmpereは、400Wに引き上げられました。次のHopperは、TDPが700Wまで増加し、NVIDIAの最新世代であるBlackwellは、1枚のGPUで1000Wに達しています。
NVIDIA社のGPU製品群
GB200スーパーチップは、Blackwell GPUとGrace CPUの2基を組み合わせたもので、ボード1枚あたりのTDPは驚異的な2,700Wに達します。そして、この潮流は今後も続きます。NVIDIAはすでに、レチクル単位のチップを最大で4つ組み合わせたGPUを発表しています。このシリコン量はBlackwellの2倍です。プロセスノードの微細化により集積度が高まり、半導体デバイスの動作速度が向上し、消費電力が削減されることを考慮したとしても、製品史上初の2,000W級GPUの登場は、そう遠くないかもしれません。現状でも既に、チップレベルの計算密度は大幅に増加しています。それに加えて、1台のサーバーラックに搭載されるGPUの数も増えています。従って、今日にAIデータセンターを構築する際には、より高い効率性を考慮して設計する必要があります。
出典:NVIDIA GB200 NVL72
例えば計算処理に使われなかった電力はすべて無駄になります。光ファイバーは長距離では非常に優れており、実際にある距離を超えると他の選択肢はありません。しかし、これには大量の電力を消費する光トランシーバーやリタイマー(長距離伝送で弱まった光信号の波形を整形し、信号品質を回復するデバイス)が必要となります。そのため、AIコンピュ―トにはできるだけ多くの銅を使うことが望ましいのです。
「NVIDIA TV200 NVL72」コンピュート・ラックには、5,000本以上に及ぶ、約3.2kmの銅線が使われています。もしNVIDIAが銅線の代わりに光学技術を採用した場合、現在の銅を使ったNVLinkソリューションよりも20,000W多くの電力を消費することになります。よって、ラック内では銅のみが現実的な選択肢です。しかし、データセンターの中では、それが単体であっても、いづれは光ファイバーに伝達手段を切り替える必要はあります。だからこそ、できるだけ多くのGPUを1つのラックに収める方が効率的なのです。そうすれば、それらを可能な限り銅線を使って接続できます。
AIデータセンターにおいて、「計算密度」こそ究極の目標です。GPUにできるだけ多くのシリコンを詰め込み、1枚のボードにできるだけ多くのGPUを搭載し、さらにそれらを1つのラックの中に可能な限り多く集約することが望ましいのです。これが要因となり、1ラックあたりの電力要件は今日も増え続けています。
従来型とAI型が、どれほど違うのかを理解するための一番良い方法は、それぞれのデータセンターに設置されている単体のラックの計算能力値と、それに伴う電力消費量を見ることです。例えばGoogleやMetaのようなハイパースケーラーを除く従来型データセンターから1つのラックをランダムに選んだ場合、10kW(キロワット)以上を消費しているものに当たる可能性は低いでしょう。なぜなら典型的なラックの電力消費量は、およそ3~7kWだからです。
従来型の中でラックあたり10kWを超えると、それは高性能とみなされます。ハイパースケーラーは15~20kWほどのラックで構築していますが、それでもAIコンピュート向けのラックとは比べものになりません。前述に紹介したNVIDIAの最速ラックソリューション「NVIDIA GB200 NVL72」は、それぞれ33kWを供給するパワーシェルフ(ラックに搭載される集中電源製品)が4基搭載されています。1ラックあたりの合計で132kWになります。これは、従来型で高性能とされるラックの10倍、そして一般的に使用されている標準的なラックの30~40倍の電力消費量です。これは、決して小さい違いではありません。雲泥の差があると言えます。
従って「AIデータセンター」という名称はやや誤解を招く、と私が記述したのは決して的外れではないのです。なぜなら、これらの数値はスーパーコンピューターさえも凌駕しているからです。もし実現可能であれば、AIハイパースケーラーはギガワット級のラックを構築するでしょう。なぜなら、密度こそが最も重要だからです。
2nm世代チップをファウンドリとして製造する、日本のベンチャー企業Rapidus
AIデータセンターの冷却について:機器密度、冷却性能、費用対効果の要件
計算処理力や電力密度が大幅に増加すると、それを維持する為の冷却要件にも直接な影響があります。従来型の方が、必要とされるIT電力量は少ないので、冷却ソリューションも小規模で済みます。なのでごく最近までは、ほぼすべてのデータセンターは空冷方式(空気冷却)をでした。しかし、この状況は変わりつつあるようです。
AI型のデータセンターは、急速に液冷方式(間接・伝導冷却、液浸冷却)へ移行しています。これには機器の高密度化に関連した具体的な3つの理由があります。
液浸装置内部:冷却オイルの中にサーバーが浸されている。
出典:『急増するデータセンターを超効率的に冷やす!「液浸冷却」の可能性』、経済産業省METIジャーナルオンライン
その1つ目の理由を説明する為に「AMD MI300X AIアクセラレーター」を例に挙げましょう。この製品は、即座にサーバープレートへ搭載できる単体のGPUです。しかし、巨大なヒートシンク(放熱部品)が、この製品全体の体積のおよそ90%を占めています。そのヒートシンクの下にある小さな基板が、実際のGPUです。
出典:AMD Instinct™ MI300 Series Accelerators
消費者向けPCのGPU製品群とは異なり、産業用サーバー向けのGPU製品群には個別のファンは搭載されていません。従って、これらのGPU製品群は通常、巨大なヒートシンク付きで出荷され、産業用の高性能ファンによって冷却されます。これらのファンは、1枚のプレート上のすべてのコンポーネント(機器)を冷却します。液冷に切り替えると、空冷に必要だった巨大なヒートシンクよりもはるかにコンパクトな液冷システムを使用できるため、各GPUの物理的な設置面積を大幅に縮小できます。つまり、ヒートシンクが占めてた無駄なスペースが減るぶん、1枚のプレートや1台のラックの中により多くの機器を搭載でき、その高密度化を上げることができます。もちろん、液冷方式はデータセンター建物の内外で、多くのインフラを追加することが必要となります。しかし、それはラック単位の高密度化という領域から外れた話となります。
2つ目の理由は冷却性能があります。液冷は、空冷に比べて約4,000倍の電力熱(ジュール熱)を単位体積あたりで吸収することができます。非常に高密度に搭載された多数のGPUから発生する多量の熱を冷却・除去する必要がある場合は、液冷が唯一の選択肢です。言い換えれば、超高密度の設計を可能にするには、液冷は不可欠です。現在でも空冷を採用しているBlackwellを搭載したサーバーは一部存在するでしょうが、次世代AIアクセラレーターの搭載には、恐らく液冷を採用することが主流となるでしょう。その先駆者としてGoogleでは、社内の高性能GPUの冷却方式を、かなり前から液冷へ切り替えています。そして液冷は、もう1つ利点があります。
シリコンを低温で動作させることは、その製品寿命を延ばすだけでなく、エネルギー効率も高める効果があります。それはGPUを1基だけ運用する場合はそれほど大きな違いはありませんが、10万基を稼働させる場合には、費用対効果が積み重なり、その分の電力消費を、より重要な用途へ、例えば計算能力をさらに向上させることに回すことができるようになります。
もちろん、液冷システムはデーターセンターを建設するにあたり、初めの段階から計画しておかなければなりません。なぜなら、空冷と液冷ではデータセンターの設計が全く異なるからです。これは一般的なデスクトップPCのように、空冷から水冷へ簡単にアップグレードできるものではないからです。
空冷から液冷への潮流の変化により、データセンターのレイアウトも完全に変わることになります。データセンターの建物全体からサーバーラックまで網羅した給水管を設置し、大規模な冷却塔も導入する必要があります。もちろん建設費用が上がりますが、計算性能を最大限に追求するのであれば、その費用対効果は十分にあり、競争力を維持するうえでも、これは現実的な代替手段とも言えるでしょう。
AIデータセンターの電力について:クリティカルな容量と変圧器の要件
ネットワーク、コンピュート(演算・計算機能)、冷却については説明しましたので、ここからは電力について触れます。ただし、既に説明したラックレベルの話ではありません。ここからはデータセンター施設の全体が稼働するために消費する電力についてです。施設の電力消費量については、データセンターの規模感を表現する際に、最も重要な指標と言われています。それは建物自体の大きさではなく、データセンター施設全体の電力容量、つまりクリティカルなIT電力のことを指します。
従来型の小売向けデータセンターの多くは、クリティカルとされる電力容量が10MW(メガワット)未満です。「データセンター銀座」と呼ばれる千葉県印西市のデータセンター群のような大規模な卸売型データセンターでさえ、10〜30MWの範囲にとどまります。Microsoft, Google, Amazon, Metaといった企業の最新のハイパースケーラーの従来型でも、クリティカルな電力容量は40~100MWだそうです。
しかし、これらはどれもAI型の電力容量には及びません。クリティカルな電力容量が200MWを超えるAIデータセンターが既に複数存在しています。例えば、MicrosoftはOpenAI用に300MWのAIデータセンターを2カ所運用中です。そして、これは序章に過ぎません。クリティカルな電力容量が1GW(ギガワット、1000MW)のAIデータセンターは既に米国で建設中です。
ご覧の通り次世代AI型は従来型の10~100倍の電力供給が必要となります。
従来型とAI型では電力消費傾向も異なります。従来型はユーザーの利用パターンに応じて、電力需要が変動し、常時最大出力で稼働していることは、ほとんどありません。それに対してAI型は常時最大出力で稼働します。よってAI型の「電気を爆食い」傾向に、いっそう拍車をかけています。
膨大な電力をフルに消費するAIデータセンターの電力要件を考慮すると、高圧で送電する電線へのアクセスが必要です。それに加えて、サーバーラックが10万ボルト(100キロボルト)を超える電圧では作動しないため、高圧を中圧に、そしてその中圧を低圧(データセンターで一般的な数値は415ボルト)に変換する変圧器が必要となります。
従来型とAI型の間で、興味深い、もう1つの違いに、バックアップ用の電源のあり方があります。データセンターにとって停電は致命的な障害となります。そのため、停電中に電力供給を確保するシステムが必要です。ごく短い時間になりますが、非常用発電機が稼働を開始するまでの間をバッテリーでつなぐ必要があります。
今日のAI競争では市場投入までの時間が極めて重要視されるため、AI型では無停電電源装置(UPS)を最小限にとどめることが多いです。この場合、もし主な電源に障害が発生すれば、データセンター全体が即座に停止してしまいます。しかし、興味深いことにトレーニングジョブの動作に大きな支障はありません。GPUの障害はよく起きる現象であるため、例え電源断があったとしても、その復旧後にトレーニングをそのまま再開すれば良いようです。
しかし、AI型には非常に大きな電力需要があるため、多数の非常用発電機が必要となり、それらの機器を購入するだけでなく、適切な許認可の取得も必要となります。AI型の建設には追加費用がかさむだけでなく、行政機関との申請手続きの時間も掛かります。
AIハイパースケーラー、ギガワット級メガクラスター、そして原子力発電
ここまでAI型のデータセンターについてを読者様へご案内いたしました。また、従来型とはまったく異なることについても、ご理解して頂けましたでしょうか。
今現在のAI型で世界最大規模なのは、イーロン・マスクのxAIのデータセンターであり、20万基の「NVIDIA GB200 & GB300」を使用しています。データセンターに必要な電力容量が急速に増加しており、主電源の立ち上げが追いつかず、移動式発電機で電力を供給している場合もあるそうです。従事している関係者は、このような電力供給を確保することを、できる限り急いで対応しているそうです。
よって、大都市に匹敵するほどの電力を消費する巨大なAIデータセンターは、多くの変圧器が必要です。実際、その需要は非常に高く、すでに変圧器の注文が積み上がっているそうです。AIデータセンターが登場する以前は、主に政府が大都市や工業地帯向けに変圧器を購入していました。しかし、今日のAIブームの影響により、突如として変圧器の需要が急増しているそうです。
しかし、現在の私たちが目撃していることは、ほんの始まりに過ぎないかもしれません。この投稿を書いている2025年の感覚だと、300MW級のクラスターが大規模に感じるかもしれませんが、来年の2026年には世界初のギガワット級のクラスターが稼働を開始します。今のところ、AIクラスターにとって20万基のGPUは大量ですが、すでに100万基のGPUを搭載するクラスターのプロジェクト計画が進んでいます。さらに、これらのGPUは現行世代のHopperやBlackwellでは無いと思います。恐らく、より高いTDPを持った次世代GPUが使われるでしょう。
米国で2023年末から始まったAIデータセンターの建築ブームについて、私が、もしくは読者様が汎用人工知能(AGI、Artificial General Intelligence)について信じるか否かは重要ではありません。これは米国シリコンバレーのテクノクラート達のAGIをめぐる競争であり、「AGIへ最初に到達した者が全てを手にする」という思い込みの表れです。そして、その価値が数兆ドルにも上ると信じているため、彼らは力の限り何でもしながら、一番乗りになることを目指しているのだと思われます。この目標達成のために、文字通り「権力と電力」を行使しているようです。その為に大量の電力を必要としています。
2025年5月にGoogleは、米国で先進的な3つの原子力発電所の建設資金を提供すると発表しました。米国では、このような大手ハイパースケーラーが、複数の原子力発電所を所有・運営するなど、エネルギー事業の主要なプレーヤーになる可能性がでてきました。
次世代AIデータセンターは、従来型と共通点が全くないだけでなく、そのうち、単体のデータセンターが巨大都市や大規模工業団地の電力需要を上回るようになるでしょう。そして、世界最大規模と言われるAIクラスターは、産業国家に匹敵するほどの電力が必要とすることになると思われます。このAI型の電力容量の増加の勢いは、衰える気配がありません。
AIデータセンターの未来
AGIをめぐる競争は、計算能力だけの問題ではなく、文字通りにも比喩的にも「力」に関わっています。この傾向が続けば、AIが世界のエネルギー消費の最大の要素になるでしょう。データセンター業界では非常に多くの動きがあり、すべての動向を追うことはほとんど不可能です。
AGIをめぐる競争によって、AIコンピュートに対して飽くなき需要が生まれ、この勢いは加速するばかりのようです。今日のデータセンター業界では、従来に求められていた機能より、AIスーパーコンピューターとして適した要件の構築に重点を置いているそうです。それに伴い、膨大な電力需要も発生しています。
これは、変圧器や発電機、液冷装置の需要がさらに高まることを示唆しているだけでなく、電力事業への着手もハイパースケーラーやビッグテック企業にとってますます重要な焦点となってきています。ChatGPTが登場した2022年末から2026年にかけて、AIコンピューティングは世界全体で推定40~50GW(ギガワット)の電力需要を新たに生み出すと見込まれています。これは、フランスやドイツといった先進工業国の平均電力消費量に匹敵する数値です。
この未来が意味することは、Google、Microsoft、Meta、Amazonといったハイパースケーラーが、世界中のどの国よりも多くの原子力発電所を運用するようになり、さらに、ほとんどの国の年間電力消費量を上回る規模の電力容量を持つAIデータセンターを増設しているということです。そしてこれはすべて、AGIの実現とその覇者になることへの野望によるものなのです。
本来ならば上記ビックテック企業の強みは無形固定資産だったハズで、それが謳い文句として投資家に好まれてGAFAというマネーワードがありました。それが今や、AGIが現代の産業革命ということで、原発という装置産業の中でも特に保全費が掛かりそうな有形固定資産を持つことが投資の正義になるとは、少し滑稽でもある気がします。
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参考文献
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P. Shojaee, I. Mirzadeh, K. Alizadeh, M. Horton, S. Bengio, M. Farajtabar. 2025. The Illusion of Thinking: Understanding the Strengths and Limitations of Reasoning Models via the Lens of Problem Complexity [PDF]
-
C. Opus, A. Lawsen. 2025. The Illusion of the Illusion of Thinking: A Comment on Shojaee et al. (2025) [Web]

















