ロスト・ケア(葉真中顕) | パンタロン

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戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。
その報を知ったとき、正義を信じる検察官・大友の耳の奥に響く痛ましい叫び___悔い改めろ!
介護現場に溢れる悲鳴、社会システムがもたらす歪み、善悪の意味…。
現代を生きる誰しもか逃れられないテーマに、圧倒的リアリティと緻密な構成力で迫る!
全選考委員絶賛のもと放たれた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
 
「絶叫」が凄く面白かったので他の作品も読んでみたいと思って買ったのに、ずっと放置してありました(^o^;)
もっと早く読めば良かったー。

これを読んでいて、2016年の相模原障害者施設殺人事件を思い出しました。
「意志疎通のできない重度の障害者は不幸かつ社会に不要な存在であるため、重度障害者を安楽死させれば世界平和につながる」という思想でしたね。
刃物で刺したから安楽死じゃなかったけど。
この作品の中の犯人はこれとは違いますが、まあやったことは似てるというか同じというか…いや同じじゃないか。
介護の辛さとか苦しさ、悲しさ。
私には経験ないから想像するしかないけど、寝たきりで認知症、わめいたり暴れたりお漏らししたり、お前は誰だとか言われたり。
尽くしても感謝されるどころか罵倒されたり。
想像しただけでも無理かも(;-ω-)

最後のほうで、すっかり勘違いさせられていたことに気づいてかなりびっくりしました。
思わず前のほうを何度も読み返してしまったよ(^o^;)
これがデビュー作だなんてすごいなあ。


いぶみもビックリ(^w^)?