家族狩り | パンタロン

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日常のことや、
ネコズのこと。

著者は天童荒太。
五部作の文庫版です。
オリジナル版と違うので、ドラマとはラストも違います。


刑事の馬見原のこと、馬見原の母親や父親のこと、妻佐和子、娘真弓、15歳で亡くなってしまった息子勲男のこと。
それぞれの心情を含めて詳しく細かく書かれていました。
もちろん氷崎游子や巣藤浚介の事も。

殺人シーンはオリジナルより抑えられているようです。
でも、それよりもっと重くて深いものがあって何ともやるせない気持ちになりました。
何かとイタイし考えちゃいます。
テーマが重いですからね(^o^;)
それでも、ラストは希望がもてる感じになってると思います。

馬見原役の遠藤憲一、氷崎游子役の松雪泰子なんかはしっくりきたけど、巣藤浚介役の伊東淳史はドラマだとよかったけど、本だと私はちょっとイメージ違いました。
 
第五部のあとがき…「謝辞」となってますが、そこに…
このような長い物語の場合、旅をすることにも似ているのではないでしょうか。
私自身が、ほかの方の長編の物語を読むとき、登場人物たちと一緒に旅をしている感覚をおぼえるものですから、このように書くのですが、今回の長い旅の終わりに、どんな風景が広がったでしょう。
本から顔を上げ、人や社会や世界を見たとき、目に入ってくる風景が、旅に出る前と変わっていたなら、送り手として幸いに感じます。
と、ありました。
変わりましたともー(^-^)/
その旅感を味わいたいから、短編集より長編小説が好きなんです。 
しかし参考文献の多さに驚きました。
すごいなー。

家族とは…家族の愛とは…
母親を早くに亡くし、その後、父親と兄とは絶縁状態の私なので、実際よくわかりません。
家族なんて、血の繋がった他人としか思わなかったし。
でも、本当に家族で信頼し合い、互いに思いやって暮らせるのなら…
一方的に考えを押し付けたり強要したりせずに、ちゃんと話を聞いてくれるのなら…
あー、でもやっぱり面倒くさいかな。
猫達に囲まれてる方が何倍も幸せだし、心穏やかに過ごせるな。
人間のストレスの原因はやっぱり人間なんだよね。
なるべく人と接することなく田舎でひっそりと生きよう(((^-^)))
昔、嫌な思いし過ぎたせいかな。
ほんと、今の私って閉鎖的。

本から脱線しましたが、オリジナル版の方がいいと言うレビューが結構あったので注文しました。
新品はもう手に入らないようなので、やむなくアマゾンで中古本を。
アマゾン助かるー(*^^*)