給食の件があってから数日。
あれからちかは、何もなかったように接してくる。
反省してんのかな?
私はそう思いながらもちかと同じように接していた。
『あぁ~ 最近ちゃんと寝てないから、眠いよ~』
ちかはそういってあくびをした。
『ちゃんと寝ないとだめだよ。もしかして勉強?』
まだ中学1年の4月なのに、勉強だったらなんかすごいな。
ちかは、何かを隠しているように、
『 秘密。』
と言った。
答えが意外だったので私は思わず
『はっ?』
と言ってしまった。
しまったぁ。と思ったとき、
『あっ、勉強じゃないよ。』
とちかが笑いながら言った。
『と言いながら、勉強なんでしょ?』
私は、なぜか聞いていた。
『違うってばぁ~ 』
とちかは私の顔を睨んだ。
睨んだといっても、本気ではないようだ。
ちょうどそのころ。
『ねぇねぇ、早乙女さん、駒井さん。』
2人が振り返ると、数名の女子がいた。
『青井 実果 (あおい みか)ってどう思う?』
そう言いながら、1人の子が1番前の席を指さしている。
青井さんは、植村 幸奈(うえむら ゆきな)と楽しそうにおしゃべりをしている。
『しゃべた事ないからわかんない。ごめんね。』
と私。
『私、苦手だわあの子。』
とちか。
『あの子、音読のときつっかえてばっかだし、この前話しかけたら意味分かんないこと言ってたし、黙りこんじゃうし。』
とちか。
『でもそれは、しょうがないんじゃない?』
と私は言った。いいすぎだよちか。
『嘘もつくよ。 真心もやられればわかるよ。』
とちか。
『でも、植村さんは普通に話してるし、そうゆうふうには見えないんだけど。』
と私。
『植村さん、演技してるんだって。 席が前後だったから最初は仲良くしてたんだけど、だんだん気が合わなくなって、でも青井実果が近寄ってくるらしい。 かわいそうだよね。』
と1人の女子が言ってきた。
『青井実果って小学校のときからそうなの?』
とちか。
『えっ わかんない。あの子4月からの転入生だって。』
ともう1人の女子が言った。
私の中学校は、私とちかが通っていた小学校半分と、この女子たちや植村さんが通っていた小学校が合体している。
私はしばらく黙って聞いていた。
演技って、
女子の世界って怖い。
もし、ちかも演技していたら、
そう考えると、人の気持ちって難しいなと思った。
ちかは私のこと、どぅ思ってるんだろう?